LLMO対策は、自社サイトをAIや検索が読めるかを確かめ、読める状態にしてから、答えと会社情報を直す順番で進めます。新しい記事を増やす前に、今ある製品ページや技術記事を点検してください。
AEO・GEO・LLMOは、AIの回答での見え方を改善する取り組みを指す呼び名です。範囲の違いとAIOとの関係はAIO・LLMO・AEO・GEOの違いにまとめています。
自社で作業するなら、制作担当に設定を確認してもらい、営業や広報が本文を点検する形で分担します。最初に会社概要、主力の製品ページ、相談につながる技術記事を開いてください。以下の順番で、問題が見つかったURLと直す人を記録します。
点検は、どの順番で進める?
検索に出るための設定と、読者に答えるための中身は、両方必要です。GoogleのAI機能の説明も、robots.txtやCDNで読み取りを妨げないこと、本文をテキストで示すことを挙げています。
| 順番 |
見る場所 |
問題があったら |
| ① 読み取り |
robots.txt・WAF/CDN |
検索用ボットの誤遮断を直す |
| ② 検索への登録 |
Search ConsoleのURL検査 |
未登録の理由と正規URLを確認 |
| ③ 冒頭の答え |
公開ページの最初の段落 |
質問への答えを先に置く |
| ④ 会社情報 |
会社概要・外部プロフィール |
社名・所在地・事業をそろえる |
| ⑤ 構造化データ |
HTML・検証ツール |
本文との食い違いを直す |
| ⑥ 外部の記述 |
社名検索・AIの出典リンク |
事実の誤記の訂正を頼む |
| ⑦ 毎月の確認 |
回答を保存した記録表 |
変化を見て次の修正を決める |
① AIのクローラーを止めていないか
ブラウザで自社ドメインの末尾に/robots.txtを付けて開きます。User-agentが読み取りに来る相手、Disallowが読ませない場所の指定です。各ボットの名前と、全体に向けたUser-agent: *の両方を制作担当と確認します。
次にWAF(不審なアクセスを防ぐ仕組み)と、CDN(配信を中継する仕組み)の管理画面を見ます。robots.txtで許可していても、ボット対策が拒否したり、画像認証を出したりしていれば読めません。セキュリティのイベントログで、該当URLへのアクセスがどう処理されたかを調べます。
名前だけで、全部同じAIボットと扱わない
用途は各社の公式資料で確認します。2026年10月19日に確かめた名前と役割は次のとおりです。
OpenAIのクローラーの説明では、次のように分かれています。
OAI-SearchBot:ChatGPTの検索結果にサイトを表示するためのボット
GPTBot:生成AIの基盤モデルの学習に使う可能性があるコンテンツを集めるボット
ChatGPT-User:利用者の操作に応じてページを取得するもの。自動巡回や検索掲載の判定用ではない
OpenAIは検索用と学習用の設定を独立して扱えると説明しています。OAI-SearchBotを止めると検索の回答には表示されなくなりますが、移動先を示すリンクとして出ることはあります。ChatGPT-Userは利用者が始めた操作のため、robots.txtが適用されないことがあります。
Anthropicの公式ヘルプは、ClaudeBotを学習に役立つウェブ情報の収集用、Claude-SearchBotを検索結果の改善用としています。Claude-Userは利用者の質問に応じたページの取得用です。学習用だけを止めたいのに、検索用まで遮断していないかを見ます。
Perplexityの公式資料では、PerplexityBotは検索結果にサイトとリンクを表示するためのボットです。基盤モデルの学習には使わないと説明しています。Perplexity-Userは利用者の依頼による取得用で、通常はrobots.txtを無視すると書かれています。
Google検索についてはGooglebotの読み取りを確認します。Googleのクローラー一覧にあるGoogle-Extendedは、独立した通信上のボット名ではありません。Geminiなどの学習や一部の根拠づけへの利用を制御するトークンで、Google検索への掲載・順位には影響しません。
誤って遮断していたら、何を直す?
公開ページを検索に出したいなら、検索用ボットに対する不要な拒否を外します。WAF/CDNも、対象ボットの設定と実際の拒否ログを照合して直します。Perplexityの公式資料には、User-Agentと公開IP範囲を組み合わせる設定例があります。名前を名乗る通信を無条件で通す設定にはしないでください。
学習用を許可するかは、検索への掲載と分けて決めます。会員向け図面や社内資料のアクセス制限まで解除する作業ではありません。
② ページが検索にインデックスされているか
Search ConsoleのURL検査ツールに、点検したいページの完全なURLを入れます。登録済みか、Googleが選んだ正規URLはどれか、最後に取得された内容は何かを見ます。
未登録なら、表示された理由から直します。不要なnoindex、クロールの遮断、ページのエラー、意図しない別URLへの正規化を確認してください。修正後は公開URLをテストし、登録をリクエストします。テストで取得できても、インデックス登録や掲載が保証されるわけではありません。
GoogleのAI機能については、Search Consoleの「設定」にある生成AI機能の掲載設定も見ます。公式ヘルプの除外設定は、通常検索の掲載とは別です。検索に登録済みでも、ここで除外していればAI機能には出ません。
私たちも、暦の自社メディアを1,024ページ作ったのに、公開2週間の時点で流入が0でした(自社メディアの運営記録)。公開したこと、検索に登録されたこと、訪問されたことを別々に確かめる必要があります。この経験をAIの引用実績として扱うことはできません。
③ 答えが冒頭にあるか
公開ページのタイトルと、最初の段落を並べて読みます。製品の対応範囲を知りたいページなのに、会社の理念や業界の一般論から始まっていないかを点検します。
たとえば「図面が無くても加工を相談できるか」への答えが、問い合わせフォームの注意書きにしか無い状態です。実際に受けられる条件を担当者に確認し、その答えをサービスページの冒頭へ移します。対応していない依頼なら、その条件も同じ場所に書きます。
直し方は、前置きを削り、答えを先に置くことです。表現をAI向けに作り変える作業ではありません。例文と本文の整理方法はAIに引用される文章の書き方で扱っています。
④ 会社名・所在地・事業内容がどこでも同じか
会社概要を基準に、フッター、製品ページ、SNS、求人サイト、業界団体の掲載情報を比べます。社名の表記、移転前の住所、主力の仕事の説明が違っていないかを見てください。
Googleはサイト名の説明で、ホームページの内容とウェブ上の記述を使って名前を判断するとしています。ただし、表記をそろえればAIでの推薦が増えるという保証ではありません。
ずれがあれば、自社サイトを先に直し、その内容を外の管理画面へ反映します。媒体ごとに紹介文の長さは変えても、何の会社かという中身は変えません。そろえる項目と掲載先の洗い出し方は社名と紹介文をどこでも同じにする手順にまとめています。
⑤ 構造化データが本文と合っているか
ページのHTMLにあるapplication/ld+jsonを探し、会社名、URL、記事の日付などを画面と比べます。Googleのガイドラインは、読者に見えていない内容をマークアップしないよう求めています。
内容が違えば、CMSやプラグインの出力元を修正します。構文はリッチリザルトテストなどで確認できますが、会社の紹介文が正しいかは本文との照合が必要です。私たちも暦のメディアで、一覧のFAQを構造化データにだけ入れ、画面に出していませんでした(2026年8〜9月の作業記録)。答えを画面にも出す形に直しています。
GoogleはAI検索専用のマークアップを求めていません。種類を増やすより、今入っている内容を正しくする作業です。種類ごとの役割と検証ツールは構造化データの役割と確認方法にまとめています。
⑥ 第三者サイトでどう書かれているか
社名に「評判」「比較」「求人」を付けて検索します。AIに自社の事業を聞いたときは、回答に付いた出典リンクも開きます。自社の説明だけを読んで点検を終えないでください。
Googleの生成AI機能向けの最適化ガイドは、AI機能がブログやフォーラムなど、ウェブ上で製品やサービスについて語られている情報も扱うと説明しています。
古い所在地、対応していない加工、主力と違う事業が見つかったら、掲載URLと正しい情報の根拠を添えて訂正を頼みます。評価や感想を書き換えさせる依頼とは分けてください。記録する項目と誤記の扱いはAIは自社サイトの外も読んでいるで説明しています。
⑦ AIでの推薦を毎月記録する
追う問いを決め、同じ文言で、同じAIに、同じ条件で聞きます。自社名が出たかだけでなく、対応範囲の説明が正しいかと、出典URLを残します。記録表にはサイトを直した日も書き込みます。
説明が間違っていたら、その根拠のページを開いて①〜⑥のどこに原因があるかを調べます。1回名前が出ただけで、設定変更の効果と結びつけないでください。表の型と回答の保存方法は毎月の星取り表の作り方を使えます。
llms.txtを置く作業は、この点検より後です。私たちは効果を確かめられておらず、Googleも検索では使っていないと説明しています。仕様と根拠はllms.txtの書き方と効果についての事実にまとめています。
制作担当へ渡すときは、「LLMO対策をしてほしい」だけで終えず、問題のURL、見つかった設定や記述、直す内容を一緒に渡します。自社サイトのLLMO対策の範囲で、設定の修正と本文の修正を分担できます。
仕様・出典の確認日:2026年10月19日。