
この記事の答え
- GASは、スプレッドシート・Gmail・フォームなどを自動で動かす仕組み
- 1回の実行は6分まで、メールは1日100人(無料のアカウント)などの上限がある
- 作った人しか直せない状態にしない。置き場所と説明を会社で残す
目次
GAS(Google Apps Script)とは、Googleが提供する、スプレッドシート、Gmail、Googleフォーム、カレンダーなどを、書いたプログラムどおりに自動で動かす仕組みです。GoogleはApps Scriptの概要で、Google Workspaceと連携する業務用のアプリを作るための開発環境と説明しています。
Googleアカウントがあれば、追加の費用なしで始められます。毎日手でやっている「表を見て、別の表に写して、メールを送る」作業の多くは、GASで自動にできます。
小さな会社で、最初に作るもの
| 作業 |
GASでやること |
| Googleフォームの問い合わせ |
届いたら担当者にメールで知らせ、一覧の表に追記する |
| 受注の集計 |
毎朝、受注の表から今週納期の行だけを抜き出して、別の表にまとめる |
| 在庫の確認 |
在庫数が決めた数を下回った品番を、毎日決まった時間にメールで知らせる |
| 定型のメール |
表の行ごとに、宛先と本文の一部を変えて送る |
どれも、データがすでにGoogleスプレッドシートにあることが前提です。紙やFAXで届く書類は、先に文字のデータにする必要があります。その方法はOCRとはで説明しています。
時間を決めて動かす(トリガー)
GASは、ボタンを押したときだけでなく、「毎朝8時」「フォームが送られたとき」のように、決めたきっかけで動かせます。この仕組みをトリガーと呼びます。毎朝の集計や、フォームの通知は、トリガーで動かすのが普通です。
知っておく上限
GoogleはApps Scriptの上限を公開しています。主なものは次のとおりです(2026年10月に確認)。
| 項目 |
無料のアカウント(gmail.com など) |
Google Workspace のアカウント |
| 1回の実行時間 |
6分 |
6分 |
| トリガーの合計実行時間 |
1日90分 |
1日6時間 |
| メールを送れる宛先の数 |
1日100人 |
1日1,500人 |
1回の実行が6分を超えると、途中で止まります。何万行もある表を1行ずつ処理するような作りは、止まりやすい作業です。Googleは、これらの上限は予告なく変わることがあると書いているので、作る前にページを確かめます。
作った人しか直せない状態にしない
GASでよく起きるのは、作った担当者が異動や退職をしたあと、誰も中身を直せなくなることです。スクリプトは会社のアカウントの共有ドライブに置き、何をするものか、どの表を読んでいるか、止まったら誰に知らせるかを、スクリプトの頭に書いておきます。
生成AIに下書きを頼むときの注意
GASのプログラムは、生成AIに頼むと下書きを作ってくれます。ただし、動くかどうか、意図どおりの行だけを処理しているかは、必ず試しの表で確かめます。本番の表で試すと、間違って行を消したり、取引先に誤ったメールを送ったりしかねません。生成AIへの頼み方はプロンプトの書き方に、社内で使うときの決まりは生成AIの社内ガイドラインにまとめています。
GoogleのサービスではなくWindowsの画面の操作を自動にしたいときは、RPAとはで書いた方法が向いています。どの作業から自動にするかは業務効率化ツールの選び方で、ほかの記事はオウンドメディアのカテゴリから読めます。
よくある質問
GASは無料で使えますか?
Googleアカウントがあれば、追加の費用なしで使えます。ただし、1回の実行時間や1日に送れるメールの数などに上限があり、Google Workspaceのアカウントのほうが上限が大きくなっています。上限は予告なく変わることがあると、Googleは書いています。
プログラミングができなくても使えますか?
書くのはJavaScriptという言語のプログラムなので、まったく書かずには使えません。ただ、スプレッドシートの表を読み、条件に合う行だけを別の表に写す、といった短いものなら、生成AIに下書きを頼み、動きを確かめながら作れます。
GASとRPAは、どう使い分けますか?
GASはGoogleのサービスどうしをつなぐのが得意です。RPAは、パソコンの画面の操作を記録して繰り返すので、Googleのサービス以外の、社内の古いシステムの入力などに向きます。データがスプレッドシートにあるなら、まずGASを考えます。