ファセット ナビゲーションとは、一覧ページを材質、寸法、地域などの条件で絞り込んだり、並べ替えたりする仕組みです。人には便利ですが、条件の組み合わせごとにURLが生まれるため、Googleがその確認に時間を使い、新しいページの発見が遅れることがあります。
扱いは2つに分けます。検索に出さない組み合わせはクロールさせない。検索に出す組み合わせは先に決めて、普通の一覧ページとして作る。この順で考えると、迷いが減ります。
この記事は、2026年10月25日にGoogleの絞り込みの公式ガイドを開いて確かめた内容です。一覧ページが検索に出にくい理由は一覧が検索に出ない理由に、2ページ目以降の扱いはページネーションに書いたので、ここでは絞り込みのURLに絞ります。
なぜ絞り込みのURLが問題になる?
Googleは、2024年12月に、ガイドの公開を知らせる記事を出しました。そこでは、サイトの運営者から寄せられる過剰クロールの問題の原因として、ファセット ナビゲーションが群を抜いて多いと書いています。多くは、ガイドの方法に従っていれば避けられたという説明です。
ガイドは、悪い影響を2つ挙げています。
- 過剰クロール:新しく見えるURLを、Googleは役に立つか判断する前に取りに行く
- 発見の遅れ:役に立たないURLに時間を使うぶん、新しく有用なURLにかける時間が減る
数え方は掛け算です。金属部品の一覧に、材質8種、板厚6種、表面処理5種、並び順3種の条件があれば、全部の組み合わせは720通りになります。どれか1つだけ選ぶ、2つ選ぶ、といった選び方まで含めると、さらに増えます。製品は100点しかなくても、URLは数千になりえます。
配信の側でも数が効く
私たちが運営するカイシャのホントでは、2026年10月24日に京都府を足して組み立てたとき、公開するファイルが17,361になりました。配信に使うCloudflare Pagesの上限は、無料プランで1サイト2万ファイルです。そこで、検索に出さない会社は1社1ページをやめ、市町村の一覧の中の1行にまとめました。これで公開するファイルは17,361から11,876に減り、13都府県まで足しています。
これは絞り込みのURLではなく、ページそのものを作りすぎた例です。それでも、組み合わせの掛け算は、検索の前に置き場所の上限にぶつかることがあると分かります。上限で詰まった経緯はポータルサイトのSEOにも書きました。
検索に出さないなら、どう止める?
ガイドが先に挙げているのは、次の2つです。
robots.txt で止める
ガイドの例は、フィルタの引数を含むURLを止め、すべての製品を表示する一覧だけを許す書き方です。
user-agent: Googlebot
disallow: /*?*products=
disallow: /*?*color=
disallow: /*?*size=
allow: /*?products=all$
ガイドは、フィルタされた結果のクロールを許すことは、多くの場合サーバーの資源を使うわりに得るものがほとんど無いとしています。代わりに、フィルタの無い一覧ページと、個々の製品ページだけのクロールを許すよう勧めています。
製造業の製品一覧なら、?material= や ?thickness= のように条件ごとの引数を止め、/products/ の一覧と各製品ページは開けておきます。止める前に、製品ページへのリンクが条件付きのURLにしか無い状態になっていないかを確かめます。製品ページは、条件の無い一覧か、カテゴリのページからたどれるようにしておきます。
#の後ろで条件を持つ
ガイドは、Google検索は通常、クロールやインデックス登録でURLの#の後ろを扱わないと書いています。条件を /products/#material=sus304 のように持てば、クロールには良くも悪くも影響しません。画面の上だけで絞り込めればよい一覧に向いた作りです。
noindexはクロールを減らさない
絞り込みのページにnoindexを付けても、Googleはそのページを取りに来てから外します。Googleのクロールの管理のガイドも、クロール時間の節約にnoindexを使わないよう書いています。検索から外す話と、クロールを減らす話は分けて考えます。
canonicalとnofollowは補助
ガイドは、ほかの方法として、rel="canonical" で元の一覧を示すことと、絞り込みのリンクに rel="nofollow" を付けることを挙げています。ただし、どちらも一般的に、長期的には上の2つより効果が低い傾向があるとしています。
canonicalは、時間とともに非正規のURLのクロールが減る可能性がある、という位置づけです。nofollowは、そのURLを指すすべてのリンクに付けないと効果が出ません。書き方の基本はcanonicalとはにあります。
検索に出すなら、どう作る?
絞り込みの中にも、検索される組み合わせはあります。「ステンレス 板金加工」「広島県 製造業」のように、1つか2つの条件で探される語です。こうした組み合わせは、絞り込みの結果として出すのではなく、本文と件数のある固定の一覧ページとして作るほうが扱いやすくなります。
URLの形をクロールさせる前提で残す場合、ガイドは次の点を挙げています。
- 引数の区切りは標準の
& にする。カンマやセミコロン、かっこは区切りとして認識されにくい
/products/sus304/bend/ のようにパスで書くなら、条件の順番を常に同じにし、重複した条件を作らない
- 結果が0件の組み合わせは、HTTPの404を返す
3について、ガイドは、結果の無い組み合わせを一般的な「見つかりません」のページへ転送しないよう求めています。そのURLのまま「見つかりません」を表示し、404を返します。存在しないページ番号や、意味をなさない条件の組み合わせも同じ扱いです。
検索に出す組み合わせの決め方
私たちは、組み合わせを先に表にして決めます。行が組み合わせで、列が月の検索数と、そこに載る件数です。
| 組み合わせ |
検索されているか |
載る件数 |
扱い |
| 材質だけ |
「SUS304 加工」など |
多い |
固定の一覧にする |
| 材質×板厚 |
ほぼ無い |
少ない |
止める |
| 並び順 |
無い |
同じ |
止める |
カイシャのホントのランキングも、県と項目の組み合わせごとに固定のページとして作り、1ページ100社で分けています(101位からは2ページ目以降)。分ける前にいちばん重かった大阪府の男女の賃金差のページは645KBで、分けたあとは88KBになりました(2026年10月24日)。読む人が並べ替えのボタンを押して作る画面ではなく、決まったURLのページです。
ランキングの題の呼び名を検索数で決めた話はポータルサイトのSEOに書きました。
サイトマップには、検索に出すURLだけを載せる
固定の一覧として作った組み合わせは、XMLサイトマップに載せます。止めた絞り込みのURLは載せません。サイトマップに載せたURLと robots.txt で止めたURLが重なっていると、検索に出したいのか止めたいのかが矛盾します。
メーカー図鑑では、2026年10月24日の時点で、サイトマップで検索に出しているURLが16,265ありました。同じ時期の28日間(9月24日〜10月21日)で、検索結果に1回以上表示されたページは2,704です。期間中にページが増えているので割合は出していませんが、載せたURLのすべてが表示されるわけではありません。載せるURLを、検索に出すと決めたものに絞る理由の1つです。サイトマップの作り方はサイトマップの作り方にあります。
止めたあと、何を確かめる?
Search Consoleのクロールの統計情報で、Googleのクロールのリクエスト数と、レスポンスの内訳を見ます。項目を開くと、サンプルのURLが一覧で出ます。絞り込みの引数を含むURLが多く並んでいれば、まだ取りに来ています。ヘルプは、ページ数が1,000未満のサイトならこのレポートを使う必要はないとしています。
次に、URL検査で、止めていない製品ページと、条件の無い一覧が取得できているかを見ます。robots.txt を書き換えたときは、製品ページや画像まで止めていないかを、代表のURLで1つずつ確かめます。
比較サイトやデータベース型サイトの全体はデータベース型サイトにまとめています。
仕様・出典の確認日:2026年10月25日。