カテゴリ設計とは、サイトのページをどの軸で分け、それぞれのページの親をどのカテゴリにするかを決める作業です。決まった親子関係は、メニュー、カテゴリページ、パンくずリストとして画面に出ます。
手順は、ページを書き出す、分類の軸を1つ選ぶ、各ページに親を1つ決める、残りの切り口を横のリンクで補う、の順です。ハブとカテゴリの役割そのものはハブと階層構造に、パンくずの書き方はパンくずの付け方にまとめています。ここでは、その前に決める分類の中身を扱います。
この記事のGoogleの資料は、2026年10月25日に開いて確かめた内容です。
Googleはカテゴリをどう読んでいる?
Googleはサイト構造の説明で、リンクに基づいてページ間の関係を分析すると書いています。メニューやページ間のリンクが、サイトの構造の認識に影響しうるという説明です。同じページで「通常、Google が URL の構造からサイトの構造を把握することはありません。」とも書いています。
つまり、カテゴリはフォルダの名前ではなく、リンクの張り方で伝わります。同じページでGoogleは、メニューからカテゴリへ、カテゴリからサブカテゴリへ、サブカテゴリから個別の商品ページへリンクする形を勧めています。
もう1つ、見落としやすい説明があります。Googlebotは通常、クロールのときにサイト内の検索ボックスへ語を入れて送らない、という点です。検索ボックスからしか行けない製品は、クロールだけでは見つからない可能性があります。カテゴリからたどれる道を作ることは、読者の案内であると同時に、Googleに全ページを見つけてもらう道でもあります。
手順1:ページを書き出して、読者の言葉で印を付ける
最初に、公開済みのページと、これから作る予定のページを1枚の表に書き出します。製品ページ、技術記事、事例、会社情報まで全部です。
それぞれに「読者がこのページを探すとき、何と打つか」を1語で付けます。たとえば金属加工のメーカーなら、次のようになります。
| ページ |
読者の言葉 |
| SUS304の板金加工 |
材料(ステンレス) |
| 曲げ加工の最小寸法 |
加工方法(曲げ) |
| 食品機械のカバー製作 |
用途(食品機械) |
| 溶接ひずみの直し方 |
困りごと(ひずみ) |
この段階で、社内の呼び方は使いません。「第二製造課の製品」「Aシリーズ」のような区切りは、社内では便利でも、外の読者は検索窓に打ちません。
手順2:分類の軸を1つ選ぶ
印を見ると、軸の候補が何種類か出てきます。上の例なら、材料、加工方法、用途、困りごとの4つです。この中から、階層の背骨にする軸を1つ選びます。
選ぶ基準は、問い合わせの前に読者がいちばん先に絞る切り口です。図面を持った設計者が「この形は曲げで作れるか」と探すなら、加工方法を背骨にします。用途から部品を探す購買担当が多いなら、用途を背骨にします。
2つの軸を同じ階層で混ぜないでください。「ステンレス」「曲げ」「食品機械」が同じ段に並ぶと、1つのページがどれにも入りうるため、分け方の意味がなくなります。背骨は1つにして、ほかの軸は手順4で扱います。
社内の製品体系と、読者の探し方が違うとき
カタログの体系が型番順でも、サイトのカテゴリまで型番順にする必要はありません。型番で探す人には、製品ページの題と本文に型番を書いておけば届きます。カテゴリは、型番を知らない人が近づくための道として設計します。
手順3:各ページに親を1つ決める
軸が決まったら、すべてのページに親のカテゴリを1つ決めます。2つの親を持たせると、パンくずがどちらの経路を出すのか、カテゴリの一覧にどちらで載るのかが曖昧になります。
Googleのパンくずの説明は、URL構造をそのまま反映させるのではなく、ユーザーがそのページにたどり着く一般的な経路を示すよう勧めています。親を1つ決めておけば、その経路がそのままパンくずになります。
実際に2つの道で探されるページもあります。同じ資料は、サイト内でページへ移動する方法が複数あるなら、1つのページに複数のパンくずを指定できるとしています。ただ、それは読者が本当に両方の道を使う場合の話です。書き方の注意はパンくずの付け方で説明しました。
親を決めるときの確かめ方
- このページを開いた人が、1つ上に戻りたいとき、どこへ戻るのが自然か
- そのカテゴリのページに、このページへのリンクが載っているか
- パンくずの各段が、実在するカテゴリのページにつながっているか
手順4:残りの切り口は、横のリンクとタグで補う
背骨に選ばなかった軸も、読者には必要です。加工方法を背骨にしたサイトでも、「ステンレスで頼める加工」を知りたい人はいます。こうした切り口は、記事の本文中の関連リンクや、タグで補います。
カテゴリとタグの違いは、親子関係を持つかどうかです。カテゴリはページの親を決めますが、タグは横断の目印で、親にはなりません。
タグを付けるたびに一覧ページが自動で増える作りには注意します。私たちが立ち上げ間もない4サイトで測ったときも、切り口ごとの一覧は記事より検索に出にくい傾向でした(4サイトの実測)。検索に出す一覧は、本文を書いたカテゴリのページに絞るほうが扱いやすくなります。
私たちが運営するメーカー図鑑も、比較ページ、製品ページ、会社ページがリンクでつながり、会社から製品を逆に引けるようにしています。製品の分類を背骨にしたまま、会社という別の切り口を横のリンクで足した形です。
手順5:カテゴリの名前と、増やし方を決める
カテゴリの名前は、手順1で付けた読者の言葉を使います。メニューとパンくずに出る言葉なので、短く、検索で打たれる形にします。「加工技術のご紹介」より「曲げ加工」のほうが、読者にもGoogleにも中身が伝わります。
数は、中身の量で調整します。1つのカテゴリに1〜2ページしか入らないなら隣と合わせ、何十ページも並んで探せないなら、読者の困りごとの単位でもう1段割ります。書く予定のページまで含めて並べると、空のカテゴリを先に作らずに済みます。
URLに分類を入れるかどうか
カテゴリをURLのフォルダに入れると、Search Consoleでフォルダごとに数字を絞れて便利です。ただし、分類を見直したときにURLも変わり、転送の手間が出ます。
このサイトの記事は、URLを /column/番号/ にしていて、分類をURLに入れていません。分類は、パンくず(HOME、領域、カテゴリ、記事の順)とカテゴリのページで示しています。カテゴリの親を変えても記事のURLは動きません。URLの付け方はURL設計で、変えるときの転送は301リダイレクトで扱っています。
組み上がると、どんな形になる?
金属加工のメーカーで、加工方法を背骨にした場合の形です。説明用の例で、実在の会社の構成ではありません。
加工の技術(ハブ)
├ 曲げ加工(カテゴリ)
│ ├ 曲げ加工の最小寸法
│ └ 曲げで割れが出る原因
├ 溶接(カテゴリ)
│ ├ 溶接ひずみの直し方
│ └ TIG溶接とレーザー溶接の違い
└ 切断(カテゴリ)
└ レーザー切断で出る焼けの対策
材料(ステンレス、アルミ)と用途(食品機械)は、この木には入れていません。各記事の本文から「SUS304で頼めること」の記事へ横にリンクし、必要になったら材料のタグでまとめます。パンくずは、加工の技術、曲げ加工、記事の順に出ます。
分類を見直すのは、どんなとき?
製品やサービスが増えて、1つのカテゴリに入るページが急に増えたときです。何十ページも並ぶなら、読者の困りごとの単位でもう1段割ります。
もう1つは、問い合わせの中身が変わったときです。用途から相談される案件が増えたのに、サイトが加工方法でしか分かれていないなら、用途の入口ページを足すか、背骨を入れ替えるかを考えます。背骨を入れ替えると多くのページの親が変わるので、URLに分類を入れていない作りのほうが手直しは小さく済みます。
決めたあと、何を確かめる?
公開後は、カテゴリのページから個別のページへ、通常の <a href> のリンクでたどれるかを確かめます。Googleのリンクの説明は、通常は href 属性を持つ a 要素のリンクだけをクロールできるとしています。ボタンを押すとJavaScriptで一覧が切り替わる作りは、Googleがたどれないことがあります。
次に、パンくずの各段のリンク先が、そのカテゴリのページになっているかを見ます。最後に、どのカテゴリにも入らないページが残っていないかを表で確かめます。入らないページは、サイトのテーマから外れているか、軸の選び方が合っていない信号です。
内部リンクの文言の付け方はアンカーテキストに、サイト設計の全体はサイト設計にまとめています。
仕様・出典の確認日:2026年10月25日。