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COLUMN 95 / オウンドメディア

オウンドメディアの記事制作:企画から公開後の修正まで外注と社内をどう分担する?

公開 2026.10.22文・ナギサコーポレーション

この記事の答え

  • 社内は読者の問い・自社の事実・公開可否を持ち、外注には調査・取材・執筆を任せる
  • 技術と法務の確認を文章校正から分け、未確認の箇所を残したまま公開しない
  • AI下書きも人が出典と条件を確認し、公開後に検索語と本文のずれを直す担当を決める
目次

オウンドメディアの記事制作は、社内が読者の問い・自社の事実・公開の判断を持ち、外注が調査・取材・執筆・編集を担うよう工程ごとに分けます。「記事を作る」⁠と⁠い⁠う一括の依頼では、誰が技術条件を確認し、誰が公開後に直すかが抜けやすくなります。

最初に作るのは、発注本数の一覧より、一つの記事の分担表です。営業の相談から企画を決め、技術者への取材、下書き、確認、公開、修正までたどります。各工程で渡すものと、次へ進める条件を決めてください。

どの仕事を社内に残す?

自社が何を受けられるか、公開してよいかは、外の書き手だけでは判断できません。社内に文章を書く人がいなくても、この確認をする人は必要です。営業や技術者が知っている事実を、外注が読者に伝わる文章へ整える形にします。

以下は分担を決めるための表です。会社の体制に合わせて担当を置きます。法務部門がなければ、契約や表示を確認できる社内の責任者を決め、判断できない点を相談する先も用意します。

工程 社内が持つこと 外注へ任せること
企画 問いと自社の対応範囲の決定 検索調査・構成案・重複確認
取材 経験・資料・公開範囲の提示 質問設計・聞き取り・整理
執筆 自社の事実への回答 原稿・図表案・出典の整理
確認 技術・法務・公開の承認 未確認箇所の提示・修正
公開後 事業の変更通知・修正承認 検索語の確認・改善案・入稿

外注先に技術知識があっても、自社設備の現在の対応範囲まで知っているとは限りません。経験のある書き手を選ぶことと、自社の事実確認を省くことは別です。社内の確認者が不在なら、原稿は公開待ちにします。

企画では、誰が問いを決める?

営業が実際に受けた質問を出し、外注が検索される言葉や既存記事との重なりを調べます。社内は、読者の困りごとと、自社が答えられる範囲を確認します。検索される量だけで、自社が受けられない依頼の記事を優先しないようにしてください。

製造業なら「図面が固まっていなくても加工を相談できるか」⁠と⁠い⁠う問いを想定できます。企画を承認する前に、相談だけは可能なのか、概算を出せるのか、正式な見積もりには何が必要なのかを社内で確かめます。これは制作工程を考える例で、実際の受付条件を示すものではありません。

問いが決まったら、記事で答える範囲、読んだ後に進む窓口、確認する技術者を書きます。既存記事が答えているなら、新記事ではなく修正にします。似た問いの言い換えで本数を増やすより、読者が必要な答えを一つのページで見つけられるかを見ます。

企画書には、題だけでなく、冒頭で答える一文も入れてもらいます。その一文に自社で確認できない条件が含まれていたら、取材前に問いの範囲を修正できます。費用や料金の考え方はオウンドメディアの費用を決める要素⁠で扱い、ここでは確認の仕事を誰が持つかを決めます。

取材で、社内は何を渡す?

外注には、自社が答えられる事実と、まだ確認できていない点を分けて渡します。設備の仕様、実際の作業で判断した条件、断る依頼の範囲などです。話した内容がすべて公開可能とは限らないため、取材時に公開範囲も確認します。

聞き手には、一般論だけでなく、判断の理由と例外を聞いてもらいます。「対応可能」⁠と⁠い⁠う答えには、材質や形状などの条件が付くのか。その条件を原稿で落とすと、実際には受けられない問い合わせにつながります。

質問の型や聞く順番は技術者への聞き取りから記事を作る手順⁠にまとめています。分担として決めるのは、誰が資料を準備し、誰が取材内容の不足へ回答するかです。取材後の追加質問を受ける窓口も社内で決めておきます。

録音やメモを納品してもらうなら、原稿のどの記述がどの発言に基づくかを追える形にします。技術者が言っていない条件を、書き手が自然な説明として足していないかを確認できます。顧客名や図面など、公開できない情報を原稿へ移さないことも、受け渡し時に明記します。

執筆と確認は、どう分ける?

書き手は、問いへの答え、条件、理由、相談前の準備を読める順に整えます。社内の技術者へは、日本語の校正だけを頼まず、技術的な正しさと適用範囲の確認を依頼します。法務や契約の確認は、技術確認とは分けます。

確認する範囲を曖昧にしないため、原稿の受け取り時に次のものをそろえます。

  • 本文と、冒頭の答えが分かる構成
  • 数字や外部仕様の出典URLと確認日
  • 自社の発言や資料を根拠にした箇所
  • 未確認の事項と、回答してほしい質問
  • 読者が進む製品ページや相談窓口の案内

数値は、値だけでなく単位、時点、測定条件まで確認します。取材で出た数値でも、根拠となる記録を確認できなければ掲載しません。技術用語を読みやすく直した結果、意味が広がっていないかも見ます。

法務などの確認では、公開権限、守秘情報、他社の文章や図の扱い、誤解を招く表示を点検します。社内で判断できない箇所は、そのまま公開承認へ回しません。確認者が返した指摘を反映した後、意味の変わる修正はもう一度本人へ戻します。

文章が読みやすいことと、事実が確認済みであることは別の完了条件です。最終稿には、誰の確認が済んでいるかと、残った未確認事項を示してもらいます。公開する人が、原稿の見た目だけで判断しないようにしてください。

AIで下書きを作る工程は任せられる?

GoogleのAI生成コンテンツに関する説明は、制作手段よりコンテンツの品質を重視しています。生成AIを使う際の公式ガイダンスでは、価値を加えずに大量のページを生成するとスパムポリシーに違反する可能性があると説明し、公開前に人が事実を確認するよう求めています。対象にはタイトルや説明文などの情報も含まれます。AIで下書きを整える工程を任せても、自社の経験、仕様、対応条件を推測で補わず、出典と取材内容に戻って確認する分担を残します。

外注先とは、AIへ渡してよい資料、事実確認の担当、下書きにない説明を追加するときの確認方法を決めます。整った文章だから承認するのではなく、元の資料と一致しているかを読みます。専門家らしい表現でも、実際の経験に基づくとは限りません。

公開したら、制作の仕事は終わり?

記事の修正と、事業情報の更新を誰が持つかまで決めます。設備や受付条件が変わったときに社内から知らせる担当と、対象記事を探して修正する担当が必要です。外注契約が初稿の納品で終わるなら、その後の作業を社内で引き継ぎます。

私たちは自社メディアの運営で、新しい記事から既存記事へリンクを張る一方、既存記事から新しい記事へ張り忘れる失敗をしました。出典は自社メディアの運営記録です。原稿の納品だけを完了とせず、関連する既存ページから読者が進めるかも確認する理由です。

公開担当へ渡す確認表には、本文、表示される題と説明文、内部リンク、相談先を含めます。記事で案内する受付条件と、フォームの注意書きが合っているかも見ます。技術者が本文だけを確認していても、窓口との食い違いは残りえます。

Search Consoleで実際の検索語が分かったら、本文がその問いに答えているかを点検します。一般的な追記で済むのか、技術者への再取材が必要なのかを分けて修正します。表示やクリックを見て直す判断は公開後の記事を修正する手順⁠へ進めます。

発注前に、何を合意しておく?

企画案の提出だけなのか、取材と執筆までなのか、技術確認の往復や入稿も含むのかを書面でそろえます。修正回数だけを決めても、事実確認待ちの期間や追加取材の扱いは決まりません。確認が止まったときの連絡先と、公開を保留する条件も共有します。

成果物は原稿だけでなく、出典、取材内容、未確認事項、公開後の修正記録まで引き継げる形にします。担当が変わった後に、なぜその条件を書いたかを調べ直さなくて済みます。自社の事実を一度整理すれば、次の記事でも同じ条件を確認する手間を減らせます。

次に制作する記事を一つ選び、企画から修正まで表の各行へ担当を入れてください。オウンドメディアの構築と運用は、社内の知識を外へ伝え続ける仕事です。空欄になった工程を埋めてから任せる範囲を決めると、原稿が確認待ちのまま止まる理由も見つけられます。

仕様・出典の確認日:2026年10月22日⁠。

よくある質問

オウンドメディアの記事制作はすべて外注できますか?

企画案、調査、取材、執筆、編集、入稿などは外注できます。ただし自社の事実や対応範囲の確認、機密情報の判断、公開の最終承認は社内で担当を決めて持ちます。

社内と外注の分担は何から決めますか?

企画、取材、執筆、技術・法務の確認、公開後の修正に分けます。各工程で社内が渡す資料、外注から受け取る成果物、確認する人、完了の条件を決めます。

技術者に原稿の全文を書いてもらう必要はありますか?

必ずしもありません。取材で判断の理由や条件を聞き、外注が原稿に整え、技術者が技術的な正確さと適用範囲を確認する分担にできます。

AIで下書きを作った記事はGoogle検索で不利ですか?

GoogleはAIの使用自体を禁止していません。価値を加えない大量生成にはスパムポリシー上の問題があり、公開前に人が事実確認をするよう説明しています。自社の経験や条件をAIの推測で埋めないようにします。

公開後の修正は誰が持つべきですか?

社内で対応範囲の変更を伝える人と、検索語や本文を見て修正案を作る人を決めます。外注へ依頼するなら、修正対象の選定、技術確認、入稿までのどこを含むかも合意します。

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