AIでの見え方は、決めた問いへのAIの答えを毎月同じやり方で記録し、公式の計測画面と、相談件数や社名検索といった事業の数字に並べて見ます。1つの画面で全部が分かる道具はありません。
測るものを分けておくと、うまくいかないときにどこで止まっているかが見えます。
| 層 |
見るもの |
主な道具 |
| AIの答え |
決めた問いで名前が出るか、正しく説明されるか |
自分で聞いて記録する |
| 公式の計測画面 |
AI機能での表示回数・引用回数 |
Search Console、Bing Webmaster Tools |
| 事業の数字 |
AI経由の訪問、社名検索、相談の「知ったきっかけ」 |
GA4、Search Console、相談フォーム |
問いを決めないと、何も測れない
最初の仕事は、どの問いで見え方を確かめるかを決めることです。問いには、まだ社名を知らない人の「〇〇に強い会社は?」という相談段階の問いと、社名を知った人の「〇〇社の評判は?」という確認段階の問いがあります。
製造業なら、相談段階は「小ロットの樹脂成形を頼める会社は?」、確認段階は「〇〇樹脂工業は試作だけでも受けてくれる?」のような形です。私たち自身は「中小企業向けのLLMO対策を頼める会社は?」「製造業のオウンドメディア支援会社でおすすめは?」を相談段階の問いとして追う計画です。問いの選び方はAIに聞かれる「問い」の決め方で書いています。
AIの答えは、自分で聞いて記録するしかない
どの問いで自社が推薦されたかを教えてくれる公式の数字は、今のところありません。決めた問いを、決めたAIに、同じ条件で聞いて記録します。
ここで気をつけたいのは、AIの答えが毎回変わることです。答えは質問のたびに作られ、同じ問いでも日や利用者によって違うことがあります。ChatGPTには、過去の会話の記憶を答えに使う機能もあります。OpenAIのメモリーについてのヘルプによると、一時チャットでは記憶を使うかどうかを始める前に選べます。記録するときは、こうした条件を毎回そろえます。
1回の結果で判断しない
1回聞いて名前が出た、出なかったは、たまたまの可能性があります。同じ問いを数回聞いて「何回中何回出たか」を残し、月ごとに比べます。
記録の表の作り方はAIでの推薦を記録する、毎月の星取り表で具体的に説明しています。
公式の計測画面で分かること、分からないこと
Google検索については、Search Consoleの生成AI機能のパフォーマンスレポートで、AI Overviews と AIモードで自社へのリンクが表示された回数を、ページ・国・端末・日付ごとに見られます。2026年8月31日に、世界中のすべてのサイトに提供が広がったとヘルプに書かれています。ただし表示回数だけで、どの検索語で表示されたかは出ません。表示が少ないサイトでは、データがまだ出ないこともあります。
Microsoftは2026年2月、Bing Webmaster ToolsにAI Performanceを公開しました。Microsoft CopilotやBingのAIによる要約などで、自社のページが出典として示された回数と、AIが情報を探すときに使った語句が見られます。クリックや訪問の数は出ません。
ChatGPTやGeminiについては、提供元が自社サイトの持ち主向けに表示回数を出す画面は、私たちが確かめた範囲では見つかっていません。
やってはいけない測り方
測り方を間違えると、手を打つ場所も間違えます。避けたいのは次の3つです。
1つ目は、社外のツールが出す「AIでの見え方のスコア」だけで判断することです。Googleは生成AI機能向けの最適化ガイドで、社外のツールはGoogle内部の順位づけやAIの仕組みにアクセスできないと注意しています。スコアが何の問いを、どのAIに、何回聞いて出した数字なのかが分からないなら、自社の判断材料にはなりません。
2つ目は、担当者が自分のアカウントで1回聞いた画面を、そのまま報告に使うことです。記憶や履歴の影響を受けている可能性があり、翌月に同じ条件で比べることもできません。
3つ目は、問いを毎月変えることです。言い回しを少しずつ変えると、答えが変わった理由が問いの違いなのか、サイトを直した効果なのか区別できなくなります。
事業の数字につなげる
AIでの見え方が良くなっても、相談につながらなければ意味がありません。最後は事業の数字で見ます。
- GA4で、AIのサービスから来た訪問を見る
- Search Consoleで、社名を含む検索の推移を見る
- 相談フォームの「知ったきっかけ」で、AIを選んだ相談を数える
GA4には、ChatGPTやGeminiなどから来た訪問をまとめる「AI Assistant」という既定のチャネルがあります。GoogleのAI Overviews と AIモードは、ここには入らないと明記されています。
私たちも、相談フォームに「知ったきっかけ」の欄を足し、選択肢にAIを入れました。足したばかりで、まだ結果はありません。どの数字をどう読むかはAI経由の効果の見方にまとめています。通常の検索の計測はSearch Consoleで最初に見る4つの数字が土台になります。
LLMO全体の進め方はLLMO(AIO・AEO・GEO)の全体像に戻って確かめてください。