データのページの数字は、半角の算用数字で書き、4桁以上は3桁ごとにコンマで区切り、万・億は漢字にします。単位は、列の中でそろうなら表の見出しに1回だけ書き、本文では数字のすぐ後ろに書きます。この決まりを1枚の表記ルールにして、ページを作る仕組みで守らせます。
表記がそろっていないと、読者は同じ数字かどうかを比べられません。機械も同じです。表と本文で「12,450」と「12450」が混ざると、検索やAIが同じ数字だと読み取れるかは分かりません。
公用文の決まりで、何が決まっている?
土台にするのは、文化庁の文化審議会が2022年1月7日に建議した公用文作成の考え方です(文化庁のPDF)。政府の文書の書き方の手引きですが、数字の書き方は、民間のデータのページにもそのまま使えます。数字の使い方の節で確かめた決まりは次のとおりです。
| 決まり |
例 |
| 横書きでは算用数字を使う |
72% |
| 大きな数は三桁ごとにコンマで区切る |
1,254,372人 |
| 兆・億・万の単位は漢字を使う |
30万円 |
| 千・百は漢字にしない |
5,000(5千としない) |
| 全角・半角は文書内で統一する |
年月日の中で混ぜない |
| 概数は漢数字を使う |
数十人 |
万や億の漢字と算用数字を合わせて使うときは、数字だけのときとコンマの位置がずれて混乱しないよう、コンマを省いてもよいとしています。例として、1億2,644万3,000人と1億2644万3000人の両方が挙がっていました。
データの数字は半角にする
全角と半角の節には、データのページにとっていちばん大事な一文があります。
データや金額等の数値を示す場合には、半角数字を用いる。全角の数字は、情報処理において数値として認識されない場合がある。
表の数字を全角で書くと、読者がコピーして表計算ソフトに貼ったとき、数として扱われないことがあります。CSVで配るときも同じです。配り方はデータをCSVで配るにあります。
%と単位の符号も、どちらかにそろえる
%、℃、円の記号のような単位を表す符号は、特に定めは無いとしたうえで、慣用に従い、文書内で用法を統一するとしています。%と書くか、パーセントと書くかは、どちらでもかまいません。サイトの中で混ぜないことが決まりです。
単位は、どこに書く?
公用文作成の考え方には、表のどこに単位を書くかまでは書かれていません。ここからは、私たちがすすめる決め方です。
| 書く場所 |
単位の書き方 |
例 |
| 表の列の見出し |
列で単位がそろえば1回だけ |
離職率(%) |
| 表のセル |
行ごとに単位が違うときだけ |
32人、1.5億円 |
| 本文 |
数字のすぐ後ろに毎回 |
離職率は8.2%でした |
| ページの題・説明文 |
本文と同じ |
平均勤続年数12.3年 |
本文の1文は、ページから切り出されて読まれることがあります。だから本文では、表の見出しに書いてあっても、数字ごとに単位を付けます。表の見出しと単位の書き方は表の数字を画像にしないでも扱いました。
数字と単位の間で改行させない
スマホの狭い画面では、「12.3」と「年」の間で行が折り返されることがあります。数字と単位は1つのかたまりとして扱い、間で折り返さないようにします。見出しに数字と単位を2つ以上並べると、狭い幅でほぼ確実に途中で折れるので、見出しには数字を1つまでにします。
直す前と直した後
製造業の会社を並べるデータのページで、複数の出どころから数字を集めると、同じ項目でも書き方がばらばらになります。たとえば次のような状態です(会社と数字は例)。
| 項目 |
直す前 |
直した後 |
| 従業員数 |
120名 |
120人 |
| 資本金 |
50,000千円 |
5,000万円 |
| 離職率 |
8.2% |
8.2% |
| 平均勤続年数 |
12.30年 |
12.3年 |
1行目は全角と半角、名と人のゆれです。2行目は元の表の単位をそのまま写した形で、千円単位のまま出すと、読者が桁を読み違えます。3行目は%の全角と半角、4行目は元のデータに無い桁を足してしまった例です。
どれも1つだけなら小さな違いですが、県や業種のランキングでは何百社分が並びます。同じ列の中で書き方が違うと、読者は数字そのものより書き方の違いに目が行きます。
元の表の単位を、そのまま写さない
国の統計の表は、千人や百万円の単位で載っていることがよくあります。表の上や注に単位が書かれているので、取り込むときに必ず読みます。
ページで単位を変えるなら、変えたことが分かるようにします。元が千人単位の数字を人に直して出すと、元の表に無い細かさがあるように見えます。元の単位のまま出すか、万のような漢字の単位に直すかのどちらかにし、どちらにしたかを出典の欄に書きます。統計の単位と0の意味の違いはデータの空欄の見せ方で例を挙げました。
小数・マイナス・空欄の決まり
小数の桁は、項目ごとに決めます。元のデータが小数第1位までなら、ページでも第1位までです。計算で出した値を細かい桁まで出すと、元のデータに無い差が順位に出ます。比べる値と見せる値は同じ桁にします。順位を付けるときの桁の扱いはランキングページの作り方にあります。
マイナスの記号も1つに決めます。全角のハイフン、半角のハイフン、数学のマイナス記号は、見た目が似ていても別の文字です。どれを使うかを表記ルールに書き、元のデータの記号はページを作るときに置き換えます。
0と空欄も分けます。0は「数えたら0だった」、空欄は「数字が無い」です。表記ルールには、空欄のときに何を出すかも書いておきます。
1枚の表記ルールにまとめる
ここまでの決まりを、1枚にまとめておきます。決めておく項目は次のとおりです。
- 数字:半角の算用数字
- 桁区切り:4桁以上は3桁ごとにコンマ
- 万・億:漢字を使うか、使うならどの桁から
- 小数:項目ごとの桁数
- 割合:%かパーセントか
- マイナス:使う記号を1つ
- 単位の場所:表の見出し・セル・本文
- 年と年度:どちらの数字かを必ず書く
8つ目は、表記というより中身の話ですが、よく混ざるので同じ紙に書きます。
手で直さず、仕組みでそろえる
表記ルールは、人に覚えてもらうより、ページを作るプログラムに持たせます。数字をページに出す関数を1つにまとめ、表の見出し、セル、本文、説明文のすべてがその関数を通るようにします。ルールを変えるときは、その関数だけ直せば全ページが変わります。
元のデータの側も、取り込むときにそろえます。全角の数字や、桁区切りの違う数字は、取り込みの段階で半角の数に直しておきます。Unicodeの正規化でそろう文字、そろわない文字の違いは名寄せとはと本文の数字の照合に書きました。
公開する前には、表記ルールから外れた数字が無いかを機械で探します。全角の数字、コンマの無い5桁以上の数、決めたもの以外のマイナス記号を、組み立てたページから検索するだけでも見つかります。データのページの作り方の全体はデータベース型からたどれます。
仕様・出典の確認日:2026年10月26日。