データのページの更新履歴には、変わったことだけを、直した日・直した所・理由の3つで書きます。元のデータが新しくなった更新と、誤りを直した訂正は、言葉を分けて書きます。
訂正では、表は正しい数字だけにし、前の数字は履歴に残します。読む人が以前に見た数字と今の数字が違うとき、その理由を履歴でたどれるようにするためです。
元のデータを取り直して差分を出す仕組みはデータの取り直しに、画面の日付と構造化データのそろえ方は更新日の見せ方に書きました。ここでは、直したことをページに残す書き方に絞ります。
更新履歴に、何を書く?
書くのは、中身が変わったことだけです。見直して何も変わらなかった日や、デザインだけを変えた日は書きません。
| 書くこと |
例 |
| 直した日 |
2026年〇月〇日 |
| 直した所 |
〇〇市の有給取得率 |
| 何から何に |
〇%から〇%に |
| 理由 |
元のデータが〇年度に変わった |
「データを更新しました」だけの履歴は、何も伝えていません。どの項目の数字が変わったかが書かれていないと、読む人は全部の数字を見直すことになります。
直した所が多いときは、件数でまとめます。次のように、変わった範囲を数で示します。
〇〇年度のデータに入れ替えました。〇〇社の数字が変わりました。
訂正と更新を、分けて書く
2つは、読む人にとって意味が違います。
- 更新:元のデータが新しい時点になった。前の数字も、その時点では正しかった
- 訂正:載せていた数字が誤っていた。前の数字は、どの時点でも正しくなかった
前の数字をどこかで使った人にとって、更新なら問題はありません。訂正なら、使った数字を直す必要があります。だから、履歴には「更新」「訂正」とはっきり書き分けます。
訂正は、誤りがどこで生まれたかでさらに分かれます。こちらの取り込みや書き写しの誤りか、元の資料そのものの訂正か、です。書き写しの誤りを防ぐ照合は出典と機械で照合するで扱いました。
国の統計は、訂正をどう出している?
総務省統計局は、統計ごとに正誤情報のページを置いています。サービス産業動向調査の正誤情報のページには、訂正の知らせが新しい順に並んでいます。その1つは次のとおりです。
一部の調査対象から売上高の修正報告があったため、再集計を行い、統計表の数値を訂正しました。
知らせには、対象の期間と、すでに公表していた結果であることが書かれ、その下に正誤表のPDFが付いています。
正誤表は、表頭・表側・誤・正の4つの列で、直した数字だけを並べています。たとえば平成29年1〜3月期平均(確報)の売上高の合計は、誤が33,158,556、正が33,024,262(単位は百万円)です。統計表そのものは正しい数字に直し、前の数字は正誤表に残す、という分け方です。
この出し方から、データのページで使える点は4つです。
- 何を直したかを、対象の期間と表の名前で示す
- 直した理由を1文で書く
- 前の数字と正しい数字を並べて残す
- 本体の表は、正しい数字だけにする
同じページには、表記の誤りで統計表を差し替えた知らせもあります。数字の訂正と、表記の差し替えも分けて書かれています。
履歴の書き方の例
更新と訂正を、1行ずつ書いた例です。会社名と数字は例です。
2026年〇月〇日 更新:元のデータが〇〇年度の数字になったため、全項目を入れ替えました。数字が変わった会社は〇〇社です。
2026年〇月〇日 訂正:A社の有給取得率を〇%と載せていましたが、正しくは〇%でした。取り込みのときに、別の年度の列を読んでいました。
訂正の行には、前の数字と正しい数字の両方と、誤りが生まれた所を書きます。誤りの理由が分かると、同じ取り込み方をしたほかの会社の数字も疑えます。理由をまだ調べている間は、調査中と書き、分かった時点で書き足します。
訂正の行を、後から消すことはしません。前の数字をどこかで使った人が、後で履歴を見に来ることがあるからです。
古い数字は、消すか残すか
どちらも、表の中には前の数字を残しません。表に新旧の数字が並ぶと、どれが今の数字か迷います。
訂正なら、前の数字は履歴に「誤」として残します。更新なら、前の数字は「〇〇年度の数字」として、前の時点のデータとして扱います。前の時点の数字を見せる価値があるなら、時系列の表やグラフにして出します。
前の時点のページを、別のURLで残す方法もあります。ただし、中身のほとんどが同じページが年度の数だけ増えます。年度ごとに分けたページに見る人がいるかを確かめてから決めます。題の付け方は地域と項目のページの題に書きました。
ランキングの訂正は、順位まで書く
ランキングのページで1社の数字を訂正すると、その会社だけでなく、前後の会社の順位も動きます。履歴には、訂正した会社の数字と一緒に、順位が変わった範囲も書きます。
2026年〇月〇日 訂正:B社の離職率を訂正しました。これに伴い、〇位から〇位までの順位が変わりました。
順位が動いた会社の側から見ると、自分の数字は変わっていないのに順位だけが変わっています。理由がページに無いと、その会社から問い合わせが来ます。並べる基準と同順位の扱いはランキングの作り方にまとめました。
更新履歴は、どこに置く?
ページの更新履歴は、数字の表と出典の説明の近くか、ページの下にまとめます。読む人が知りたいのは、まず今の数字だからです。
大きな訂正は、ページの上にも1行で知らせます。たとえば、ランキングの順位が入れ替わるほどの誤りです。小さな更新までページの上に並べると、本文より先に履歴を読ませることになります。
履歴の日付は、画面の最終更新日と、構造化データのdateModifiedと同じ日にします。履歴に書いた日に数字が変わっていて、更新日だけ古い、という食い違いを作らないためです。
サイト全体の変更は、別に残す
ページの数字ではなく、サイトの作りを変えたときも、記録を残します。
私たちのカイシャのホントでは、2026年10月24日に、検索に出さない会社(数字が少ない会社)を1社1ページにするのをやめ、市町村の一覧の中の1行にまとめました。公開するファイルは17,361から11,876に減っています。
こうした変更は、1ページの更新履歴には収まりません。サイトの運営情報のページなどに、日付と変えた中身をまとめておくと、以前のURLを探して来た人にも理由が伝わります。
履歴は、差分から自動で作る
取り直しで差分を取っていれば、更新の履歴はそこから作れます。変わった項目、前の値、新しい値、元のデータの時点は、差分にすべて入っています。
訂正の履歴は、自動にしません。何が誤りで、どこで生まれたかは、人が確かめて理由を書きます。訂正の依頼を受けて直した場合は、受け付けた記録と結びつけておきます。依頼の受け方は訂正と掲載停止の窓口で扱います。
データ型のサイトの全体の作りはデータベース型からたどれます。
仕様・出典の確認日:2026年10月26日。