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COLUMN 266 / 比較サイト・データベース型

決算のデータ:EDINETで有価証券報告書を取り出す

公開 2026.11.07文・ナギサコーポレーション

この記事の答え

  • EDINETに決算が載るのは、有価証券報告書を出す会社だけ。多くの中小企業は無い
  • 機械で集めるならEDINET API。日付ごとの書類一覧を取り、必要な書類を取り出す
  • 書類一覧には提出者の法人番号がある。法人番号で自社のデータとつなぐ
目次

会社の決算の数字を公開データから取るなら、金融庁のEDINETが入口です。有価証券報告書が、提出された形のまま誰でも読めます。ただし、載っているのは有価証券報告書を出す会社だけで、地域の中小企業の多くは載っていません。

1社ずつ読むなら閲覧サイト、多くの会社の数字を集めるならEDINET APIを使います。会社の一覧の作り方は企業データベースの作り方⁠に書きました。ここでは、EDINETから決算の書類を取り出すところに絞ります。

EDINETに載っている会社は?

EDINETは、有価証券報告書などの開示書類に関する電子開示システムです。閲覧サイトで、会社名や書類の種類から検索できます。

有価証券報告書を出すのは、金融商品取引法第24条⁠に当たる会社です。条文が挙げているのは、次のような有価証券を発行している会社です。

  • 金融商品取引所に上場されている有価証券
  • 流通の状況が上場に準ずるものとして政令で定める有価証券
  • 募集や売出しで届出をした有価証券
  • 所有者の数が政令で定める数以上の株券など

株式を公開していない中小企業の多くは、どれにも当たりません。製造業の会社を地域ごとに並べるサイトなら、EDINETに書類がある会社は一部です。EDINETに無いことは、その会社の決算が悪いという意味ではありません。空欄の見せ方はデータの空欄の見せ方⁠にまとめました。

EDINET APIで、何が取れる?

金融庁のAPI仕様書(Version 2、2026年6月⁠の版⁠)⁠で確かめました。APIは2つです。

API 取れるもの
書類一覧API 日付ごとの提出書類の一覧と件数
書類取得API 書類そのもの(XBRL・PDF・CSVなど)

仕様書は、使い方の流れを次の順番で説明しています。日付を指定して件数を取り、前回より増えていれば一覧を取り、必要な書類だけを書類取得APIで取り出す、という流れです。

書類一覧に入っている項目

書類一覧の1件ごとに、書類管理番号、提出者のEDINETコード、証券コード、法人番号、提出者名、書類の種類のコード、期間、提出日時などが入っています。有価証券報告書の書類種別コードは120です。

期間(自)⁠と期間(至)⁠に⁠は⁠、有価証券報告書では事業年度が入ります。どの年度の決算かは、提出日ではなくこの期間で見ます。期間の書き方は年と年度の書き方⁠にまとめました。

書類の取り出し方

書類取得APIでは、typeで取り出すものを選びます。

type 取り出すもの
1 提出本文書と監査報告書(XBRLを含む)
2 PDF
3 代替書面・添付文書
4 英文ファイル
5 XBRLをCSVに変換したファイル

XBRLは、決算の数字に項目名の印を付けて機械で読めるようにした形式です。CSVは、そのXBRLを表の形にしたものです。どちらも、書類一覧のXBRL有無フラグ、CSV有無フラグが1の書類だけで取れます。

APIを使うには、アカウントを作り、APIキーを発行します。リクエストの例は次の形です(キーは伏せています)⁠。

https://api.edinet-fsa.go.jp/api/v2/documents.json
  ?date=2026-06-26&type=2&Subscription-Key=(APIキー)

何年前まで取れる?

仕様書によると、APIが取得の対象にするのは、閲覧期間の中にある書類です。

書類 縦覧期間 延長期間 閲覧期間
有価証券報告書 5年 5年 10年
半期報告書 5年 5年 10年
四半期報告書 3年 7年 10年

10年より古い書類は、APIでは取れません。仕様書は、延長期間中の書類は行政サービスとして閲覧できるようにしたもので、訂正が法定の期間内と同じようには行われないことがある、とも書いています。古い年の数字を並べるなら、この注意を出典の近くに書きます。

会社のコードは、後から変わることがある

EDINETコードや、それに付いた提出者の情報は変わることがあります。仕様書によると、変わっても、過去の提出書類一覧の中身は変わりません。2つ⁠のコードが1つ⁠にまとめられたときは、EDINETコード集約一覧というCSVで、廃止したコードと続けるコードの対応が配られます。会社をコードで持つなら、この一覧で読み替えます。

法人番号で、自社のデータとつなぐ

書類一覧には、提出者の法人番号(13桁)⁠が入っています。EDINETコードは金融庁の中の番号なので、ほかの公開データとつなぐときは法人番号を使います。法人番号の役割は法人番号とはにまとめました。

経済産業省のgBizINFOも、EDINETを出典元の1つ⁠にしています。2026年10月26日⁠のデータダッシュボードでは、金融庁から受けている財務情報は4,895件でした。gBizINFOの使い方はgBizINFOとは⁠に書きました。

私たちが運営する採用の数字のサイトは、会社ページの数字を国の職場情報のデータ(しょくばらぼ)⁠か⁠ら作っています。採用で見られる残業や有給休暇の数字と、決算の数字は、出どころも時点も違います。1つ⁠の会社ページに両方を並べるなら、項目ごとに出典と時点を分けて書きます。

利用規約で、気をつけること

EDINETの利用規約は、令和7年4月25日⁠の改訂版でした。サイトの情報は、公共データ利用規約(第1.0版)⁠に準拠した条件で使えます。出典の記載例は、閲覧サイトのページのURLと、規約の原文のページのURLを書く形です。

機械で取るときの決まりもあります。

  • スクレイピングなどで閲覧サイトから機械的に取ることは禁止。APIを使う
  • 短い時間に大量のアクセスをするなど、APIの運用に支障を与える行為は禁止
  • APIは予告なく止まったり、遅くなったりすることがある

有価証券報告書には、役員の氏名など個人の情報も載っています。個人情報保護委員会のガイドラインは、有価証券報告書のような法定開示書類で公にされている情報でも、特定の個人を識別できる情報は個人情報に当たる例に挙げています。会社のページに何を載せるかは公開データと個人情報⁠で扱いました。データのページ全体はデータベース型サイトからたどれます。

仕様・出典の確認日:2026年10月26日⁠。

よくある質問

EDINETとは何ですか?

金融庁が運営する、有価証券報告書などの開示書類の電子開示システムです。提出された書類を、閲覧サイトで誰でも検索して読めます。プログラムで取り出すためのEDINET APIもあります。

中小企業の決算も、EDINETで見られますか?

多くは見られません。有価証券報告書を出すのは、金融商品取引法第24条⁠に当たる会社です。上場している会社や、有価証券の募集・売出しで届出をした会社などで、株式を公開していない中小企業の多くは当たりません。

EDINET APIは、無料で使えますか?

金融庁の仕様書では、アカウントを作ってAPIキーを発行し、リクエストに付けて使います。仕様書に利用料の記載は見当たりませんでした。利用規約は、短い時間の大量のアクセスなど、API機能の運用に支障を与える行為を禁じています。

有価証券報告書は、何年前まで取れますか?

金融庁の仕様書では、有価証券報告書の縦覧期間は5年で、さらに5年⁠の延長期間があり、合わせて10年⁠が閲覧期間です。EDINET APIが取得の対象にするのも、この期間の書類です。

閲覧サイトの画面を、プログラムで読み取ってもいいですか?

EDINETの利用規約は、スクレイピングなどで本ウェブサイトからコンテンツを機械的に取得することを禁じています。ただし、API機能を使う場合と、APIで取得できないコンテンツを取得する場合は除くとしています。機械で取るならAPIを使います。

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