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COLUMN 234 / 比較サイト・データベース型

SSGとは:静的サイト生成とCMSの使い分け

公開 2026.11.01文・ナギサコーポレーション

この記事の答え

  • SSGは公開前にHTMLを全部組み立てる。CMSは管理画面で担当者が直すのが得意
  • 1行⁠を1ページ⁠にするデータのサイトで、型をそろえて一括で直すならSSGが合う
  • 毎日の記事更新、分単位の在庫、会員機能が中心ならCMSや別の仕組みを選ぶ
目次

静的サイトジェネレーター(SSG)⁠と⁠は⁠、原稿やデータとテンプレートから、公開する前にHTMLのファイルを全部組み立てておく道具です。組み立てたファイルをサーバーに置けば、閲覧のたびにページを作る処理は要りません。

WordPressのようなCMSは、担当者が管理画面で文章や画像を直し、そのまま公開できるのが強みです。CMSの役割と選び方はCMSとはにまとめました。ここでは、会社や製品の行数が多いデータのサイトで、どちらで組むかの分け方に絞ります。

SSGとCMSは、どこが違う?

違いは、ページがいつ作られるかと、誰が直すかです。

比べる点 SSG CMS(WordPressなど)
ページを作る時 公開する前にまとめて 管理画面で保存したとき・開かれたとき
直す人 データとテンプレートを直す人 管理画面を使う担当者
全ページの型を変える テンプレート1つ⁠を直して組み立て直す テーマや設定で変える
サイト内検索・投稿 別の仕組みを足す 機能や拡張で持てる

2つ⁠は対立する分類ではありません。CMSで原稿を管理し、静的なページに組み立てて配る構成もあります。比べるときは「静的か動的か」⁠よ⁠り⁠、データの置き場所、直す人、公開までの操作を並べます。

データのサイトで、SSGが合う場面

SSGが合うのは、1行⁠を1ページ⁠にするサイトです。会社の一覧、製品の仕様表、県や市町村ごとの数字のように、元のデータが表になっていて、全ページを同じ型で見せる場合です。何を1行⁠にするかの決め方はプログラマティックSEO⁠に書きました。

SSGにすると、次の作業がまとめてできます。

  • データを取り直したら、全ページを組み立て直す
  • 比較表の列を1つ足すとき、テンプレート1つ⁠を直せば全ページに入る
  • 本文の数字を出典と照合する処理を、組み立ての途中に入れる
  • 検索に出すページと出さないページの判定を、1か所で決める

3つ目と4つ目は、管理画面で1ページずつ直すやり方では続きません。照合の仕組みは数字の照合に、出す・出さないの線引きは薄いページの基準⁠にまとめています。

組み立てたページは、最初に届くHTMLに本文とリンクが入っています。JavaScriptで後から本文を描く作りに比べると、Googleに読ませるときの心配が減ります。描き方の注意はJSのページの注意⁠で扱いました。

SSGを選ばないほうがいい場面

次のどれかが中心なら、CMSか、データベースを持つ別の仕組みを選びます。

  • 広報や営業の担当者が、毎日管理画面で記事を書く
  • 在庫や価格が分単位で変わり、すぐに画面へ出したい
  • 会員登録、投稿、問い合わせ履歴のように、利用者ごとに画面が変わる
  • 組み立てと公開の操作を引き受ける人が社内にも外にもいない

最後の点は見落とされがちです。SSGは、データを直しただけではページが変わりません。組み立てて、公開するところまでを誰かが回します。この流れを自動にするなら、その仕組みの保守も誰が見るかを決めます。

ページの一部だけを動かす方法もあります。Astroのルーティングの説明では、初期設定はすべてのページを組み立てのときに作る形で、サーバーで作るモードではページごとに先に組み立てるかを選べます。データのページは先に組み立て、検索や問い合わせだけを別の仕組みにする、という分け方ができます。

主な道具は、データからどうページを作る?

3つ⁠の道具の公式ドキュメントで、データから1件1ページ⁠を作る仕組みを確かめました(2026年10月26日)⁠。

Hugo

Hugoのcontent adapterは、組み立てのときにページを作るテンプレートです(Hugoの説明)⁠。contentフォルダに_content.gotmplという名前で置き、JSON・TOML・YAML・XMLのような外部のデータからページを作れます。

CSVはtransform.Unmarshalという関数で読み込めます(関数の説明)⁠。区切り文字(初期値はカンマ)⁠と⁠、コメントの行に使う文字を指定できます。

Eleventy

Eleventyは、paginationの機能でデータからページを作ります(Eleventyの説明)。_dataフォルダに置いたデータを指定し、size: 1にすると、1件ごとに1つ⁠のファイルが出ます。URLはpermalinkに、データの名前などを入れて決めます。

Astro

Astroは、ファイル名に[id].astroのような変数を入れたページで、getStaticPaths()を使います。この関数が返した配列のURLのページを、組み立てのときに作ります。URLに入る値はparams、URLに入れないデータはpropsでページに渡します。

どの道具でも、URLに使う列を決めておく必要があります。あとで変えなくて済む付け方はURL設計に書きました。表の1行⁠を1ページ⁠にする手順はCSVからページを作る⁠で続けます。

ページ数が増えると、何に困る?

SSGで出したページは、ページの数だけファイルになります。配信サービスには、1サイト⁠に置けるファイル数の上限があります。

私たちが使うCloudflare Pagesの上限の説明では、無料プランで1サイト2万ファイル、有料プランで10万ファイルです(2026年10月24日確認)⁠。

私たちの実測(2026年10月)

採用の数字のデータベース(カイシャのホント)⁠で京都府を足して組み立てると、公開するファイルは17,361⁠になった。これ以上県を足すと無料プランの上限を超える。 検索に出さない会社(数字が少ない会社)⁠は1社1ページ⁠をやめ、市町村の一覧の1行⁠にまとめた。公開するファイルは11,876⁠に減り、13都府県まで広げられた。 出典:自社サイトの組み立ての記録(2026年10月24日)

ファイル数の上限に当たったとき、プランを上げる前に、そのページを1ページ⁠にする必要があるかを見直しました。検索に出さないページは、読む人にとっても一覧で足りることが多いからです。

決める前に、そろえておくこと

SSGかCMSかを決める前に、次の4つ⁠を紙に書き出します。

  • 元のデータの置き場所と、取り直す間隔
  • データを直す人と、テンプレートを直す人
  • 組み立てて公開する操作を回す人と、その頻度
  • 利用者ごとに変わる画面が要るか

データを直す人と、型を直す人が別の会社でもかまいません。境目がはっきりしていれば、どちらの道具でも運用は回ります。データで作るサイトの全体はデータベース型サイトから読めます。

仕様・出典の確認日:2026年10月26日⁠。

よくある質問

静的サイトジェネレーターとCMSは、どちらかを選ぶものですか?

対立する分類ではありません。CMSは原稿を管理する仕組み、静的サイトはページを配る形です。CMSで原稿を管理し、静的なページに組み立てて配る構成もあります。誰が何を直し、いつページができるかで比べます。

データの行数が多いサイトで、SSGが合うのはどんなときですか?

会社や製品を1行1ページ⁠にして、全ページを同じ型で作るときです。データを取り直したら全ページを組み立て直し、型を直せば全ページに一度に効きます。数字を出典と照合する処理も、組み立ての途中に入れられます。

SSGを選ばないほうがいいのは、どんな場合ですか?

担当者が毎日管理画面で記事を書く、在庫や価格が分単位で変わる、会員登録や投稿の機能が中心、という場合です。組み立てと公開の作業を引き受ける人がいないときも、CMSのほうが続けやすくなります。

Hugo・Astro・Eleventyは、データからどうページを作りますか?

Hugoはcontent adapterという仕組みで、JSONなどのデータからページを作れます。Eleventyはpaginationでsizeを1にすると、データの1件ごとに1ページ⁠を出します。AstroはgetStaticPathsが返したURLのページを、組み立てのときに作ります。

ページ数が増えると、何が困りますか?

配信サービスのファイル数の上限です。私たちが使うCloudflare Pagesは、無料プランで1サイト2万ファイル、有料プランで10万ファイルが上限です。検索に出さない行は1ページ⁠にせず、一覧の1行⁠にまとめてファイル数を減らしました。

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