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COLUMN 164 / オウンドメディア

CRMとは:SFA・MAとの違いと、小さな会社が顧客管理を始める手順

公開 2026.10.26文・ナギサコーポレーション

この記事の答え

  • CRMは顧客との関係、SFAは商談の進行、MAは情報提供などの自動化を支える
  • 表計算から始めるなら、会社・案件・対応履歴を管理番号で結び付ける
  • 入力する欄より先に、使う目的、次の対応、閲覧と変更の担当を決める
目次

CRMとは、顧客との関係を管理し、継続的な対応につなげるための考え方や仕組みのことです。連絡先の一覧に加え、何を相談され、どこまで返し、次に誰が動くかを共有します。

小さな会社は、専用システムを選ぶ前に、今受けている問い合わせの流れを書いてください。別の担当が記録を読み、相手へ同じ質問を繰り返さずに対応できるか。その確認から必要な欄を決めます。

中小機構のCRM導入の説明も、顧客情報の保有だけでなく関係性の改善を目的とし、表計算で足りるケースに触れています。会社の規模だけで機械的に導入を決めず、困っている引き継ぎから考えます。

SFA・MAとは何が違う?

CRMはCustomer Relationship Managementの略です。SFAはSales Force Automationで、営業活動や商談の管理を支援する仕組みを指します。MAはマーケティング活動の一部を自動化する考え方や道具です。

実際の製品は役割が重なります。以下は自社の仕事を整理するための比較で、製品の機能を一律に区分する規格ではありません。

呼び名 管理する中心 扱う仕事の例
CRM 顧客との関係 相談・購入・対応の履歴
SFA 商談の進行 見積もり・提案・次の行動
MA 情報提供の処理 条件に沿った案内の配信

たとえば部品加工の会社なら、過去にどんな材質を相談されたかはCRMの記録です。現在の試作案件が見積もり待ちなのかはSFAで追う仕事です。配信できる相手へ材質選定の記事を案内する処理は、MAで扱う仕事として整理できます。

MAを提供する企業の一次資料として、SalesforceのMAの公式説明は、あらかじめ定めた手順によるメールなどの自動化を説明しています。これは用語と機能の確認先で、特定製品の採用をすすめるものではありません。

一つの製品に機能がそろっていても、すべて使う必要はありません。対応漏れが問題なのに、先に自動配信を増やすと、営業が返答すべき相談が埋もれます。最初は現在の未対応と次の行動を見えるようにします。

名簿だけでは何が足りない?

会社名と連絡先があっても、前の会話や送った資料が分からなければ、引き継いだ人は聞き直すことになります。担当者の受信箱だけに経緯がある状態から、対応の要点を共有できる状態へ変えます。

記録は、相手について知ったことを何でも集める場所ではありません。業務上必要な条件と、相手が依頼したことを残します。担当者の印象や私生活の情報を、次の仕事に必要な事実と混ぜないようにします。

製造業なら、資料請求と具体的な加工相談を区別します。カタログを受け取っただけの相手に、図面が届く前提で次の担当を付けないためです。何を見込み客として扱うかはリード獲得の定義⁠へ進めます。

表計算からどう始める?

最初に、今動いている仕事から管理対象を選びます。古い名刺をすべて入力する作業より、今日受けた相談を次の担当へ渡せる仕組みを先に作ります。会社が管理する保存先を使い、閲覧・編集できる人を決めます。

次の手順は私たちの運用案です。自社でCRMを導入して得た営業成果や、特定製品の操作手順を示すものではありません。

会社と案件を分ける

会社の表には、会社の管理番号、正式名、確認できる事業情報などを置きます。案件の表には別の管理番号を付け、相談内容、状態、次の対応、担当部署、期限を記します。会社番号を使って両者を結びます。

同じ会社から別の部品の相談が来たら、案件は別です。同じ部品について再連絡が来たら、既存案件への履歴として扱えるかを確認します。会社の行を複製するだけでは、この違いが読めません。

表 残す欄の例
会社 管理番号・正式名・関連する案件
案件 会社番号・相談内容・次の対応
対応履歴 案件番号・日時・対応の要点
連絡条件 希望する連絡手段・配信の根拠

連絡先を含む情報は、必要な人だけが見られる範囲へ置きます。上の表は欄の設計例であり、公開ページへ実データを載せる見本ではありません。

履歴を上書きしない

案件の状態は現在のものへ更新し、過去のやり取りは対応履歴へ追記します。前回の返信を消して最新の一文へ置き換えるだけでは、何を約束したかが分からなくなります。

長いメールの全文を何でも貼る必要はありません。依頼されたこと、返答したこと、未確認の条件、次にすることを要約します。図面などは承認された保管場所に置き、閲覧権限を確認したうえで参照先を記録します。

状態と言葉をそろえる

確認中という状態だけでは、社内の技術確認か、相手からの返事待ちかが分かりません。社内確認中、相手の返答待ち、見積もり提示済みなど、次の行動が変わる区切りを使います。

保留には、再開する条件を付けます。相手が検討を止めたのか、自社の確認が止まったのかを分けます。結果の理由が不明なら、担当者の推測で失注理由を作らず、不明と残してください。

別の担当で試す

作った表を、記入した本人以外が読んで対応を組み立てます。誰へ聞けばよいか、次に何を返すか、期限はいつかを説明できるか確認します。説明できなかった箇所だけ欄や記入方法を直します。

私たちも自社メディアの集計で、http・httpsとwwwの有無をそろえず、同じページを重複して数えました。出典はSearch Consoleと自社の運営記録です。CRMの運用実績ではありませんが、同じ対象をどう識別するかを決めず、集計を誤った経験です。

顧客管理では、会社名の表記だけでまとめず、会社と案件の管理番号を分けます。名前が似ているだけの会社を統合しないように、確認してから修正できる担当も置きます。

個人情報はどう扱う?

業務用の名刺や連絡先でも、個人を識別できる情報は個人情報に当たります。個人情報保護委員会の通則編で、個人情報の定義、利用目的、取得、安全管理を確認します。

同資料は、利用目的をできる限り具体的に特定するよう求めています。問い合わせへの回答、見積もりの連絡、継続する製品案内は、何を行うのかが本人に分かるよう整理します。単に事業活動のためと書くだけで確認を終えません。

フォームから本人が入力する情報を受け取るなら、取得前の利用目的の明示も確認します。顧客管理を始めた後に、用途を説明していなかったことに気付かないよう、入口の案内と管理表を一緒に読みます。

安全管理について、委員会の中小規模のFAQは、大企業と必ず同じ手法を求めるわけではないと説明しています。ただし、小さい会社なら対策が不要という意味ではありません。扱う情報とリスクに応じた措置が必要です。

自社の管理では、次を担当と確認してください。

  • 閲覧、変更、書き出しを誰に認めるか
  • 退職や担当変更の際にアクセスをどう外すか
  • 誤って共有・削除したとき、誰へ連絡するか
  • 保存する必要がなくなった情報をどう見直すか

共有リンクを知る人なら誰でも開ける設定を、社内共有と同じには扱いません。外部サービスへ移すときも、保存先、委託の条件、国外での取り扱いの有無などを確認します。製品を契約しただけで法令対応が完了するわけではありません。

メール配信とどうつなぐ?

連絡先をCRMへ登録したことと、広告宣伝メールを送れることは別です。資料請求への返答と、継続配信の希望を分けて記録します。同意を根拠にするなら、いつ、どの説明に対して得たかを確認できるようにします。

配信停止は、担当者のメモだけに残しません。次回の配信対象を作るときに参照する欄へ反映し、古い名簿を再取り込みしても復活しないかを試します。法令の原則と例外はメルマガの配信ルール⁠で確認してください。

個別に連絡して相談を進める仕事は非訪問の営業分担⁠へ進めます。CRMは相手を一斉に追いかけるためではなく、依頼と連絡の希望に沿って次の対応を選ぶために使います。

いつ専用ツールに移す?

人数や件数だけで区切らず、表で起きている支障を書き出します。同時編集で経緯を失う、閲覧範囲を分けられない、次の行動の確認に時間がかかるなどです。その問題を解消できるかを、試用時の確認項目にします。

試すときは、会社の登録、別案件の追加、担当交代、配信停止、データの書き出しまで操作します。入力画面が見やすいことだけで選ばず、契約を終えるときも履歴を取り出せるかを確認してください。

サイト側の受付項目は問い合わせ導線の設計⁠で合わせられます。オウンドメディア運用としては、フォームで受けた依頼と営業の対応記録がつながるところまでを、担当どうしで確かめます。

法令・出典の確認日:2026年10月23日⁠。

よくある質問

CRMとは何ですか?

顧客との関係を管理し、継続的な対応につなげる考え方や仕組みです。連絡先を保存するだけでなく、相談内容や対応履歴を次の担当が使える状態にします。専用の管理システムを指すこともあります。

CRMとSFAは何が違いますか?

CRMは顧客との関係全体、SFAは商談の進行や営業活動の管理を中心に扱います。製品によって両方の機能を持つため、名前より自社が管理したい仕事から選びます。

MAも同時に導入する必要がありますか?

同時にそろえる必要はありません。配信対象、送信の根拠、渡す資料、人が対応する条件を決めてから、繰り返す処理の自動化を検討します。登録した連絡先へ自動で送ってよいわけではありません。

スプレッドシートでCRMを始められますか?

必要な情報を共有でき、権限と更新の担当を管理できるなら始められます。会社、案件、対応履歴を分けて結び付け、別の担当が次の対応を判断できるかを試します。

会社の担当者の連絡先も個人情報ですか?

氏名などによって特定の個人を識別できれば、業務上の連絡先でも個人情報に当たります。利用目的を具体化し、共有する人と必要な安全管理措置を確認します。

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