E-E-A-Tとは、経験・専門性・権威性・信頼性の観点で、Googleの検索品質評価者がページを評価する際に使う指針のことです。「eeat」と続けて表記されることもあります。何かを追加すると一律に点数が付き、検索順位が上がる仕組みではありません。
自社サイトで見直すなら、技術記事を一つ開き、書かれた説明を何で確かめられるかを確認してください。社内の試作記録、測定条件、判断の理由があるなら、公開できる範囲を選んで本文に出します。
実績を強く言い直すより、何を経験し、どこまで確かめたかを読者がたどれる形にします。社内の話を集める工程は社長・技術者への聞き取りから記事を作る手順にまとめています。
4つの言葉は、それぞれ何を見る?
Googleの検索品質評価ガイドラインの3.4節は、次の4つを扱っています。括弧内は製造業の記事で確認するときの例です。
| 観点 |
意味 |
記事で確認する材料 |
| Experience |
経験 |
実際に試作・加工・検査した記録 |
| Expertise |
専門性 |
条件と判断の理由を説明できる知識 |
| Authoritativeness |
権威性 |
その話題の情報源として認められている根拠 |
| Trust |
信頼性 |
正確さ、誠実さ、安全性、確かさ |
同じ説明でも、製品を実際に使った記録と、他の資料を読んだ要約では分かることが違います。資料を調べた記事なら資料調査として書き、実際に試していないことを体験談のように書きません。
経験と専門性は重なることもあります。現場で起きたことを詳しく覚えていても、原因まで確定しているとは限りません。「起きたこと」「そう判断した理由」「未確認の部分」を分けて原稿にすると、経験だけから結論を広げるのを防げます。
E-E-A-Tは直接の順位要因ではない?
Googleの有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成は、E-E-A-T自体は特定の順位要因ではないと説明しています。自動の仕組みは、良いE-E-A-Tを示す内容を見分けるために複数の要因を使います。
検索品質評価者は、検索の改善がよい結果になっているかを確認する人たちです。個別のページの順位を決める権限はなく、評価データが順位づけのアルゴリズムへ直接使われるわけでもありません。
そのため「E-E-A-Tのスコアを上げる設定を入れる」「評価者に高く評価されたので上位になる」といった説明には、何を測っているかの確認が必要です。外部ツールの独自点数を、Googleの公式点数として扱わないでください。
会社が記事を直す際には、順位を操作するチェック表として使うより、読者が信用できる説明になっているかを点検するために使います。
なぜTrustが中心なのか
ガイドライン3.4節には、次の一文があります。
The most important member at the center of the E-E-A-T family is Trust.
中心にある最も大切な要素はTrustだ、という意味です。経験や知識が豊富でも、信用できないページは救えないという考え方です。
製造業なら、加工した経験があっても、その一例を全材質・全形状で再現できるように書けば、発注者は判断を誤ります。専門用語を増やすことより、説明の適用範囲を守ることが先です。
試験結果には対象の材料、形状、測定方法を添えます。現在の受付条件と違う過去の事例なら、実施した時期と現在の対応範囲を分けます。許可されていない顧客情報や図面を載せず、公開できる事実だけで説明します。
「詳しく書けない」ことを、架空の成功例で埋めないでください。公開可能な範囲が狭いなら、課題の種類、判断の順番、受けられない条件を説明する記事にもできます。
中小企業の「経験」は、どう書く?
実際に何をし、何が起きたかを、元の記録に戻って書きます。「豊富な経験で対応します」という一文では、その経験の中身は分かりません。
たとえば加工の記録を記事にするなら、担当部署に次の点を確認します。これは聞き取り項目の例で、実際の顧客事例ではありません。
- 最初に、どんな不具合や相談があったか
- どの条件を確認し、何を変えたか
- 変えた後に何を測り、何が変わらなかったか
- 他の形状や材料でも同じといえるか、まだ分からないか
記事に使う数字は、測定票や作業記録で確かめられるものだけにします。担当者の記憶が曖昧なら、数字を埋めず、分かっている経過を説明してください。
聞き取りでは成功だけを聞かないようにします。最初に試して効かなかった方法があれば、その条件も確認します。似た問題を抱える設計者にとっては、何を避けるかを判断できる情報になります。
「専門性」は、経歴以外でも伝えられる?
結論に至る理由と、判断が変わる条件で伝えられます。設備名や資格名を並べるだけで、技術記事の説明が正しくなるわけではありません。
たとえば不良対策なら、症状を見ただけで原因を一つに決めず、確認する順番と、その順番にした理由を書きます。計測が必要な部分、図面が無いと判断できない部分も説明します。
文章の形としては「この条件ではこの方法を選ぶ。別の条件では再確認が必要」と、判断の境目を示します。読者は、自社の部品にも当てはまるかを見てから相談できます。
確認した部署や役割も、実際の制作体制に沿って記載します。個人名を出さない運用でも、「製造部門が加工条件を確認」「品質管理部門が測定方法を確認」のように、誰が何を確かめたかは説明できます。関与していない部署を監修として載せてはいけません。
課題、対応、結果を一つの記事にまとめる工程は課題解決事例の書き方に、技術記事を相談へつなぐ構成は製造業の技術相談サイトの型にまとめています。
私たちは、結果が悪かった数字も残す
私たちの暦メディアでは、直近28日に一度以上検索結果へ表示されたページの割合が下がりました。2026年9月5日の59.6%から、9月27日は46.4%になっています。出典はGoogle Search Consoleの各確認日時点の直近28日集計です。
これは全ページが検索に登録された割合ではありません。各期間に一度以上表示されたページ数を、公開ページ数で割った値です。原因を確定した記録でもありません。推移と定義は暦のメディアで表示ページ率を追った記録で確認できます。
数字が下がった事実も残せば、伸びた時点だけを切り取った説明を避けられます。製造業の事例でも、改善した項目だけでなく、改善しなかった項目や再試験が必要な条件があれば分けて書きます。
この運営記録は、私たちのE-E-A-TがGoogleに高く評価されたという証明ではありません。何を測り、何を言えるかを区別して公開する例です。
権威性は、肩書きや紹介文を増やせば作れる?
自社で「業界の第一人者」と書いたことと、他者から信頼できる情報源として認められていることは別です。ガイドラインでは、自社の説明だけでなく、独立した外部の評価や参照も確認します。
中小企業なら、公開できる認証、団体での活動、技術資料の採用などについて、実際に確認できるものを載せます。持っていない実績を作ったり、評価を装う紹介ページを増やしたりしません。
同ガイドライン3.3.5節は、小規模サイトに評判情報が少ないことだけで、品質の高低を判断しないとも説明しています。外部の紹介が少ないからといって、信頼を見せる手段が無いわけではありません。本文の根拠や、運営する会社の説明を丁寧に確認します。
記事を書く前に、どの資料を集める?
営業資料だけでなく、判断の元になった記録を集めます。加工日報、検査票、試験の手順書、問い合わせへの回答などです。すべてをそのまま公開するのではなく、本文の事実を社内で確認するために使います。
製品写真を載せるなら、何を示す写真かを説明します。設備の外観だけでは加工結果は分からず、完成品の写真だけでは測定方法は分かりません。写真と文章で示す対象を合わせ、他の条件にも同じ結果を約束する説明にしないようにします。
記録から確認できない理由は、後付けで断定しません。現場では改善したが原因を切り分けられていないなら、その範囲を守って書きます。読みやすい成功談へ整え過ぎるより、何が分かったかを正確に残すほうが、次の相談で誤解を減らせます。
更新時には、今も受けられる仕事か、紹介した設備や検査方法が現在も使われているかを担当部署に確認します。過去の記録を残すなら、当時の事例だと分かるようにし、現在の受付条件へつなぎます。日付だけを新しくして、確認したように見せないでください。
今ある記事を直すなら、どこを見る?
事例や技術記事の一つを選び、一般論、自社で経験したこと、資料で確認したこと、未確認の推測を分けて読みます。根拠が見つからない数字や断定があれば、元の担当部署に確認して修正します。
次に、公開責任を持つ会社、確認方法、適用条件が読者に伝わるかを見ます。著者欄だけを足して終えず、答えそのものを確かめられるようにしてください。
社内の記録をどの記事にするかは、オウンドメディアの構築と運用で整理できます。聞き取りに使う元資料を用意できれば、公開できる事実と、追加で確認する点から決められます。
仕様・出典の確認日:2026年10月22日。