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COLUMN 183 / オウンドメディア

OCRとは:紙の注文書や検査記録をデータにする仕組みと、AI-OCRを入れる前に決めること

公開 2026.10.27文・ナギサコーポレーション

この記事の答え

  • OCRは画像の文字を、検索や集計ができる文字のデータにする技術
  • 先に「どの書類の、どの欄を、何に使うか⁠」⁠を決める。全部読ませない
  • 読み取りは100%ではない。人が確かめる場所と、間違えたときの戻し方を決める
目次

OCRとは、紙の書類やPDFを読み取った画像から文字を見つけ出し、パソコンで扱える文字のデータにする技術です。画像のままでは検索も集計もできませんが、文字のデータになれば、表計算ソフトや基幹システムに取り込めます。

AI-OCRは、機械学習を使って、手書きの文字や表の読み取りに強くしたものを指して使われることが多い呼び方です。たとえばGoogle CloudのDocument AIは、文書から文字とレイアウトの情報を取り出すOCRの機能を、文書処理の一部として提供しています。

製造業で、OCRが役に立つ書類

書類 読み取る欄の例 取り込み先
FAXで届く注文書 品番・数量・納期・取引先 受注の一覧、生産の予定
紙の検査記録 ロット番号・測定値・合否 品質の記録、検査成績書
図面の表題欄 図番・品名・材質・改訂番号 図面の台帳
請求書・納品書 金額・日付・取引先 会計ソフト

どれも、毎日同じ形の書類が届き、同じ欄を人が打ち直している作業です。打ち直しの時間と、打ち間違いの両方を減らせます。

入れる前に決めること

どの書類の、どの欄を、何に使うか

書類の全文を読ませる必要はありません。「注文書の、品番・数量・納期の3つを、受注の一覧に入れる」⁠の⁠よ⁠う⁠に⁠、使う欄と行き先を先に決めます。欄が決まっていれば、読み取りの結果を確かめるのも、その欄だけで済みます。

人が確かめる場所

読み取りは100%ではありません。かすれたFAX、手書きの数字、はんこが重なった欄は、読み違いが起きやすい場所です。金額・数量・納期のように、間違えると損が出る欄は、人が画像と見比べてから取り込む流れにします。

書式が取引先ごとに違うとき

注文書の書式は、取引先ごとに違うことがよくあります。取引先が多いなら、まず件数の多い数社の書式から始め、残りは手入力のまま並べて運用します。全部を一度に置き換えようとすると、設定に時間がかかり、使われないまま止まります。

社外のサービスに出す書類を決めておく

OCRのサービスの多くは、書類の画像をサービスの側に送って読み取ります。取引先の名前や単価、図面は、会社にとって外に出したくない情報です。サービスの利用規約で、送ったデータの保存期間や学習への利用を確かめ、出してよい書類を社内で決めてから使います。生成AIを含めた社内の決め方は生成AIの社内ガイドライン⁠にまとめています。

取り込んだあとの使い道まで考える

OCRで文字にしても、それを誰も見なければ効果はありません。受注の一覧に入れたら納期の近い順に並べる、検査の記録が溜まったら不良の多い工程を見る、というように、取り込んだデータの使い道まで決めておきます。

取り込みのあとの作業を自動にするなら、Googleスプレッドシートの作業を自動にするGASとはや、パソコンの操作を自動にするRPAとはの方法があります。生成AIを含めて、どの業務から手を付けるかは生成AIの業務活用と業務効率化ツールの選び方で、オウンドメディアを含めた全体はオウンドメディアのカテゴリ⁠で説明しています。

よくある質問

OCRとAI-OCRは何が違いますか?

どちらも画像から文字を読み取ります。AI-OCRは、機械学習を使って、手書きの文字や崩れた文字、表の中の位置関係の読み取りに強くしたものを指して使われることが多い呼び方です。決まった正式の区別はないので、自社の書類で試して読み取りの具合を見て選びます。

OCRの読み取りは、どのくらい正確ですか?

書類の状態で大きく変わります。きれいに印刷された文字と、FAXで届いたかすれた手書きでは結果が違います。数字の取り違えは注文や請求の間違いにつながるので、金額や数量の欄は人が確かめる前提で流れを作ります。

注文書を社外のOCRサービスに出しても大丈夫ですか?

取引先の名前や単価が載った書類を社外に出すことになるので、サービスの利用規約で、データがどう保存され、学習に使われるかを確かめます。社内の決まりとして、出してよい書類と出さない書類を先に分けておきます。

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