ローカルSEOとは、「広島 金属加工」「福山 板金」のように地域名を付けて検索する人に、自社の拠点とできる仕事を見つけてもらうための対策のことです。地図の枠に出る対策と、自社サイトの側の対策の2つがあります。
地図の枠は、Google ビジネス プロフィールの登録と情報で決まります。その手順はMEO対策とプロフィールの登録にまとめています。このページでは、もう1つの自社サイトの側を扱います。
サイトの側では、何を直す?
地域名で検索する人が知りたいのは、近くにあるか、自分の仕事を受けてもらえるかです。サイトの側で答えるのは次の4つです。
| 直す場所 |
答えること |
| 拠点のページ |
どこにあり、何ができるか |
| 対応地域の書き方 |
どこまで出向くか、送ればどこでも受けるか |
| 社名・住所・電話番号 |
どこで見ても同じ会社だと分かるか |
| 構造化データ |
拠点の情報を機械にも読める形で伝える |
製造業の会社では、拠点の住所がフッターの1行にしか無いことがよくあります。それでは「福山 板金」で検索した人に、福山に工場があることが伝わりません。
拠点ごとのページを作る
工場や営業所が2つ以上あるなら、拠点ごとに1ページを作ります。会社概要の中に拠点の一覧を並べるだけでは、どの拠点で何ができるかが分かりません。
拠点のページに書くのは、住所、電話番号、受付の時間、その拠点の設備とできる加工、来社や持ち込みができるかです。地図を埋め込むだけで済ませず、最寄りの駅やインターチェンジからの道順を文章で書きます。
Googleの掲載のガイドラインは、ビジネス拠点ごとに1つのウェブサイトを指定するよう書いています。拠点ごとのページがあれば、プロフィールのウェブサイト欄に、そのページのURLを入れられます。どの拠点のプロフィールからもトップページへ送る形より、探している人に近い答えになります。
写真も、その拠点の外観と設備のものを使います。どの拠点のページにも本社の写真を使うと、訪ねてくる人が建物を見分けられません。来客や持ち込みを受ける拠点なら、入口と駐車場の位置も書いておくと、電話での道案内が減ります。
拠点のページは、会社概要から1クリックで行けるようにします。階層の作り方はハブページの作り方にあります。
対応地域は、どう書く?
客先へ出向く仕事なら、出向く範囲を市町村や県の名前で書きます。「近隣地域に対応」ではなく、「広島県東部と岡山県西部」のように、読めば自分が範囲に入るか分かる書き方にします。
部品の加工のように、送ってもらえば全国から受けられる仕事なら、そう書きます。所在地の県だけに絞った書き方にすると、県外の人は自分が対象外だと受け取ります。
市町村ごとにページを量産しない
対応地域の市町村ごとにページを作り、社名と地名だけを入れ替える作り方があります。Googleのスパムポリシーは、誘導ページの不正使用の例として次を挙げています。
特定の地域や都市を対象としたドメイン名やページを複数持ち、それらのドメインから 1 つのページにユーザーを誘導する
市町村ごとのページを作ってよいのは、その地域ならではの中身があるときです。その市にある拠点、その地域で受けた仕事の種類、そこからの持ち込みの方法などです。書くことが同じなら、対応地域の一覧として1ページにまとめます。
私たちの運営(2026年10月)
採用の数字を集めた自社サイトで、市町村ごとに会社の一覧を出しています。検索に出さない会社(数字が少ない会社)は、2026年10月24日に1社1ページをやめ、市町村の一覧の中の1行にまとめました。公開するファイルは17,361から11,876に減りました。
出典:自社サイトの組み立ての記録(2026年10月24日)
地域で分けたページでも、1ページごとに読む価値が無ければ、数を減らしてまとめるほうを選びました。地域名の入ったページの数を増やすことと、地域で探す人に答えることは別です。
地域名は、ページのどこに書く?
拠点のページでは、題(title)と見出しに、地名と仕事を入れます。「福山工場」だけでなく、「福山工場(広島県福山市)|板金・溶接」のように、何をする拠点かも書きます。
本文の冒頭では、住所と、その拠点でできる仕事を2〜3文で書きます。地名を何度も繰り返す必要はありません。住所、道順、対応地域の段落に、自然に地名が入ります。
製品や加工のページにも、どの拠点で作っているかを1行書きます。「この加工は福山工場で行います」と書いて拠点のページへリンクすれば、加工から探した人も拠点にたどり着けます。
社名・住所・電話番号をそろえる
社名(Name)、住所(Address)、電話番号(Phone)の3つを、頭文字でNAPと呼ぶことがあります。サイト、ビジネスプロフィール、求人サイト、業界団体の名簿で、この3つの表記がずれていないかを確かめます。
同じガイドラインは、ビジネス名について、店舗、ウェブサイト、ビジネスレターなどで一貫して使い、顧客に認知されている実際の名称を使うよう書いています。「株式会社」の有無や、旧社名が残った掲載がないかを見ます。
よくあるずれは次のとおりです。
- 移転前の住所が、古い求人サイトや展示会の出展者一覧に残っている
- 代表番号と工場の直通番号が、掲載先によって混ざっている
- 番地の書き方が「1-2-3」と「1丁目2番3号」で違う
直す順番は、自社サイトが先です。サイトの会社概要と拠点のページを正しい表記にしてから、外の掲載先へ同じ内容を頼みます。そろえ方の手順は社名と紹介文をそろえると会社概要の書き方にあります。
LocalBusinessの構造化データを入れる
Googleのローカル ビジネスの説明では、必須のプロパティは住所(address)と名前(name)です。電話番号(telephone)、拠点のURL(url)、緯度と経度(geo)、営業時間は推奨とされています。
同じ説明は、urlを特定のビジネス拠点の完全修飾URLとし、電話番号には国コードと市外局番を含めるよう書いています。拠点が2つあるなら、それぞれの拠点のページに、その拠点の値で書きます。
LocalBusinessは、会社を表すOrganizationの下位の型です。Googleは、できる限り具体的な下位の型を使うよう書いています。型の選び方とJSON-LDの書き方はJSON-LDの書き方にまとめています。
画面に無いことを書かない
構造化データに入れる住所・電話番号・営業時間は、本文と同じ値にします。本文に無い対応地域や営業時間を、構造化データにだけ書くのはやめます。
構造化データを入れれば地図の枠に出る、というものではありません。地図の枠の順位について、Googleのローカル検索のヘルプは、主に関連性、距離、知名度で決まると説明しています。サイトの側の作業は、検索した人と機械に、拠点の情報を正しく渡すことです。
複数の拠点や窓口がある会社は
拠点が複数あるなら、拠点ごとにLocalBusinessを1つずつ書きます。本社のページに、全拠点の住所をまとめて1つの構造化データに入れる書き方はしません。どの住所がどの拠点か、機械が区別できなくなるからです。
同じ建物の中に、営業時間や電話番号の違う窓口がある場合もあります。Googleの説明では、部門ごとに営業時間や電話番号が異なるときは、departmentのプロパティで部門ごとにマークアップできるとしています。工場の受付と、修理の窓口で受付時間が違う会社なら、この書き方が合います。
拠点を閉じたときは、拠点のページを消す前に、その拠点で受けていた仕事をどこが引き継ぐかを書きます。ページを残すか、引き継ぐ拠点のページへ転送するかは、301リダイレクトの手順で決めます。
公開したら、何を確かめる?
Search Consoleで、地域名を含む検索語で表示されているかを見ます。「福山 板金」で表示があるのに、拠点のページではなくトップページが出ているなら、拠点のページの本文に地名と仕事が書かれているかを読み直します。
構造化データは、リッチリザルトテストで構文を確かめます。そのうえで、住所と電話番号を本文と目で照らし合わせます。検証の手順はリッチリザルトテストにあります。
拠点が移転したり、電話番号が変わったりしたら、サイト、構造化データ、ビジネスプロフィール、外の掲載先を同じ日に直します。直した場所の一覧を残しておくと、次の変更で漏れが出ません。サイトの階層全体の考え方はサイト設計にまとめています。
仕様・出典の確認日:2026年10月25日。