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COLUMN 09 / 自社サイトの対策

llms.txtとは?書き方と、置いても検索順位は変わらないという事実

公開 2026.09.28文・ナギサコーポレーション

この記事の答え

  • llms.txtは2024年9月に提案されたAI向けの案内ファイル。正式な標準規格ではない
  • Googleは2026年6月に「Google検索は使っていない。置いても順位に害も効果もない⁠」⁠と明記した
  • 私たちは手間がほぼ無いので置いているが、効果は測れていない。優先度は低い
目次

llms.txtとは、サイトの概要と主なページへのリンクをAI向けにまとめて、サイトの一番上(⁠https://example.com/llms.txt⁠)⁠に置く、Markdown形式のテキストファイルです。2024年9月にllmstxt.org⁠で提案された仕様で、公的な標準化団体が決めた規格ではありません。

Google検索の順位やAI Overviews への掲載には、効果がありません。Googleは2026年6月、生成AI機能向けの最適化ガイドに、Google検索はllms.txtを使っておらず、置いても検索での見え方や順位に害も効果もない、という注記を加えました。

llms.txtを置くとGoogleの順位は上がる?

上がりません。Googleのガイドの「やらなくていいこと⁠」⁠の節には、次の趣旨が書かれています。

  • Google検索(生成AI機能を含む⁠)⁠に出るために、新しい機械向けファイルやAI向けのテキストファイル、Markdown版を作る必要はない。Google検索自体がそれらを使っていないから
  • 他のサービスのためにllms.txtを作って管理するのはまったく問題ない。Google検索はそれを無視するので、順位や見え方に害も効果もない

Googleの検索ドキュメントの更新履歴でも、2026年6月15日の項目で「コミュニティからの質問に答えるため⁠」⁠にこの注記を加えたと説明しています。それ以前にも、Googleの検索担当者は2025年6月にSNSで「今のところllms.txtを使っているAIシステムは無い⁠」⁠と発言していました。

「Googleがllms.txtを読みに来た」は、使っている証拠ではない

Googleのガイドは、Googleがサイト上のさまざまなファイルを見つけてクロールしたりインデックスしたりすることはあるが、それは特別扱いしているという意味ではない、とも書いています。アクセスログにllms.txtへのアクセスが残っていても、順位づけに使われているとは言えません。

では、なぜllms.txtの話が続いているのか

Google検索とは別のところで、llms.txtを見る動きがあるからです。

Chromeの開発者向けツール Lighthouse には、AIエージェント(利用者の代わりにサイトを操作するAI⁠)⁠が使いやすいページかを見る項目があり、その中にllms.txtの確認⁠が入っています。ただし中身を見ると、確認しているのは「llms.txtを取りに行ったときにサーバーエラーが出ないか」です。ファイルが無い(404)場合は、現時点では任意なので「対象外」扱いになります。置いていないことで減点されるわけではありません。

AIの会社自身が、開発者向けの説明書きのサイトにllms.txtを置いている例もあります。たとえばOpenAIやPerplexityの開発者向けページには、llms.txtへのリンクがあります。一方で、各社がクローラーを説明している公式ページも読みました(OpenAI、Perplexity、Anthropic)⁠。自社のクローラーが他社サイトのllms.txtを読んで検索や回答に使う、という記載は、どれにも見当たりませんでした(⁠2026年9月28日に確認⁠)⁠。

まとめると、llms.txtは「AIエージェントやAIを使う開発者向けの案内」としては広がりつつあるものの、検索やAIの答えに選ばれやすくなるという裏づけは、公式の情報の中にはありません。

llms.txtとrobots.txt、sitemap.xmlは何が違う?

名前が似ているので混同されがちですが、役割はまったく違います。llmstxt.org の仕様も、sitemap.xml は検索エンジン向け、robots.txt はクローラーのアクセスの許可のためのもので、llms.txt はそれらを補うものだと説明しています。

ファイル 誰に向けたものか 何をするか Google検索での扱い
robots.txt すべてのクローラー 読んでよい場所・いけない場所を伝える 守られる
sitemap.xml 検索エンジン サイトにあるページのURLを一覧で伝える 発見の手がかりに使われる
llms.txt AI・AIエージェント サイトの要約と、読むべきページを案内する 使われない

「AIに読まれたくない」ときに llms.txt を置いても、何も止まりません。止めたいなら robots.txt で、止めたい会社のクローラーの名前を指定します。逆に、robots.txt でAIの検索用クローラーを止めたまま llms.txt を置いても、そのAI検索には出られません。各社のクローラーの名前と、止めたときに何が起きるかはAIOとLLMOの意味と、SEOとの違い⁠に表でまとめています。

製造業のサイトで気をつけたいのは、この3つを置いた後の「放置」です。製品ページを消したのに sitemap.xml と llms.txt に古いURLが残っている、という状態は、手で管理していると起こりがちです。どれも、ページ一覧から自動で作り直す形にしておくのが確実です。

私たちはllms.txtを置いている。その理由と限界

私たちは、このサイトにllms.txtを置いています。このサイトのllms.txtは、記事を追加するとページ一覧から自動で作り直す仕組みです。

置いている理由は2つです。

  • ページ一覧から機械的に作れるので、追加の手間がほとんど無い
  • Googleが「害は無い⁠」⁠と明言していて、AIエージェント向けの案内としては意味を持つ可能性がある

限界も書いておきます。私たちは、llms.txtを置いたことで検索の表示やAIからの流入が増えたかを、確かめられていません。確かめる方法も今のところ持っていません。私たちが23のメディア・8,155ページ(⁠2026年9月20日時点⁠)⁠を運営する中で、数字が動いたと確かめられたのは、ページの中身と出し方を直したときです。ご相談を受けるときも、llms.txtは「ついでに置くもの」として扱い、費用をかける作業には数えません。

llms.txtの書き方

llmstxt.org の仕様では、次の順番で書くことになっています。

  1. H1見出し(⁠#⁠)⁠でサイト名。仕様で必須なのはこれだけ
  2. 引用(⁠>)で、サイトの短い要約
  3. 必要なら、補足の段落
  4. H2見出し(⁠##⁠)⁠で区切った、リンクの一覧。各行は - [ページ名](URL): 説明
  5. 慣例として、読み飛ばしてよいものは ## Optional の節にまとめる

樹脂成形メーカーの技術相談サイトなら、たとえば次のようになります(社名とURLは例です⁠)⁠。

# 〇〇樹脂工業 技術相談室

> 射出成形の不良対策と、樹脂材料の選び方を解説する技術相談サイト。小ロットの試作から量産まで、図面を添えて相談できる。

- 対応材料:PP、ABS、PC、POM ほか
- 相談窓口:https://example.com/contact/

## 成形不良の原因と対策
- [ヒケの原因と対策](https://example.com/defect/hike/): 厚肉部で起きるへこみの原因と、条件・金型・形状それぞれの直し方
- [ウェルドラインの原因と対策](https://example.com/defect/weld/): 樹脂の合流部にできる線の原因と対策

## 会社と相談の流れ
- [会社概要](https://example.com/company/): 設備、対応できる寸法、所在地
- [相談の流れ](https://example.com/flow/): 図面の送り方と、回答までの日数

## Optional
- [採用情報](https://example.com/recruit/)

仕様では、各ページのMarkdown版を、同じURLの末尾に .md を付けた場所に置くことも提案されています。これは任意で、Googleは検索のためにMarkdown版を作る必要は無いとしています。

llms.txtを書くときの注意

いちばん大事なのは、ページに書いていないことをllms.txtに書かないことです。llms.txtはあくまでページの案内です。ページに無い実績や数字をllms.txtにだけ書くと、AIにも人にも確かめようのない情報になります。

  • 更新を自動にする。手で書くと、ページを増やしたときに古くなりやすい
  • 個人の名前や個人の連絡先を書かない。書くのは会社として公開している窓口だけ
  • 読まれたくないページの制御に使わない。llms.txtには何かを止める働きは無く、止めるのは robots.txt の役目

私たちも、記事を増やしたのに既存のページから新しい記事へのリンクを張り忘れる、という事故を3回起こしています。同じ更新漏れを防ぐため、このサイトのllms.txtはページ一覧から自動で作っています。手作業で管理するなら、記事の公開手順にllms.txtの更新も含めます。

llms.txtより先にやること

優先順位で言えば、llms.txtはかなり後ろです。先にやるべきなのは、ページが検索に登録されているか、聞かれている問いにページの冒頭で答えているか、答えを表や注釈に隠していないかの確認です。

AI検索対策の全体像はAI検索対策(LLMO⁠)⁠の領域ページに、自社サイトで点検する順番は自社サイトのLLMO対策に、Google以外のAIのクローラーの止め方はAIOとLLMOの意味と、SEOとの違い⁠にまとめています。ページの裏側に入れる注釈については構造化データの役割とFAQ表示の終了⁠、本文の書き方はAIに引用される文章の書き方⁠で扱っています。

よくある質問

llms.txtを置くとGoogleの順位は上がりますか?

上がりません。Googleは生成AI向けの最適化ガイドで、Google検索はllms.txtを使っておらず、置いても検索での見え方や順位に害も効果もないと書いています。

llms.txtとrobots.txtは何が違いますか?

robots.txtはクローラーに「どこを読んでよいか⁠」⁠を伝える、アクセスの許可のためのファイルです。llms.txtはAIに「このサイトは何で、どこを読めばよいか⁠」⁠を案内する要約で、何かを止める働きはありません。AIに読まれたくない場合はrobots.txtで指定します。

llms.txtは置いたほうがいいですか?

置いても害はなく、ページ一覧から自動で作れるなら手間もほとんどかかりません。ただ、AI検索での効果は確かめられていないので、記事の中身や内部リンクより先にやる作業ではありません。

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