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セキュリティ / CATEGORY

EDR・ウイルス対策:パソコンとサーバーの守りを無理なく足す順番

公開 2026.11.06文・ナギサコーポレーション

この記事の答え

  • ウイルス対策ソフト(EPP)⁠は入口で防ぐ役割、EDRは入られたあとに気づいて調べる役割
  • EDRの前に、OSの更新と端末の台帳を固める
  • 警告を見る人がいないなら、監視まで任せるサービスと合わせて考える

EDR・ウイルス対策の解説記事(8本)

セキュリティ / EDR・ウイルス対策EDRとは?ウイルス対策ソフトとの役割の差と導入すべき会社の条件EDRとは、パソコンやサーバーの動きを記録して監視し、侵入後の不審な動きを見つけて調査と対応につなげる製品です。ウイルス対策ソフトとの差と、監視する人がいない会社の導入条件を示します。解説を読むセキュリティ / EDR・ウイルス対策MDRとは?EDRの監視を任せるサービスの中身と外注範囲の見極め方MDRとは、EDRなどの通知を専門のアナリストが監視、調査し、対応までを支援するサービスです。どこまで調べ、どこまで止めてくれるかは会社で違うため、契約前の確認項目で見極めます。解説を読むセキュリティ / EDR・ウイルス対策XDRとは?EDRだけでは足りない場面と中小企業に要るかの判断基準XDRとは、端末に加えメール、ID、クラウド、ネットワークの情報をつないで脅威を検知し対応する仕組みです。EDRだけでは足りない場面と、中小企業ではまだ不要な条件を示します。解説を読むセキュリティ / EDR・ウイルス対策EPPとEDRの違いは?両方必要な会社と片方でよい会社の分かれ目EPPは脅威が入る前に防ぐ製品、EDRは入った後の動きを見つけて対応につなげる製品です。社員数と監視の体制で、両方要る会社とEPPだけで始める会社の分かれ目を示します。解説を読むセキュリティ / EDR・ウイルス対策EDR製品の比較の見方は?価格表の前に確かめる運用と検知の7項目EDR製品は、検知率の数字より、誰が通知を見るか、誤検知をどう扱うかなど運用の7項目⁠で比べると判断しやすくなります。販売店へそのまま送れる質問の形で整理し、中小企業が価格を見る前に決めることを示します。解説を読むセキュリティ / EDR・ウイルス対策Trend Micro Apex Oneとは?法人向けの機能を公式情報で整理Trend Micro Apex Oneとは、トレンドマイクロの法人向けエンドポイント製品です。公式情報の範囲で、オンプレミス版とSaaS版の違い、SaaS版のサポート終了日、個人向けのウイルスバスターとの違いを整理します。解説を読むセキュリティ / EDR・ウイルス対策EPPとは?法人向けウイルス対策の役割と今も必要な理由をやさしくEPPとは、マルウェアの感染などを端末で事前に防ぐ法人向けの製品です。EDRを入れても入口の守りは残ります。今も必要な理由と、定義ファイル、OS、契約期限、管理外の端末という更新管理の要点を説明します。解説を読むセキュリティ / EDR・ウイルス対策XDRとEDRの違いは?どの段階で切り替えるかを運用の面から考えるEDRは端末を、XDRは端末に加えてメールやネットワーク、IDなどを横断して検知と対応を行います。機能表の差より、誰がアラートを見るかで切り替えの時期が決まります。判断の4条件を運用の面から示します。解説を読む
目次

EDR(Endpoint Detection and Response)とは、パソコンやサーバーの動きを記録し、侵入後の不審な動きを見つけて対応するための仕組みです。入口で止めるウイルス対策ソフト(EPP)⁠と⁠は役割が違い、「防げなかったとき」⁠に効きます。

何から手を付けるか

新しい製品の前に、今ある端末を把握します。

  1. パソコンとサーバーの台帳を作る(誰が使い、どのOSか)
  2. OSとソフトの更新が止まっている端末を無くす
  3. ウイルス対策ソフトが全台で動いているか確かめる
  4. 管理者権限で普段の仕事をしないようにする
  5. EDRが要るかを判断する
  6. 警告を見る人を決める。社内にいなければ外部に任せる

1から4は情報セキュリティ6か条⁠の範囲に重なります。IT資産管理の道具を使うと台帳は楽になりますが、最初は表計算でも始められます。

ウイルス対策ソフトとEDRの違い

それぞれの役割を分けると、次のようになります。

区分 主な役割 効く場面 運用で要ること
ウイルス対策(EPP) 不正なプログラムを防ぐ 侵入の入口や実行の時点 全台で動かし更新する
EDR 動きを記録し不審な動きを見つける 入られたあとの調査と対応 警告を見て判断する人
MDR EDRなどの監視と対応を任せる 社内に見る人がいないとき 任せる範囲を決める

IPAの2024年度の実態調査では、対策の必要性を感じている企業(2,203社)⁠の80.0%⁠がウイルス対策ソフトを導入しています。多くの会社には、1段目がすでにあります。

ただ、ウイルス対策だけで足りるとは限りません。警察庁の令和8年上半期の報告⁠が示すランサムウェアの代表的な流れでは、攻撃者は侵入後に管理者権限の奪取とセキュリティの無効化を試みます。入られたあとの動きに気づく手段があるかどうかが、2段目の論点です。

EDRが活きる会社、まだ早い会社

判断の軸は、規模より運用です。

活きるのは、次のいずれかに当てはまる会社です。

  • 社外から社内に入れる機器があり、すべてを塞げない
  • 取引先から預かった図面や個人情報を端末で扱っている
  • 取引先から端末の監視を求められている

一方で、更新が止まった端末が残っている、ウイルス対策の入っていない端末がある、という段階なら、そちらが先です。警告を受け取っても判断する人がいなければ、記録がたまるだけになります。

EDRを比べるときに聞くこと

  • 警告は誰に届き、どこまで自動で止まるのか
  • 誤った警告が出たとき、業務の端末はどう扱われるのか
  • ログを何日残し、事故のときに調査へ渡せるのか
  • 全台に入れる費用と、対応していないOSの有無

カタログの検知率だけでは、自社で回せるかはわかりません。EDR製品の比較を見るときも、この4点⁠を軸にすると違いが見えます。

監視する人がいない会社の選択肢

3つあります。

1つ目は、監視まで含むサービスを使うことです。MDRサービスは、EDRなどの監視と対応を外部に任せる形です。どこまで調べ、どこまで止めてくれるのかは会社ごとに違うので、範囲を確かめます。

2つ目は、サイバーセキュリティお助け隊サービスです。IPAが基準を定めた、中小企業向けのひとまとめのサービスで、監視の形にはネットワーク監視と端末監視などがあります。

3つ目は、ひとまず見送って、更新とバックアップを固める判断です。無理に入れて放置するより、説明がつきます。理由を書き残しておけば、取引先に聞かれたときにも答えられます。

導入を、段階に分ける

全台へ一度に入れると、誤った警告で業務が止まったときに対応しきれません。次のように段階を分けると、影響を確かめながら進められます。

  1. 情報システムの担当と総務の数台で試す
  2. 記録だけを取り、止める動きは入れないで様子を見る
  3. 誤った警告の扱いを決め、業務で使う製品を例外に登録する
  4. サーバーと全社の端末へ広げる

サーバーには別の注意が要ります。古いOSの端末や、業務用ソフトの動作条件が厳しい端末は、対応の可否を提供会社に確かめます。入れられない端末が残るなら、ネットワークを分けるなどの代わりの対策を一覧に書いておきます。

夜間や休日の警告は、どうするか

工場が夜も動いている会社では、夜間の警告を誰が受けるかが現実の問題になります。「翌営業日に見る」⁠と決めるなら、その間に広がる可能性も受け入れることになります。これは製品の機能より、経営の判断です。

体制の決め方は監視・運用・社内体制⁠で扱います。工場の端末には、更新や製品の導入そのものに制約がある場合もあるので、工場・製造業のセキュリティ⁠も確かめてください。全体の順番はセキュリティ対策の全体像⁠にあります。

よくある質問

EDRがあれば、ウイルス対策ソフトは要りませんか?

役割が違います。ウイルス対策ソフトは既知の不正なプログラムを防ぐことが中心で、EDRは防げなかった場合の動きを記録して調べるものです。製品によっては両方の機能を持つものもあるので、提供会社の公式情報で範囲を確かめます。

社員数の少ない会社にEDRは必要ですか?

社員数だけでは決まりません。社外から入れる機器が多い、取引先のデータを預かっている、取引先から求められているといった事情があれば検討します。ただし警告を見る人がいないと活かせないので、監視の体制と一緒に決めます。

いきなり契約する必要はありません。

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