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COLUMN 10 / 自社サイトの対策

構造化データとは?AI検索での役割と、FAQ表示が終わった後の扱い方

公開 2026.09.28文・ナギサコーポレーション

この記事の答え

  • 構造化データはAI検索に出るための必須条件ではないと、Googleが明言している
  • FAQのリッチリザルトは2023年に対象が絞られ、2026年5月7日に表示が終わった
  • いちばん大事な決まりは、画面に見えていない内容を構造化データに書かないこと
目次

構造化データとは、会社名、記事の公開日、ページの位置といったページの中身を、検索エンジンが読み取れる決まった書式で書き添える注釈です。語彙はschema.orgという共通の辞書を使い、Googleは書式として JSON-LD を推奨しています。

AI検索との関係で言えば、構造化データはAI Overviews や AIモードに出るための条件ではありません。Googleは生成AI機能向けの最適化ガイドで、生成AI検索に構造化データは必須ではなく、特別なschema.orgのマークアップも要らないと書いています。そのうえで、検索結果の見た目を豊かにする「リッチリザルト⁠」⁠の対象になるために、SEOの一部として使い続けるのはよいとしています。

構造化データを入れると、AI検索に引用されやすくなる?

Google検索については、そう言える根拠はありません。Googleのガイドは「構造化データへの過度なこだわり」を、AI検索でやらなくていいことの1つに挙げています。

Google以外のAI検索についても、各社のクローラーの公式ページを確認しました(OpenAI、Perplexity、Anthropic)⁠。構造化データを検索や回答に使うという記載は、どれにもありませんでした(⁠2026年9月28日に確認⁠)⁠。使っていないという意味ではありませんが、「入れればAIに選ばれる⁠」⁠と言える材料は公式には無い、というのが正確なところです。

構造化データの本来の役割は、ページの中身をあいまいさなく伝えることです。「ナギサ」という語が社名なのか地名なのか、「⁠2026年9月28日⁠」⁠が公開日なのか更新日なのかを、機械が取り違えないようにする。そう考えると、AI検索のための特別な施策というより、サイトの基本の整備に近いものです。

中小企業のサイトで入れる4種類と、今の扱い

中小企業のサイトで検討するのは、主に次の4種類です。Google検索での扱いは、ここ数年で変わっています。

種類 置くページ Google検索での今の扱い
Organization(会社情報) トップ・会社概要 ロゴの表示や会社の見分けに使われる
Article(記事) コラム・事例 タイトル・画像・日付の表示の手がかり
BreadcrumbList(パンくず) 全ページ 2025年1月からパソコンの検索結果だけに表示
FAQPage(よくある質問) FAQのあるページ 2026年5月7日に表示が終了

Organization:会社の見分けに使われる

GoogleのOrganizationの説明⁠によると、一部の項目は、ほかの組織と見分けるために裏側で使われ、ほかの項目は検索結果に出るロゴやナレッジパネルに影響します。必須の項目は無く、当てはまるものをできるだけ入れるよう勧めています。社名、URL、ロゴ、所在地、代表の電話番号やメールなど、会社概要に載せている情報をそのまま書きます。

同じ名前の会社が全国にある業種では、この「見分け⁠」⁠の意味が大きくなります。

Article:記事の情報を正しく伝える

Articleの説明では、記事の種類、著者、タイトルなどを伝えることで、検索結果のタイトルや画像、日付の表示がよくなりうるとしています。これも必須項目は無く、見出し、公開日、更新日、画像、著者(会社名でも可⁠)⁠を入れるのが一般的です。

BreadcrumbList:パンくずは今はパソコンだけ

パンくずは、ページがサイトのどの階層にあるかを示すものです。Googleは2025年1月、パンくずの表示をパソコンの検索結果だけにした⁠と説明しています。スマホで見えなくなっても、ページの位置を伝える注釈としては残す価値があります。階層の作り方そのものはハブページと階層構造の作り方⁠で扱っています。

FAQPage:表示はもう終わった

FAQの構造化データは、検索結果に質問と答えを折りたたんで出せたので、多くのサイトが入れていました。Googleは2023年8月、FAQのリッチリザルトを政府と医療の有名で信頼できるサイトだけに絞る⁠と発表しました。

そしてGoogleの更新履歴によると、2026年5月7日からFAQのリッチリザルトはGoogle検索に表示されなくなりました。翌8日に説明ページへ廃止の告知が加わり、6月15日には説明ページそのものが削除されています。

「FAQの構造化データでAIに引用される」は、確かめられていない

FAQの表示が終わった後、「AI検索のためにFAQの構造化データを入れましょう」という話を見かけるようになりました。Googleは上のとおりAI検索に特別なマークアップは不要としていて、それを支える公式の説明は見当たりません。

外すべきかについては、Googleは2023年の発表で、外してもよいが急いで外す必要はなく、使われない構造化データは検索に問題を起こさないと書いています。私たちは、画面に出しているFAQに合わせて今もFAQPageを出力しています。検索結果の見た目には効かないと分かったうえで、画面と注釈が同じ内容である限り害は無いと判断しているからです。FAQのためだけにページへ質問を足すことはしません。

いちばん大事な決まりは「画面に見えないことを書かない」

Googleの構造化データの一般的なガイドラインは、読者に見えていない内容に構造化データを付けないよう求めています。構造化データの内容がページの主な内容を表していない場合や、注釈が指す内容が利用者から隠れている場合は、リッチリザルトに出ない理由になるとも書いています。

私たちは、これを自分たちのサイトで踏んでいました。

私たちの失敗(暦のメディア・1,077ページ⁠)

一覧ページのよくある質問を、構造化データにだけ入れて、画面には出していませんでした。機械には答えを渡しているつもりで、読む人には何も見えていない状態です。質問と答えを画面にも出すように直し、一覧ページすべてに反映しました。

同じ見直しで、暦の説明や避けることを「意味はこちら⁠」⁠とリンクで送っていた年ごとのページ(⁠300ページ)も、その場で答える形に変えています。

出典:自社メディアの作業記録(⁠2026年8〜9月)

注釈にだけ答えを入れるのは、ガイドラインの点でも、読者の点でも損です。AI検索が答えを作るときにも、根拠になるのは基本的にページに見えている本文です。答えはまず画面に書き、構造化データはそれを機械向けに書き添えるだけ、という順番を守ってください。

書き方の例(JSON-LD)

会社のトップページに入れるOrganizationの例です(社名やURLは例です)。<head> か本文の中に置きます。

<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Organization",
  "name": "〇〇樹脂工業株式会社",
  "url": "https://example.com/",
  "logo": "https://example.com/images/logo.png",
  "email": "[email protected]",
  "address": {
    "@type": "PostalAddress",
    "addressRegion": "〇〇県",
    "addressLocality": "〇〇市",
    "addressCountry": "JP"
  }
}
</script>

記事ページのパンくずは、画面に出しているパンくずと同じ並びで書きます。

<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "BreadcrumbList",
  "itemListElement": [
    {"@type": "ListItem", "position": 1, "name": "技術相談室", "item": "https://example.com/"},
    {"@type": "ListItem", "position": 2, "name": "成形不良の対策", "item": "https://example.com/defect/"},
    {"@type": "ListItem", "position": 3, "name": "ヒケの原因と対策"}
  ]
}
</script>

WordPressなどのCMSを使っているなら、プラグインで出せることが多いです。その場合も、プラグインが出している内容と画面の内容が食い違っていないかは、人の目で一度確かめてください。

構造化データでよくある間違い

構造化データは、入れ方を間違えるとリッチリザルトの対象から外れたり、ガイドライン違反になったりします。中小企業のサイトで起こりやすいものを挙げます。

  • 画面に無い内容を書く。上の失敗のとおりで、ガイドラインで禁止されている
  • 日付が画面と違う。記事の本文に書いた更新日と、構造化データの更新日がずれている
  • 自社への口コミで星を出そうとする。Googleのレビュー スニペットのガイドラインでは、評価される会社自身が自分への口コミを管理している場合、Organization や LocalBusiness のページは星の表示の対象外になる。自社サイトに埋め込んだ外部の口コミウィジェットも同じ扱い
  • 古いプラグインが、表示の終わった種類(FAQ など⁠)⁠を出し続けている。害は無いが、何が出ているかを把握していない状態は、画面との食い違いの元になる

工場や事務所に取引先が来訪する会社なら、所在地や営業時間を伝えるLocalBusiness⁠も候補になります。ただ、お店のように不特定の人が来る業態でなければ、Organizationに所在地と連絡先を入れておけば足りる、というのが私たちの判断です。地域の会社の情報については、Googleの生成AI向けの最適化ガイドも、Googleビジネスプロフィールの活用を挙げています。

入れた後の確かめ方

どちらで合格しても、表示が保証されるわけではありません。Googleはガイドラインの冒頭で、正しくマークアップしても検索結果に出るとは限らないと書いています。

AI検索全体の中での構造化データの位置づけはAI検索対策(LLMO⁠)⁠の領域ページと自社サイトのLLMO対策に、同じく「置いても順位は変わらない」ファイルについてはllms.txtの書き方と効果についての事実⁠にまとめています。本文を画面にどう書くかはAIに引用される文章の書き方⁠を読んでください。

よくある質問

構造化データを入れるとAI Overviewsに出やすくなりますか?

Googleは、生成AI検索に構造化データは必須ではなく、特別なschema.orgのマークアップも必要ないと書いています。検索結果の見た目(リッチリザルト⁠)⁠の対象になるために使い続けるのはよい、という位置づけです。

FAQの構造化データは削除したほうがいいですか?

FAQのリッチリザルトは2026年5月7日からGoogle検索に表示されなくなりました。Googleは2023年の時点で、使われない構造化データは検索に問題を起こさないので、急いで外す必要はないと説明しています。画面にFAQを出しているなら残しておいて構いません。

中小企業のサイトでは、どの構造化データを入れればいいですか?

まず、トップページのOrganization(会社情報⁠)⁠、記事ページのArticle(記事の情報⁠)⁠、全ページのBreadcrumbList(パンくず⁠)⁠の3つです。商品やお店の情報があるなら、それぞれ専用の種類を検討します。

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