業種で会社を分けるサイトは、総務省の日本標準産業分類に区切りを合わせておくと、国の統計の数字を業種のページに並べられます。見出しには読者が使う言葉を出し、データには分類番号と、どの改定の版かを残します。
日本標準産業分類とは、統計を産業別に表すときの基準として、事業所で行われる経済活動を分類したものです。カテゴリ全体の決め方はカテゴリ設計の手順にまとめました。ここでは、業種の軸に国の分類を使うときの読み方と言い換えに絞ります。
4段階の分類と、番号の付け方
総務省の産業分類のページによると、現行の分類は令和5年(2023年)7月告示の第14回改定で、令和6年4月1日に施行されています。改定の解説によれば、前の第13回改定から10年ぶりです。
分類は大分類・中分類・小分類・細分類の4段階です。一般原則では、大分類をアルファベット、中分類を2桁、小分類を3桁、細分類を4桁の番号で表すと決めています。総務省が公表している各分類の項目数は次のとおりです。
| 段階 |
項目数 |
番号 |
| 大分類 |
20 |
A〜T |
| 中分類 |
99 |
2桁 |
| 小分類 |
536 |
3桁 |
| 細分類 |
1,473 |
4桁 |
このうち大分類Eの製造業だけで、中分類24、小分類177、細分類598あります。金属の熱処理をする会社なら、次のようにたどります。
- 大分類E:製造業
- 中分類24:金属製品製造業
- 小分類246:金属被覆・彫刻業、熱処理業(ほうろう鉄器を除く)
- 細分類2465:金属熱処理業
同じ小分類246には、金属製品塗装業(2461)、電気めっき業(2464)なども入っています。番号を上から読めば、どの段階でどの業種と同じ組になるかが分かります。分類番号は、e-Statの分類検索で、改定の版を選んでキーワードから調べられます。
業種は、何で決めるのか
分類を当てはめる単位は、会社ではなく事業所です。一般原則では、事業所を工場、営業所、商店のような経済活動の場所の単位と定めています。会社などを単位にして分けたいときは、この分類を準用できるとしています。
1つの事業所で複数の活動をしているときは、主要な経済活動で決めます。いちばん良いのは付加価値の大きさで決めることで、分からないときは出荷額や販売額、従業者数などで代わりに比べます。決めるときは大分類から順に、上の段階を先に決めてから下へ進みます。
製造業の会社なら、本社は管理の仕事、工場は製造、別の拠点は卸売、ということがあります。会社のページに業種を1つ書くなら、サイトとしてどの活動で決めたかを決めておき、全社で同じ決め方にそろえます。
国が会社の業種を決めているわけではない
総務省は産業分類のページで、この分類は統計の結果を産業別に表すための技術的な基準であり、個々の事業所の産業を決定して行政上の処分に使うものではないと書いています。会社のページに業種を書くときは、国が決めた業種のようには書かず、サイトで分けた業種として書きます。
統計の区分と合わせる理由
国の統計は、この分類の区切りで集計されています。サイトの業種が同じ区切りなら、業種のページに統計の数字をそのまま並べられます。
たとえば、厚生労働省の令和7年就労条件総合調査では、労働者1人平均の年次有給休暇の取得率が、全体で66.9%、製造業で72.8%でした。製造業の会社を並べるページなら、この製造業の数字を比べる基準として横に出せます。サイトの「ものづくり」という区切りに卸売の会社も入っていたら、どちらの数字を出せばよいか決められません。
統計ごとに、どの版で集計したかを見る
統計は、どれも同じ版の分類で集計されているとは限りません。上の令和7年の就労条件総合調査は、調査の概要に、日本標準産業分類(平成25年10月改定)に基づく16大産業と書かれていました。同じ年の賃金構造基本統計調査も同じ書き方です。
第14回改定が施行されたあとの調査でも、前の版で集計していることがあるということです。業種のページに統計を出すときは、その統計の調査の概要で、どの版の、どの産業を対象にしたかを確かめます。版が変わったときの対応は統計が変わったときにまとめました。
サイトの業種を作るときの決まり
総務省は、公的統計でこの分類を使うときの留意事項として、項目を細かく分けたりまとめたりできる範囲を示しています。まとめる場合は、同じ大分類に属する中分類どうしに限り、違う大分類の中分類はまとめられないとしています。
サイトの業種もこの決まりに合わせると、統計とずれません。
| サイトの業種 |
含める分類 |
合っているか |
| 鉄・金属 |
中分類22・23・24 |
同じ大分類Eの中なので合う |
| ものづくり・卸 |
大分類EとI |
違う大分類をまたぐので合わない |
| 熱処理・めっき |
小分類246 |
1つの小分類なので合う |
業種の数は、載せる会社の数で調整します。細分類で分けて1業種に1社しか入らないなら、上の段階でまとめます。まとめるときも、同じ親の中でまとめれば、上の段階の統計と並べられます。
見出しは、読者の言葉に言い換える
分類の名前は正確ですが、長く、検索で打たれる形ではありません。小分類246の「金属被覆・彫刻業、熱処理業(ほうろう鉄器を除く)」をそのまま見出しにすると、スマホでは何行にもなります。
見出しは読者の言葉にし、正式な名前と番号は本文とデータに残します。
- 見出し:熱処理・めっき・塗装の会社
- 本文:日本標準産業分類の小分類246(金属被覆・彫刻業、熱処理業)に当たる会社を載せています
- データ:分類番号246、第14回改定
第14回改定でも、名前を分かりやすくする直しがありました。改定の解説に載っている統計委員会の答申では、「総合スーパー」を正式名称の「総合スーパーマーケット」に、「ワンプライスショップ」を和名の「均一価格店」に改めています。正式な名前は国の言葉、見出しは読者の言葉と分けて考えれば、両方を守れます。
呼び名は、検索数で決める
私たちが運営するカイシャのホントは、国の公開データの数字で、会社ごとのページと、地域・業種のランキングを作るサイトです。ランキングの題の呼び名を決めるために、2026年10月24日に月の検索数を測りました(Google 広告の検索数を DataForSEO 経由で取得)。
| 語 |
月の検索数 |
| 離職率 ランキング |
320 |
| 有給取得率 ランキング |
70 |
| 有給休暇取得率 |
30 |
就労条件総合調査の表の題は「労働者1人平均年次有給休暇の取得状況」ですが、検索では短い呼び名が使われていました。業種の名前も同じで、見出しに出す言葉は、候補を並べて検索数を確かめてから決めます。数え方は検索ボリュームの調べ方にまとめました。
業種のデータには、サイトの業種名、分類番号、改定の版の3つを列で持ちます。版が変わったときに、どの会社を見直すかを番号で探せるようにするためです。地域の持ち方は市区町村のコードに、比較サイト全体の作りはデータベース型サイトにまとめています。
仕様・出典の確認日:2026年10月26日。