ポータルサイトのSEOは、地域や分類で絞った一覧ページと、1件ごとの詳細ページの2段で考えます。詳細ページは中身が一定以上あるものだけを検索に出し、一覧は載る件数がある組み合わせだけを作ります。ページの数を増やすことより、検索に出すページを先に決めることが仕事の大半です。
ポータルサイトの階層は2段で考える
求人、不動産、店舗、会社の情報など、同じ形のデータを多く載せるサイトは、だいたい次の形になります。
| 段 |
ページの例 |
検索で届く語の例 |
| 一覧 |
広島県の製造業の会社 |
地域×分類(「広島 製造業 会社」など) |
| 詳細 |
1社ごとのページ |
社名、型番、店名 |
その上に、全体の入口になるハブページを1枚置きます。ハブから一覧へ、一覧から詳細へ、パンくずと内部リンクでつなぎます。階層の作り方そのものはハブページとサイトの階層構造に書きました。
私たちが運営する採用データのサイト「カイシャのホント」も、この形です。県と市町村、業種ごとの一覧とランキングがあり、その下に会社ごとのページがあります。データは国の公開データ(しょくばらぼ)で、口コミは載せていません。
詳細ページは、検索に出すものを数字で決める
ポータルサイトでは、情報の少ない詳細ページがどうしても出てきます。名前と所在地しか分からない会社、写真しかない物件などです。こうしたページを検索に出しても、読む人が判断できる材料がありません。
カイシャのホントでは、2026年10月23日に中国・四国6県の会社ページを12,261枚公開し、数字が5項目以上ある1,273枚だけを検索に出しました。残りは noindex にしています。ページ自体を消さないのは、営業メールで「御社のページ」として渡す使い道があるからです。
外すときの注意は1つです。Googleのnoindexの説明のとおり、noindex にしたページを robots.txt でクロール禁止にすると、noindex の指示が読まれません。検索から外したいページは、クロールは許したまま noindex を付けます。
線引きは作る前に決める
- 何項目そろっていれば検索に出すか
- 1つの一覧に何件以上載れば一覧ページを作るか
数千枚になってから1枚ずつ判断しようとすると、手が回りません。
一覧ページは、件数のある組み合わせだけ作る
地域×分類×条件を掛け合わせると、組み合わせはすぐに数万になります。そのほとんどは、載る件数が0件か数件です。件数の少ない一覧は、読む人にとって比べる相手がいません。
私たちが立ち上げ間もない4サイトで測ったときも、切り口の一覧は記事や会社ページより検索に出にくい傾向でした(立ち上げ間もない4サイトの実測)。一覧を増やすほど検索に出る、とはなりませんでした。理由と、検索に出る一覧の条件は一覧・絞り込みページが検索に出ない理由で詳しく書いています。並べ替えや絞り込みで URL が増える作りの扱いも、そこで Google の説明と合わせて扱いました。
一覧の題は、検索される呼び名にそろえる
同じ数字の一覧でも、何と呼ぶかで検索の数が大きく変わります。カイシャのホントのランキングの題を決めるとき、Google 広告の検索数(DataForSEO 経由、2026年10月24日)で呼び名を比べました。
| 呼び名 |
月の検索数 |
| 離職率 ランキング |
320 |
| 有給取得率 ランキング |
70 |
| 有給休暇取得率 |
30 |
「有給取得率」と「有給休暇取得率」は同じものですが、検索数は2倍以上違いました。データ側の正式な項目名と、読む人が検索窓に打つ呼び名は一致しません。題と見出しは、測った呼び名に合わせます。
大きくなると、検索より先に配信の上限で詰まる
ページ数が増えると、検索エンジンの前に、サイトを置く側の上限にぶつかることがあります。私たちはサイトを Cloudflare Pages で配信していて、公式の上限は無料プランで1サイト2万ファイル、有料プランで10万ファイルです。
カイシャのホントは、2026年10月24日に京都府を足して組み立てたところ、公開するファイルが17,361になりました。これ以上県を足すと上限を超えます。いま考えているのは、検索に出さない会社をページにせず、市の一覧の中の1行にまとめるやり方です。検索に出すページは減らさずに、ファイルの数を減らせます。
クロールの量を気にする必要があるかは、規模で決まります。Googleのクロールの管理のガイドは、主な対象を「重複のないページが100万以上で週1回程度更新されるサイト」「1万以上で毎日更新されるサイト」などとし、数値は大まかな目安だと断っています。それより小さいサイトは、サイトマップを最新に保ち、ページのインデックス登録のレポートを定期的に確かめれば足りる、という説明です。
作る順番
- 詳細ページの1行の単位と、検索に出す条件を決める
- 件数の多い地域・分類から一覧を作る
- ハブ→一覧→詳細をパンくずと内部リンクでつなぐ
- 一覧の題を、検索数を測った呼び名にそろえる
- Search Console で、一覧と詳細のどちらに表示が出ているかを見る
5で一覧に表示が出ず、詳細ばかりが出ているなら、一覧の件数か題を見直します。データのページをテンプレートで作る考え方はプログラマティックSEOとはに、カテゴリ全体は比較サイト・データベース型のSEOにまとめています。
掲載先の情報は、確かめた日と出どころを書く
ポータルサイトの情報は、他人の会社や店のことです。いつ、どこで確かめた情報かをページごとに書き、誤りの訂正や掲載の停止を頼める窓口を全ページに置きます。カイシャのホントでも、全ページに訂正と掲載停止の受付を置いています。