AI翻訳で企業の英語ページを作るときは、承認済みの日本語と用語集を用意し、翻訳後に技術条件・数値・問い合わせの言語を確認してから公開します。英語として自然でも、元の仕様や受付条件が変わっていれば採用できません。
最初は主力製品のページを選び、日本語原稿、仕様書、会社の英字表記、問い合わせの案内をそろえてください。翻訳できるページの量より、社内で正誤を確かめられる範囲から進めます。
国や言語の選定、URL形式ごとの比較、hreflangの実装例は海外向けSEOと多言語サイトの設計で扱っています。ここでは機械翻訳の下書きを、公開できる原稿へ変える工程を説明します。
翻訳前に日本語のどこを直す?
主語や条件を省いた文を、そのままAIへ渡さないようにします。何を受け付けるのか、誰が判断するのか、対象外は何かを日本語で確定します。原文の曖昧さを翻訳側の推測で埋めると、社内で承認していない約束が生まれます。
製造業なら、「図面なしでも対応可能」が相談、見積もり、製作のどれを指すかを先に決めます。相談だけを受けるなら、そのように書いてから翻訳します。数量や形状によって判断が変わる条件も、担当部署に確認してください。
古い製品、受付を終えたサービス、更新されていない採用情報は、翻訳対象から外します。日本語版に残っているからという理由だけで、英語版にも増やさないようにします。
AIへ渡すのは、外部サービスで処理してよい資料です。未公開の顧客図面を、用語を説明するために添付する必要があるかを考えます。公開済みの仕様や承認された説明で足りるなら、その範囲で原稿を作ります。
用語集はどう作る?
原文の語、採用する英語、変えてはいけない理由をまとめます。読みやすさの確認と、技術的な意味の確認を分けられる形にしてください。一般辞書の訳だけで、加工名や材料名を確定しません。
| 対象 |
決めておく内容 |
| 社名 |
会社が承認した英字表記 |
| 製品 |
正式名、型番、変更しない記号 |
| 材料・加工 |
採用する訳と避ける訳 |
| 数値 |
単位、記号、換算の扱い |
| 受付条件 |
相談・見積もり・受注の区別 |
たとえば型番のハイフンや末尾の文字は、翻訳しないものとして指定します。部品名を説明する文と、製品の正式名称も分けます。同じ製品がページごとに別の名称へ翻訳されると、読者が仕様書と照合できません。
社名は、AIに自然な英語名を考えさせる作業にしません。会社が採用した表記を使い、フッター、会社概要、フォームの差出人でもそろえます。表記を決める対象は社名と紹介文をそろえる手順で整理できます。
用語集で決められない言葉は、未確認として戻します。同じ語でも製品によって意味が違うなら、文脈と対象を追加してください。決まっていない訳を、下書きの中で何となく統一して完了にはしません。
AIへの翻訳指示には何を含める?
文体だけでなく、残すべき条件と、判断できないときの返し方を渡します。次は公開原稿を翻訳するための指示例です。特定のサービスの仕様や、誤訳を防ぐ保証を示すものではありません。
承認済みの日本語原稿と用語集を使って英語の下書きを作ってください。社名、製品名、型番、数値、単位を指定どおり残してください。相談の受付を、製造や納期の保証へ変えないでください。訳を確定できない箇所は、原文と質問を別に示してください。
出力は、原文の段落と英訳を対応させて受け取ります。全文の英訳だけより、どの条件がどこへ移ったかを照合できます。見出し、図表、画像内の文字、FAQ、検索結果用の説明も対象へ入れます。
原稿を分けて翻訳するなら、同じ版の用語集を使います。ページの途中だけ別の指示で生成し直したときも、採用前に表記を比べてください。文章の自然さを整える修正で、承認した条件を変えていないかを最後に見ます。
数字と単位はどう照合する?
技術担当は、日本語と英語の数値を一つずつ対応させます。桁、小数点、範囲、符号、公差、単位を読みます。値が同じでも、直径と半径、上限と代表値が入れ替われば仕様が変わります。
mmを別の単位へ換算するかは、翻訳を始める前に決めます。換算値を併記するなら、原単位、丸め方、許容差との関係を技術担当が確認します。翻訳サービスが返した数字だけで正しいと判断しません。
材料の試験値についても、試験条件やグレード名が残っているかを見ます。特定条件で確認した値を、すべての製品の保証値へ書き換えないようにしてください。対応材質の一覧から、対象外の材料が消えていないかも確認します。
逆翻訳して日本語に戻す作業は、違和感を探す補助には使えます。ただし、戻した文が似ているだけで英訳を承認しません。数値は元資料へ、技術的な意味は担当部署へ戻して照合します。AI原稿の事実確認と同じく、出力同士の一致だけでは確認が終わりません。
問い合わせの言語はどう決める?
英語で案内することと、英語で営業対応できることは別です。英語の問い合わせを誰が読み、どの言語で回答するかを決めます。返答のたびに翻訳するなら、その内容を確認する担当も必要です。
英語ページで問い合わせを受けるのに、送信後に初めて日本語でしか回答しないと分かる流れは避けます。受付できる言語と回答する言語を、入力前に伝えてください。海外への納品や輸出を受けないなら、英語化によって対応可能と見えないよう、その範囲も説明します。
フォームは本文と別の原稿として置き去りにしません。次の経路を、実際に使う言語で読みます。
- 入力項目と必須・任意の区別
- 添付できる資料や形式の案内
- 未入力や形式違いのエラー
- 確認画面と送信完了の説明
- 受付メールと、その後の返信案内
送信試験は、会社が用意した確認方法で行います。受信する部署へ伝わるか、文字や添付が欠けないか、英語の内容を確認できるかまで見ます。翻訳したボタンを押せるだけでは、受付を終えたことになりません。
URLとhreflangでは何を確認する?
Googleの多言語サイトの説明は、言語ごとに別のURLを使うよう推奨しています。同じURLをCookieやブラウザ設定だけで切り替える方式では、すべての版が見つからないことがあります。
言語版の指定に関する文書に沿って、対応する日本語版と英語版をhreflangで示します。各言語版が自分自身と別の版を示し、相互に対応することを確認します。翻訳した製品ページと、別製品の日本語ページを組にしないでください。
公開の確認では、英語ページを直接開けるか、同じ製品の日本語版へ移れるかを操作します。hreflangは翻訳機能ではありません。設定が正しくても、本文やフォームに日本語が残っていれば原稿側の確認が必要です。実装の詳細は82の記事へ送ります。
AI翻訳はスパムポリシー上どう扱われる?
Googleの大量生成コンテンツの方針は、検索順位の操作を主目的に、独自性や読者への価値が乏しいページを大量に作る行為を扱っています。例には、自動変換の一つとして次の語があります。
translating
これは、価値の乏しい内容を翻訳などで変換して大量生成する例の中の語です。自動翻訳を使うだけで一律に違反とする説明ではありません。人が訳せばどんな量産でも問題がない、という意味でもありません。
本文を英語にした本数だけで計画を評価しないようにします。読者が用途と取引条件を理解し、実際の窓口へ相談できる情報になっているかを確認します。元の説明にない海外対応を足して、翻訳ページの価値と呼ぶこともできません。
日本語を更新した後は誰が英語版を直す?
日本語URL、英語URL、原稿の版、用語集の版、確認する部署を対応表に残します。仕様や受付条件を変えたら、翻訳版の更新も同じ作業へ入れてください。英語版だけ古い保証や製品名が残る状態を防ぎます。
私たちは自社メディアの集計で、http・httpsやwwwの有無をそろえず、同じページを重複して数えました。出典はSearch Consoleと自社の運営記録です。翻訳の実績ではありませんが、URLの表記とページの実体を区別できていなかった失敗です。
言語版の対応表でも、公開後に転送される古いURLをそのまま残さず、実際の到達先を確認します。英語版から日本語版へ戻れるかだけでなく、日本語版から同じ製品の英語版へ進めるかも見てください。
公開を依頼するときは、英訳だけでなく、用語集、照合した数値、未確認の箇所、返信できる言語を渡します。サイト設計の整理では、URLの対応表と更新担当を一緒に持ち、次の製品改訂でも確認を繰り返せる状態にしてください。
仕様・出典の確認日:2026年10月23日。