採用サイトは、仕事の内容と労働条件を確認し、応募者が働く姿と選考の進め方を判断できる順に情報を載せて作ります。写真や理念を選ぶ前に、募集中の職種について、何を任せ、どんな条件で雇うかを確定してください。
最初の作業は、採用担当と現場で一つの職種の原稿を作ることです。仕事内容、一日の流れ、給与と労働条件、選考の流れ、応募方法をそろえます。他の職種へ広げるのは、この原稿で応募まで進めることを確認してからです。
製造業なら、品質検査と設備保全では、使う道具も担当する判断も違います。採用トップの仕事紹介を共通にしても、募集要項まで同じ説明にしないでください。以下はサイト制作の設計例で、私たちが募集中の求人を示すものではありません。
採用トップと募集要項を、どう分ける?
採用トップでは、何を作る会社で、どんな仕事があるかを示します。詳しい仕事内容は職種紹介へ、現在の条件は求人詳細へつなぎます。応募者が、職種紹介を読んだ後に募集中の仕事を探し直さない構成にします。
| ページの役割 |
載せる内容 |
| 採用トップ |
事業、仕事の種類、募集中の職種 |
| 職種紹介 |
実際の業務、一日の流れ、習得の順序 |
| 求人詳細 |
応募資格、給与、労働条件、募集状態 |
| 選考の案内 |
手順、提出物、連絡方法、応募先 |
これは必ず別ページに分けるという指定ではありません。募集する職種が少なければ、職種紹介と募集要項を同じページにできます。応募者が今どの職種の条件を読んでいるかが分かり、更新元を管理できる形で決めます。
会社サイトのメニューからも採用へ進めるようにします。製品の見積もり窓口と応募の窓口を混ぜず、求人詳細から該当職種へ応募できるようにしてください。ページを分ける判断はハブページと階層構造の作り方で整理できます。
仕事内容は、どこまで具体的に書く?
職種名だけでは、一日を想像できません。誰から何を受け取り、どんな作業をして、どこまで自分で判断するかを書きます。入社直後に任せることと、経験後に担当することも分けます。
品質検査の説明なら、測定、記録、異常時の報告のどこを担うかを確認します。機械の名前を並べるだけでなく、実際に何を確認する仕事かを示します。これは書き方の例です。自社にない設備や業務を、充実した紹介にするために足してはいけません。
未経験で応募できるなら、教える内容と、最初から必要な資格や技能を区別します。研修制度ありという一文だけで済ませず、誰の指導を受け、どの作業から覚えるかを現場に聞きます。まだ決まっていない研修を予定だけで制度として載せません。
仕事の厳しい面も、具体的な条件として伝えます。立ち作業、交替勤務、作業環境など、応募判断に関わる事実を現場と確認します。体力が必要とだけ書くより、どんな動作や環境なのかを示したほうが、応募者も確かめる質問を作れます。
一日の流れは、実際の勤務から作る
始業から終業まで、作業、打ち合わせ、休憩、引き継ぎがどう並ぶかを書きます。都合のよい作業だけを集めた架空の一日にはしません。日によって違うなら、どの勤務の例かを示します。
昼勤の例を載せても、交替勤務が無いという説明にはなりません。勤務時間の正式な条件は募集要項へそろえます。写真を使うときも、実際の作業と安全上の決まりに合っているかを確認し、個人が分かる情報を不用意に載せません。
社員の実名や詳しい経歴が無くても、仕事は説明できます。工程の図、使う道具、作業前後に確認する項目など、業務そのものから材料を集めます。
募集時には、何を明示する?
厚生労働省の労働条件の明示の説明は、ホームページでの募集も職業安定法に基づく明示の対象としています。求人サイトだけに必要な話ではありません。
募集要項では、業務、契約期間、試用期間、就業場所、勤務時間、休憩、休日、時間外労働、賃金を確認します。加入保険、受動喫煙防止措置、募集者の名称も含め、採用担当が公式資料と照合してください。派遣労働者として雇用するなら、その旨の明示も必要です。
給与を幅で示すなら、金額が変わる条件を確認します。試用期間中の条件が異なるなら、その違いも示します。固定残業代があるときは、次を分けて書く必要があります。
- 固定残業代を除いた基本給
- 対象となる労働時間数と金額などの計算方法
- 固定分を超える時間外労働などの割増賃金を追加で支払う旨
総額だけを大きく載せ、内訳を応募後まで分からなくしません。給与の数字は、採用担当が確定した金額を使います。他社の求人や市場の平均から、自社の給与を作ることはできません。
変更の範囲と有期契約も確認する
厚生労働省の募集時の明示事項の改正案内では、2024年4月から追加された内容を示しています。業務と就業場所の変更の範囲、有期契約を更新する場合の基準を確認します。更新上限の定めがあるなら、その内容も含めます。
入社直後の勤務先だけを確認して、転勤などの変更範囲を落とさないようにします。何でも会社の定めるところによると書く前に、実際の契約でどこまでを見込んでいるかを採用担当へ確認してください。
同省の求人企業向け資料には、次の記載があります。
正確かつ最新の内容に保つ義務があります。
掲載した時点を示すなどして、募集情報を正確に保つ義務の説明です。原稿が一度承認されても、その後の条件変更を反映する担当が必要です。当初の条件が選考中に変わるなら、その変更の明示も行います。
募集時の案内と、契約を結ぶときの労働条件通知は別の手続きです。サイトに募集要項があるだけで、契約時の明示まで済んだとは扱いません。制作担当だけで法令確認を完了させず、採用の責任者が原稿を確認します。
選考の流れと応募方法には、何を書く?
応募後に何が起きるかを、実際の手順で示します。書類確認、面接、適性検査、工場見学などは、行うものだけを載せます。選考と見学が別の受付なら、その違いも明記します。
提出物、連絡方法、面接の場所や形式を確認します。所要期間や返事の期限を載せるなら、社内で守れる予定だけを出します。根拠のない最短の日数を、応募を促すために置かないでください。
応募ボタンには、何の職種へ申し込むかが分かる言葉を使います。入力フォームでは、履歴書などの提出方法と個人情報の扱いを事前に案内します。テストでは架空のテスト情報を使い、実在する応募者の情報を原稿や画面例へ流用しません。
応募後の通知を受ける会社の窓口も決めます。完了画面が出ることだけで済ませず、採用担当へ届き、応募者へ必要な案内が返るところまで確かめます。
外の場にある質問や回答も材料になる?
応募者が繰り返し尋ねる内容を、仕事紹介や募集要項の不足を探す材料にできます。私たちは姉妹メディアのカイシャのホントを運営し、掲載と公式回答の作成支援を扱っています(2026年10月7日の自社サービス方針)。こうした第三者の場で会社が回答を作る際も、質問を自社ページの説明と照合できます。回答は会社側の説明として扱い、第三者が事実や働きやすさを保証した情報には置き換えません。応募増加の実績を示す話でもありません。
求人の構造化データは、いつ付ける?
募集内容と応募先がそろってから、制作担当が対応します。Googleの求人情報の仕様は、具体的な一つの求人の詳細ページにJobPostingを付けるよう求めています。会社紹介や求人一覧にまとめて付けるものではありません。
必須項目、テスト、募集終了時の処理はGoogleしごと検索への掲載手順に譲ります。構造化データが正しくても、応募や検索での表示が保証されるわけではありません。先に読者が仕事と条件を確認できる本文を用意します。
公開後は、誰が更新する?
募集の開始、条件変更、締切、採用決定を知らせる人と、サイトを更新する人を決めます。求人票、公開本文、応募フォーム、構造化データを同じ募集状態へそろえます。採用が決まったのに、フォームの職種だけ残る状態も点検してください。
サイト設計の整理では、ページの役割と更新元を一緒に決めます。最初の職種で仕事の確認から応募まで通して試し、その手順を次の募集にも使える形で残します。
法令・仕様・出典の確認日:2026年10月23日。