AIの回答は、ページの一部を切り出して、出典のリンクと一緒に示します。データのページでは、数字のすぐ近くに定義・出典・時点・更新日をまとめ、切り出された部分だけを読んでも、何の数字か分かるようにします。
ただし、これで引用されやすくなると約束はできません。どのページが選ばれるかの条件を、各社は公開していないからです。まとめておくのは、回答から来た人が数字をその場で確かめられるようにするためです。
AIに読まれる文章の書き方の全体はAIに引用される文章に書きました。ここでは、数字を載せるデータのページの作りに絞ります。
AIの回答は、出典をどう示している?
2026年10月26日に、各社の公式の説明で確かめた範囲は次のとおりです。
| サービス |
出典の示し方(公式の説明) |
| Google AI Overviews・AIモード |
回答の中に関連するページへのリンクを表示 |
| ChatGPTの検索 |
OAI-SearchBotが読んだサイトを回答に表示 |
| Perplexity |
答えに番号つきの出典を付ける |
| Claude(APIのウェブ検索) |
引用した部分の文とURL・題を返す |
GoogleのAI機能の説明によると、AI OverviewsとAIモードは、関連する複数の検索を行うクエリ ファンアウトという手法を使うことがあります。2025年5月のGoogleのブログも、AIによる概要はさまざまな形でリンクを表示し、幅広い情報源を示すと書いています。
OpenAIのクローラーの説明は、OAI-SearchBotを拒否したサイトはChatGPTの検索の回答に表示されないとしています。Perplexityのヘルプは、各回答に元の情報源へリンクする番号つきの出典が付くと説明しています。
どれも、読めないページは出典になりません。クローラーの設定の確かめ方はLLMO対策のやり方にまとめています。
切り出されるのは、ページの一部
AnthropicのAPIのウェブ検索の説明は、出典の中身を細かく書いています。引用ごとに、URL、題、そして引用した部分の文が返ります。その文の長さについて、次のように書かれています。
cited_text: Up to 150 characters of the cited content
引用した部分は最大150文字まで、という意味です。同じ説明では、検索結果ごとにサイトが最後に更新された時期(page_age)も返るとしています。
これは開発者向けのAPIの説明で、ほかのAIサービスが同じ長さで切り出すという意味ではありません。ただ、回答の根拠として示されるのが、ページ全体ではなく短い一部になりうることは分かります。
数字が表のセルにだけあり、定義はページの下、時点はさらに別の場所、という作りだと、切り出された部分に数字しか残りません。
1か所にまとめる4つのこと
数字の表の真下に、その数字についての説明を1つのかたまりで置きます。
| 書くこと |
例 |
| 定義 |
何を何で割った数字か、対象は誰か |
| 出典 |
機関名・資料名・URL |
| 時点 |
データが何年度・何月の数字か |
| 更新日 |
このページの数字を最後に変えた日 |
かたまりにすると、次のようになります。〇〇の部分には、元の資料の定義と名前を入れます。
この表の数字について:〇〇率は、〇〇の人数を〇〇の人数で割ったものです。出典は〇〇省の〇〇の公表データです。数字の時点は〇〇年度、このページの数字は〇年〇月〇日に更新しました。
最初の1文に、定義と時点を入れているのが要点です。後ろが切れても、何の数字か、いつの数字かが残ります。
時点と、数えた日を分ける
時点はデータが表す期間、更新日はページの数字を変えた日です。もう1つ、自分たちで数えた数字なら、数えた日があります。この3つを1つの日付にまとめると、読む人が数字の期間を取り違えます。
私たちは、このサイトに自社の数字を書くとき、期間と出どころを同じ文に入れています。たとえばメーカー図鑑なら、次のように書きます。
メーカー図鑑で、2026年9月24日〜10月21日の28日間に検索結果で表示が出た検索語は2,252語でした(Search Console、2026年10月24日に確認)。
期間、数えた道具、数えた日が1文に入っています。Search Consoleは反映が2〜3日遅れるので、数えた日と期間の最後の日がずれます。数えた日だけを書くと、10月24日までの数字だと読まれてしまいます。
出典の書き方そのものは出典の書き方に、更新日と確認日の分け方は更新日の見せ方にまとめました。
定義は、元の資料の言葉に合わせる
同じ「離職率」でも、資料によって分母や対象が違うことがあります。自分たちで言い換えると、元の資料と照らし合わせたときに食い違いが見つけにくくなります。
元の資料に定義があれば、その言葉を使い、どこに書いてあるかを示します。定義が見つからないなら、見つからないと書きます。推測で計算の仕方を書き足しません。
本文の1文でも、同じことを言う
表の上には、いちばん伝えたい数字を1文で書きます。この1文にも、地域・項目・値・時点・出典を入れます。表の数字を画像にしない理由と合わせて、表の数字を画像にしないで書きました。
FAQの形で、よく聞かれる問いに答える
データのページを読む人がよく持つ問いは、ページの下にFAQとして置きます。
- この数字は、いつのものか
- どこが調べた数字か
- 載っていない会社や地域があるのはなぜか
- 数字が違うと思ったら、どこに伝えるか
答えは1つ目の文で言い切り、数字と時点を入れます。「上の表をご覧ください」で終わらせると、FAQだけを読んだ人には何も伝わりません。
FAQは画面に見える形で置きます。FAQのリッチリザルトは2026年5月7日からGoogle検索に表示されていません。Googleは同じAI機能の説明で、特別なschema.orgの構造化データを足す必要はないとし、構造化データは画面のテキストと一致させるよう勧めています。FAQの構造化データの扱いは構造化データとはに書きました。
最後の「どこに伝えるか」は、他人の会社や地域の数字を載せるサイトでは欠かせません。窓口の作り方は訂正と掲載停止の窓口で扱います。
引用されたかを、どう確かめる?
決めた問いを、同じAIに同じ条件で聞き、回答に付いた出典のリンクを残します。出典に自社のページがあれば、切り出された部分が正しく数字を伝えているかも見ます。
1回出たか出なかったかでは判断しません。AIの答えは聞くたびに揺れるので、毎月同じ形で記録します。表の型は毎月の星取り表にあります。ページを直した日も同じ表に書いておくと、後で見比べられます。
自社サイトでの対策の順番は自社サイトの対策からたどれます。
仕様・出典の確認日:2026年10月26日。