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COLUMN 17 / オウンドメディア

BtoBサイトの問い合わせ導線の見直し方:フォーム・図面添付・資料DL

公開 2026.09.28文・ナギサコーポレーション

この記事の答え

  • フォームは短く。会社名・名前・メール・相談の種類・図面・内容で足りる
  • 相談ボタンの文言は記事ごとに変え、資料ダウンロードで名前を残す
  • 送信完了画面が出ても、メールが届いているとは限らない。公開前に必ず試す
目次

BtoBサイトの問い合わせ導線は、フォームの項目、図面の添付、記事ごとの相談ボタン、資料ダウンロードの4つに分けて、問い合わせを妨げている点を見直します。そのうえで、送った問い合わせが本当に届いているかを確かめます。

問い合わせが来ないサイトで起きていること

問い合わせが来ないとき、原因は記事の中身より手前にあることがよくあります。相談の入口がページの一番上のメニューにしかない、フォームの項目が多い、図面を送る方法がない、といったことです。

製造業の設計者を例にします。「アルミ 溶接 歪み 対策⁠」⁠で検索して技術解説を読み、自分の部品でも同じことが起きるか聞きたくなったとします。このとき記事の最後に相談の入口がなければ、画面の上まで戻ってメニューを探すことになります。そこまでして相談する人は多くありません。

まず、記事を読んだ場所から相談フォームへ進めるかを確かめます。次に入力項目と図面の送り方を見直します。資料ダウンロードは、まだ相談しない人向けの補助導線です。

電話番号を添えるなら、受付時間も書きます。受付時間が無いと、読んだ人は今かけてよいのか判断できません。

フォームの項目は、返事に必要なものだけ

フォームの項目は、最初の返事を書くのに必要なものに絞ります。項目が1つ増えるたびに、入力の途中でやめる人が出ます。

項目 扱い 理由
会社名・お名前・メール 必須 返事の宛先
相談の種類 必須(選択式) 見積もり・技術相談・資料請求で担当が変わる
図面・資料の添付 任意 あれば返事の精度が上がる
相談内容 必須(自由記述) 何に困っているか
電話番号 任意 メールで済ませたい人もいる

部署名・役職・住所・予算・導入時期などは、最初のやりとりでは要らないことがほとんどです。聞きたければ、返事のメールで聞けば足ります。

相談内容の欄には、書き方の例を薄く入れておくと書きやすくなります。「材質、数量、困っていること(例:SUS304、300個⁠、曲げのあとの歪み)」のような例です。

図面を添付できるようにする

製造業のサイトでは、図面の添付は必須の機能です。図面があれば、最初の返事で「受けられるか」「どこが難しいか」まで書けます。図面がないと、まず図面を送ってもらうやりとりが1往復増えます。

フォームの近くには次の3つを書いておきます。

  • 受け付けるファイル形式(PDF・DXF・画像など)
  • 1ファイルの容量の上限
  • 受け取った図面の扱い(相談の目的以外に使わない、社外に出さない等)

図面は機密を含むことが多いので、3つ目があるかないかで添付の数が変わります。守秘義務契約を先に結びたい人向けに「契約書の取り交わし後に図面を送りたい場合は、その旨を書いてください⁠」⁠と添えるのも一つの手です。

相談ボタンの文言は、記事ごとに変える

どのページの最後にも、相談フォームへの入口を置きます。勧める行動はこれ1つに絞り、電話や資料ダウンロードは補助として小さく添えます。そのボタンの文言を、記事ごとに変えます。

文言は「その記事を読み終えた人が次に言いたいこと⁠」⁠にします。

読んだページ ボタンの文言の例
課題解決事例 この事例と似た図面を相談する
技術解説(不良の原因) うちの部品でも同じことが起きるか聞く
材質の解説 この材質に置き換えられるか相談する
よくある質問 この条件で受けられるか確かめる

「お問い合わせはこちら」は、どの記事にも置けるぶん、どの記事の読者にも響きません。ボタンを押した先のフォームでは、相談の種類を記事に合わせてあらかじめ選んでおくと、入力が1つ減ります。

事例ページの書き方そのものは課題解決事例の書き方⁠、サイト全体の組み方は技術相談サイトの型⁠にまとめています。

資料ダウンロードで、まだ相談しない人の名前を残す

検索で来る人の多くは、まだ相談する段階にいません。情報を集めている途中です。この人たちを、資料ダウンロードで引き留めます。

資料は、記事の内容を1枚か数枚にまとめたもので足ります。材質の比較表、加工できる寸法の目安、設計時に気をつけることの一覧などです。フォームに記入してもらってから渡します。

フォームの項目は相談フォームとほぼ同じにします。後日その人が相談してきたとき、どの資料を読んだ人なのかが分かります。資料を渡したあとに営業電話をかけるかどうかは、会社の方針で決めます。かけないなら「営業のお電話はしません⁠」⁠と書いておくと、記入してくれる人が増えます。

送信まわりの3つの安全装置

フォームには次の3つを入れます。どれも、相手の意図しない送信を防ぐためのものです。

  1. 確認ダイアログ:送信ボタンを押したら、入力内容を見せて「この内容で送りますか」と聞く
  2. Enterでの誤送信防止:入力欄でEnterキーを押しただけで送信されないようにする
  3. 二重送信の防止:送信ボタンを押したら、処理が終わるまでボタンを押せなくする

2つ目は見落とされがちです。フォームの作りによっては、1つ目の欄を入れ終えてEnterを押しただけで、書きかけのまま送信されます。相手は書きかけの問い合わせを送ってしまったことに気づき、もう一度送り直すか、そのまま諦めます。

3つ目がないと、通信が遅いときに何度もボタンを押され、同じ問い合わせが何通も届きます。受け手が困るだけでなく、送った側も「ちゃんと届いたのか⁠」⁠と不安になります。

入れたら、実際にキーボードとマウスで試します。Enterを押しても送信されないか、ボタンを連打しても1通しか届かないかまで確かめます。

「送信完了⁠」⁠が出ても、届いているとは限らない

完了画面は、フォームが送信の処理を受け付けたことを示すだけです。送信先のメールに届いたかどうかは、別に確かめる必要があります。

フォームの送信サービスの中には、送信先のメールアドレスごとに最初に1回「有効化⁠」⁠の手続きを求めるものがあります。仕組みによっては、有効化していないアドレス宛ての送信が知らせなく止まることもあります。送る側には完了画面が出るので、送った人も、サイトの持ち主も気づけません。

注意

完了画面が出ることと、メールが届くことは別のことです。フォームを公開する前と、送信先のアドレスを変えたときは、実際に送って受信箱に届くまで確かめてください。届いた記録を表計算シートなどにも残す仕組みにしておくと、メールが落ちても問い合わせを失いません。

同じ仕組みのサービスは他にもあります。使っているサービスの説明で、送信先の確認や有効化の手続きがあるかを確かめておきます。

公開前に確かめること

フォームを公開する前に、次を順に確かめます。

  1. スマホとPCの両方で、全項目を入力して送れる
  2. 図面のファイルを添付して送り、添付ごと届く
  3. 確認ダイアログが出る。Enterで送信されない。連打しても1通だけ届く
  4. 送信先の受信箱に届く(迷惑メールのフォルダも見る)
  5. 自動返信メールがある場合、送った人に届く
  6. 送信後のお礼のページに、アクセス解析の計測が入っている

6つ目は、問い合わせの数を後から数えるためです。お礼のページに何人たどり着いたかを見れば、どの記事から来た人が相談したかが分かります。検索からの入口側の数字は、Search Consoleで最初に見る4つの数字で見ます。

導線を直す順番

いまのサイトを直すなら、効く順番は次のとおりです。

  1. 送信が届いているかを確かめる(届いていなければ、他を直しても意味がない)
  2. 全ページの最後に相談口を置く
  3. フォームの項目を削り、図面の添付をつける
  4. 事例と技術解説に、専用の文言の相談ボタンを置く
  5. 資料を1つ作り、ダウンロードの入口を置く

1つ目だけなら、今日すぐに確かめられます。自社のフォームに自分で1通送ってみてください。オウンドメディア全体の進め方は、オウンドメディアのカテゴリ⁠にまとめています。

よくある質問

BtoBの問い合わせフォームの項目はいくつが適切ですか?

決まった数はありませんが、返事に必要なものだけに絞ります。会社名・お名前・メール・相談の種類・図面の添付・内容があれば、最初の返事は書けます。電話番号は任意にします。

問い合わせフォームで図面を受け取るときの注意点は?

受け付けるファイル形式と容量の上限をフォームの近くに書きます。受け取った図面の扱い(社外に出さない等⁠)⁠も一文添えると、添付をためらう人が減ります。

フォームの送信完了画面が出たのにメールが届かないのはなぜですか?

フォームの送信サービスによっては、送信先アドレスの有効化を済ませるまで、送信を知らせずに破棄するものがあります。公開前に実際に送って、受信箱に届くことまで確かめます。

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