公開前の機械検査とは、ページを組み立ててから公開するまでのあいだに、壊れたページが混ざっていないかを機械で数えて、通らないページを公開から外すことです。データから数千ページを作るサイトでは、型やデータの1か所の間違いが、全部のページに同時に広がります。
手で全ページを開くことはできません。数えれば分かることは機械に任せ、人は意味が正しいかを数枚で確かめます。リンク切れを見つける手順はリンク切れの調べ方に、本文の数字を出典と突き合わせる方法は数字の照合に書きました。ここでは、公開の前に何を止めるかを扱います。
機械で見るもの、人が見るもの
| 機械で見る |
人が見る |
| サイト内のリンク先があるか |
説明が事実と合っているか |
| 表の空欄の数 |
空欄の理由が正しいか |
| 題が他のページと同じでないか |
題が中身を言い表しているか |
| 画像があるか・代替テキストがあるか |
画像が合っているか |
| 構造化データの文法 |
構造化データが本文と合っているか |
| スマホの幅で横にはみ出さないか |
読みやすい改行か |
左の列は、ページが10枚でも1万枚でも、同じ手間で回せます。右の列は、型ごとに数枚を選んで、画面で読みます。全部を人が見ようとすると、結局どれも見なくなります。
機械で見るもの
サイト内のリンク
組み立てたファイルの中のリンクを全部抜き出し、リンク先のファイルがあるかを確かめます。公開してからSearch Consoleで見つけるより、出す前に止めるほうが早く済みます。外のサイトへのリンクは、相手の都合で消えるので、公開前とは別に定期的に見ます。
空欄の数
データから作るページは、元の表の空欄がそのまま空欄になります。ページごとに、数字の入った項目がいくつあるかを数えます。基準より少ないページは、検索に出さないか、一覧の1行にまとめます。
私たちの運営での例
採用の数字のサイト(カイシャのホント)では、2026年10月23日に中国・四国6県の会社ページ12,261枚を公開したとき、数字が5項目以上ある1,273枚だけを検索に出し、残りはnoindexにしました。どのページを検索に出すかを、人ではなく項目の数で決めています。基準の決め方は薄いページの基準に書きました。
出どころ:自社の公開記録(2026-10-23)
空欄の見せ方そのもの、つまり非公開と未確認をどう分けて書くかは空欄の見せ方にまとめました。
重複した題
全部のページの<title>を集め、同じものが2つ以上ないかを数えます。データから作ると、県名や型番が入るはずの場所が空になり、同じ題が何百枚もできることがあります。
Googleのタイトルリンクの説明は、サイトのすべてのページに<title>要素で題を付けることと、題の中で同じ文の繰り返しや定型文を避けることを勧めています。一部だけを変えた長い定型の題も、ページの区別がつかないので適切ではないとしています。重複は、空のデータの信号として扱います。
画像
画像のファイルがあるか、alt属性が入っているかを数えます。Googleの画像のSEOの説明は、画像のメタデータでいちばん重要な属性は代替テキストだとしています。ページに直接書いたSVGなら、<title>要素を使えるとも書かれています。代替テキストの中身の書き方はalt属性とはに書きました。
構造化データの文法
ページの中のJSON-LDを取り出し、JSONとして読めるかを機械で確かめます。カンマ1つの抜けで、そのページの構造化データは全部読めなくなります。型から作ると、それが全ページで起きます。
横のはみ出し
スマホの幅でページを開き、ページの幅より中身が広くないかを数えます。表や長い型番は、データによって長さが変わるので、いちばん長い値の入ったページで確かめます。
構造化データの検査道具は、2つある
Googleの構造化データの説明は、2つの道具を分けて紹介しています。
| 道具 |
確かめること |
| リッチリザルトテスト |
Googleのリッチリザルトが出る条件を満たすか |
| Schema Markup Validator |
schema.orgのマークアップ全般が正しいか |
同じ説明によると、Schema Markup ValidatorはGoogle固有の検証をしません。Googleの機能の条件を満たしているかはリッチリザルトテストで、それ以外の型も含めて文法を見るならSchema Markup Validatorで確かめます。
リッチリザルトテストのヘルプには、注意が2つ書かれています。
- ページのリソースは、インターネット経由で誰でも読めるようにしておく必要がある。ローカルのサーバーのページは、トンネルを設定してテストする
- JSON-LDの中のコメントは、テストでは無視されるが、標準では認められていない。公開の前に消す
数千ページを1枚ずつ道具に入れることはできません。全ページは手元の機械でJSONの文法と必須の項目を数え、Googleの道具には型ごとに数枚を入れます。
検査に通っても、中身が正しいとは限らない
文法の検査で分かるのは、書き方が正しいかだけです。構造化データの会社名や日付が、画面に見える本文と合っているかは分かりません。Googleの一般的なガイドラインは、読む人に見えない内容をマークアップしないよう求めています。本文との見比べは、型ごとに人がします。
通らないページは、出さない
検査で落ちたページは、そのまま公開に入れません。データから作るサイトでは、1ページだけ手で直しても、次に組み立て直したときに同じ間違いが戻ります。直すのは、元のデータか、型のほうです。
| 落ちた理由 |
直す場所 |
| リンク先が無い |
URLを作る規則か、消したページへの転送 |
| 空欄が多い |
元のデータ。足せなければnoindexか一覧の1行に |
| 題が重複 |
題の型。空になる項目の扱い |
| JSON-LDが読めない |
構造化データを出す部分の型 |
| はみ出し |
表や長い値の見せ方 |
全体を止めるか、落ちたページだけを外すかも、先に決めておきます。型の誤りのように全ページに広がる間違いなら、公開全体を止めます。空欄が多いページのように1枚ずつの問題なら、そのページだけを外して残りを出せます。
新しい記事から既存の記事へはリンクを張るのに、既存の記事から新しい記事へ張り忘れる事故を、私たちは3回起こしました。人の注意に頼る作業は、どこかで抜けます。数えれば分かることは、機械の検査に入れておくほうが確かです。データで作るサイトの全体はデータベース型サイトから読めます。
仕様・出典の確認日:2026年10月26日。