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COLUMN 231 / 比較サイト・データベース型

データの空欄の見せ方:非公開・該当なし・未確認を分ける

公開 2026.10.31文・ナギサコーポレーション

この記事の答え

  • 空欄は、非公開・該当なし・未確認・0の4つ⁠に分けて、記号か言葉で見せる
  • 記号を使うなら、表のすぐ近くに凡例を置く。0と空欄は混ぜない
  • 国の統計の記号は調査ごとに意味が違う。その統計の注意書きで確かめる
目次

データの空欄の見せ方とは、値が無いセルを、公表されていない・該当しない・まだ調べていない・0の4つ⁠に分け、それぞれ決めた記号か言葉で見せることです。空白のままのセルは、読む人にはどの理由か分かりません。

やることは3つです。データの中で理由を分けて持つこと。表の近くに凡例を置くこと。元の統計の記号を、その統計の注意書きで確かめてから使うことです。表のHTMLの組み方は比較表をHTMLで作る⁠に書いたので、ここでは空欄の中身に絞ります。

空欄には、4つ⁠の種類がある

採用データの表で、ある会社の離職率の欄が空いているとき、理由は少なくとも4つ考えられます。

種類 意味 表に出す例
非公開 元のデータで公表されていない 非公表
該当なし その会社には当てはまらない 対象外
未確認 私たちがまだ調べていない 未確認
0 調べた結果がゼロだった 0%

読む人が知りたいのは、空いている理由です。公表していない会社と、新しく設立されてまだ数字の無い会社と、こちらが調べていないだけの会社は、同じ「—」⁠で並べると区別がつきません。

0と空欄は、データの中でも分ける

いちばん混ざりやすいのは、0と空欄です。表計算ソフトで空のセルを0として計算すると、公表していない会社が「離職率0%」⁠と⁠し⁠て1位⁠に並びます。平均を出せば、その分だけ低く出ます。

データを持つ段階で、値の列と、理由の列を分けておきます。値が無い行は値の列を空にし、理由の列に「非公表」「対象外」「未確認」⁠のどれかを入れます。ランキングや平均の計算では、値の列が空の行を外します。ランキングの母数の数え方はランキングページの作り方⁠に書きました。

記号を使うなら、凡例を置く

表の幅が狭いと、「非公表」⁠と書く場所が無いことがあります。記号にするなら、意味を表のすぐ下か上に書きます。

  • 非公表:元のデータで公表されていない
  • 対象外:この項目が当てはまらない
  • 未確認:掲載時点で確認できていない

凡例は、ページの最後ではなく、表の近くに置きます。表を見た人がその場で意味を確かめられるようにするためです。記号の意味は全ページで同じにします。ページごとに「—」⁠の意味が変わると、読む人は毎回凡例を読み直すことになります。

読み上げでは、記号の「—」⁠は読まれないか、ダッシュと読まれます。セルには記号ではなく短い言葉を入れておくほうが、聞いて分かります。

国の統計の記号は、調査ごとに確かめる

国の統計の表にも、空欄の理由を示す記号があります。ただし、同じ記号でも調査によって意味が少しずつ違います。2つ⁠の調査の注意書きを並べると、次のようになります。

総務省統計局の経済センサスの注意書き(令和3年経済センサス‐活動調査の速報集計)⁠に⁠は⁠、次の記号があります。

記号 注意書きの説明
- 該当数字がないもの、分母が0で計算できないもの
… 調査していないため該当数字がないもの
X 個々の報告者の秘密が漏れるおそれがあり秘匿した箇所

「X」⁠は⁠、集計の対象になる事業所(企業等)⁠の数が1か2の値です。対象が3以上でも、合計との差し引きで1か2の事業所の値が分かってしまう箇所は、あわせて「X」⁠にしていると書かれています。

同じ統計局の就業構造の注意書き(平成29年)⁠で⁠は⁠、意味が少し違います。

  • 「0」「0.0」⁠は⁠、集計した値が表章の単位に満たないもの
  • 「…」⁠は⁠、調査や集計をしていない箇所のほか、他の区分に含まれて数字がない箇所や、時系列の比較が適当でない箇所
  • 「-」⁠は⁠、平成14年以降で該当する値がないもの

この調査では、「0」⁠が「ゼロ」⁠で⁠は⁠な⁠く「単位に満たない」ことを示します。単位が千人の表なら、数百人いても0と出ることがあります。

「X」⁠を0や空欄に置き換えない

秘匿の「X」⁠は⁠、値が無いのではなく、ある値を伏せたものです。0に置き換えて合計を出したり、「データなし」⁠と書いたりすると意味が変わります。ページに載せるなら「秘匿」⁠と書き、元の統計の注意書きへのリンクを添えます。

統計の表を取り出すときは、表と一緒に注意書きのページも保存しておきます。e-Statの表の探し方とダウンロードはe-Statの使い方⁠に書きました。

元の記号を、自分のサイトの記号に置き換える

複数の統計や、会社ごとの公開データを1つ⁠の表にまとめると、元の記号がばらばらになります。そのまま並べると、同じ「-」⁠が⁠、ある列では「該当なし」⁠、別の列では「未調査」⁠と⁠い⁠う表になります。

取り込むときに、元の記号を自分のサイトの4つ⁠の種類に置き換えます。

  1. 元のデータの記号と、その意味の一覧を作る(注意書きから写す)
  2. 元の記号ごとに、自分のサイトのどの種類に当たるかを決める
  3. 当てはまらない記号(秘匿など)⁠は⁠、種類を足して別に持つ
  4. 置き換えの対応表を、取り込みの仕組みの中に1か所だけ置く

対応表を1か所に置くのは、元のデータの記号が変わったときに、直す場所を1つ⁠にするためです。会社名の表記をそろえる作業と同じ考え方で、名寄せとはにも書きました。

文と並べ替えでの、空欄の扱い

空欄は表の中だけの話ではありません。ページの文をデータから作るとき、値の無い項目について文を作らないようにします。「この会社の離職率は非公表です」⁠と毎回書くより、値のある項目だけを文にし、空欄は表の側で理由を見せるほうが、同じ文の繰り返しになりません。地域のページで文をデータから作る考え方は地域ページの作り方⁠に書きました。

表を並べ替えられるようにしているなら、空欄の行の位置も決めておきます。値の小さい順に並べたとき、空欄を0として扱うと先頭に来ます。高い順でも低い順でも、空欄の行は最後にまとめます。理由の種類ごとに並べる順も決めておくと、どの会社が非公表なのかが一か所で見られます。

データを取り直したときは、空欄の理由も変わります。前回「未確認」⁠だ⁠っ⁠た欄が、調べたら「非公表」だった、ということがあります。値が変わった欄だけでなく、理由が変わった欄も、取り直しの差分として数えます。

空欄の多いページは、検索に出す?

空欄の多い会社のページは、読む人が判断に使える数字が少ないページです。空欄の数で線を引き、少ないページは検索に出さないか、一覧の1行⁠にまとめます。

私たちの運営(カイシャのホント)

国の公開データ(しょくばらぼ)⁠の数字で、会社ごとのページと地域・業種のランキングを作っているサイトです。

  • 2026年10月23日⁠に中国・四国6県の会社ページ12,261枚⁠を公開し、数字が5項目以上ある1,273枚だけを検索に出した(残りは noindex)
  • 2026年10月24日⁠、検索に出さない会社は1社1ページ⁠をやめ、市町村の一覧の中の1行⁠にまとめた

出典:自社サイトの組み立ての記録

線を引くときに数えるのは、値のある項目の数です。「対象外」⁠は値が無くても、その会社については答えが出ている欄です。「非公表」「未確認」⁠と同じには数えず、どう扱うかを決めておきます。何項目で線を引くかの考え方は薄いページとは⁠にまとめています。データで作るサイトの全体はデータベース型サイトから読めます。

仕様・出典の確認日:2026年10月26日⁠。

よくある質問

データが無いセルは、空白のままでいいですか?

空白のままにしません。公表されていないのか、その会社には当てはまらないのか、まだ調べていないのかで、読む人の受け取り方が変わります。理由ごとに決めた記号か言葉を入れ、意味を表の近くに書きます。

値が無いときに0と書いてもいいですか?

書きません。0は、調べた結果がゼロだったという値です。公表されていない会社に0と書くと、離職者が0人⁠の会社のように読まれます。並べ替えや平均の計算にも入ってしまうので、データの中でも0と空欄は別のものとして持ちます。

国の統計の「X」⁠は何ですか?

秘匿の印です。総務省統計局の経済センサスの注意書きでは、集計の対象になる事業所の数が1か2で、そのまま出すと個々の報告者の秘密が漏れるおそれがある値を「X」⁠にしています。合計との差し引きで分かってしまう値も「X」⁠にする、と書かれています。

統計の「0」⁠は⁠、ゼロという意味ですか?

調査によっては違います。総務省統計局の就業構造基本調査の注意書きでは、「0」「0.0」⁠は集計した値が表章の単位に満たないものとしています。単位が千人なら、500人未満でも0と出ることがあります。その統計の注意書きで確かめます。

空欄が多い会社のページは、検索に出していいですか?

空欄の数で線を引き、数字が少ないページは検索に出さないか、一覧の1行⁠にまとめます。私たちの採用データのサイトでは、数字が5項目以上ある会社だけを検索に出しました。

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