展示会の集客では、出展前に見に行く理由と場所を伝え、当日渡す資料を用意し、出展後も展示品を調べられるWebページへつなぎます。会場へ来てもらう案内だけで終わらせず、来場した人が社内で検討を続けるところまで準備してください。
最初に、展示品、来てほしい担当分野、会場で答えられる相談を書き出します。その情報から出展案内と資料のURLを決め、営業が招待を送る前に開ける状態にします。
たとえば樹脂部品の展示なら、成形品を見せるだけか、材質変更の相談も受けるかで案内が変わります。以下は準備の設計例です。出展による来場数や受注の実績を示すものではありません。営業全体の分担はBtoBマーケティングの進め方に任せ、ここでは出展前後のWebに絞ります。
出展前に、何を公開する?
お知らせの題だけでは、訪問する理由が伝わりません。どんな展示品を確認でき、どの課題を相談できるかを本文に入れます。会社の沿革より先に、来場を検討する人が知りたい内容を置きます。
| 載せるもの |
読者が確認すること |
| 展示内容 |
自分の仕事と関係があるか |
| 会期・会場 |
行ける日時と場所か |
| 小間番号・地図 |
会場内のどこへ向かうか |
| 来場登録 |
何を済ませて入場するか |
| 相談できる内容 |
何を持参し、何を聞けるか |
会期や登録の条件は主催者の案内と照合します。来場登録が必要か、有料か、招待の扱いはどうかを推測で書きません。主催者の最新情報へリンクし、自社で受け付ける面談予約とは区別します。
地図を載せるときは、主催者が認める利用方法を確認してください。画像だけに小間番号を埋め込まず、会場名、ホール、小間番号を本文にも書きます。会場でスマホを開いた人が、地図を拡大しなくても現在の案内を読める形にします。
展示品は、実物、サンプル、動画、パネルのどれを見せるのかも記します。実機を動かさない展示なら、動作を見られるような書き方は避けます。説明員の対応時間や予約枠を載せるなら、社内で確保できた予定だけを出します。
招待は、見に来る理由と一緒に送る
メールや営業資料には、展示会名だけでなく、相手に関係する展示内容と出展案内のURLを添えます。主催者の入場登録と自社の商談予約が両方必要なら、どちらが何の手続きかを書き分けます。
材質の置き換えを相談している相手に、新製品を一律に並べる必要はありません。関連する展示を案内し、必要な情報があるかを確認します。個別の連絡に使う顧客情報を、公開ページの例文へ転記しないようにしてください。
公開した案内へ、どこから進める?
自社のニュース欄に置いただけで、製品ページを読んでいる人から見つかるとは限りません。展示する製品のページと、関連する技術記事から出展案内へ進めるかを確認します。リンクを置くのは、その展示が読者の確認に役立つ場所です。
Googleの内部リンクの説明は、重視するページにはサイト内の別ページからリンクを設けるよう案内しています。これは出展案内の検索順位や来場を保証する説明ではありません。サイト内で案内を発見できるかを点検する根拠です。
私たちは自社メディアで、新記事から既存記事へはリンクを張り、既存記事から新記事へ張り忘れる失敗を3回しました。出典は自社メディアの運営記録です。出展案内でも、公開した担当とは別の人が製品ページからたどる確認を入れます。
招待のメール、印刷物、サイト内リンクで、案内先が別々にならないようにします。変更が出たときに直す元のページを決めておけば、会場や小間の案内を各所で探し直さずに済みます。印刷前には、そのURLをスマホで開いて確認してください。
当日送る資料は、どこへ置く?
会場へ行く前に、資料を開くページを用意します。展示品の仕様、選定時の確認表、相談に必要な情報を、会話した内容に合わせて渡せるようにします。資料全部をまとめたフォルダだけを送り、探してもらう運用は避けます。展示前に、担当者が同じページを使って資料を選び、送れるかも試してください。
ページには、何の資料か、どんな判断に使うか、版と更新日を示します。PDFを配るなら、その資料とページの説明を照合します。古い版を保存した人が、後日現行の仕様を確かめる入口も残してください。
公開してよい製品資料と、個別に渡す図面や見積もりは置き場所を分けます。リンクを知る人だけが開ける状態を、機密資料のアクセス制限と取り違えません。非公開情報は、認証など自社の管理方法に沿って渡します。
資料の中身から作る必要があるなら、ホワイトペーパーの中身と渡し方で整理できます。展示会用だからといって、公開済みの基本仕様を新しい入力フォームの奥へ移す必要はありません。
名刺と一緒に、約束を引き継ぐ
名刺の枚数だけでは、何を送る約束をしたか分かりません。社内の対応記録には、相手が知りたかった課題、渡す資料、追加確認の有無、返事をする部署を残します。機密を含む相談内容は、閲覧できる人も限定します。
たとえば「耐熱性の比較資料を送る」と「個別の使用条件を確認して返す」は別の仕事です。前者のURLを送って、後者まで回答済みにしないでください。当日対応する人が交代しても、未回答が残っていることを分かるようにします。
お礼メールには、何を入れる?
来場へのお礼に続けて、会場で約束した資料と、まだ回答できていない事項を示します。展示会名と展示品が分かれば、受け取った人が会話を思い出せます。相談を希望していない人へ、商談の日程だけを送る必要はありません。
資料のリンクはトップページではなく、該当する資料の案内へ向けます。開けなかったときの会社の窓口も添えます。個別回答が必要なら、資料提供とは別に、誰が何を確認して返事するかを社内で決めてください。
広告宣伝を含むメールには配信の法令確認も必要です。消費者庁に掲載された法律のポイントは、事前同意の原則と名刺などに関する例外を示しています。名刺交換を、そのままメルマガへの登録同意として記録しません。継続配信の手順はBtoBのメルマガの決まりで扱います。
会期が終わったページは、どうする?
出展案内の冒頭に終了したことを書き、古い予約受付を止めます。そのうえで、展示した製品のページ、現行の資料、今後の相談先へつなぎます。会場で配ったURLや保存されたメールから、後日開く人の行き先を残します。
展示品のページには、会場で見たものと同じ製品か分かる名称や写真を使います。試作品と販売中の製品、展示時の仕様と現在の仕様が違うなら区別します。製品化していないものを、今すぐ注文できるようには書きません。
会場で繰り返し聞かれた質問は、公開できる範囲で製品ページの説明へ戻します。たとえば対応材質の説明が足りなかったなら、その箇所を直します。展示会の開催報告を増やすだけで、製品説明の不足を残さないでください。
次回へ、何を残す?
出展案内への訪問、資料の利用、具体的な相談は分けて記録します。資料を開いた操作だけで、読み終えた、購入を決めたとは判断できません。営業の記録では、見積もりや技術確認へ進んだか、何が未確定かを残します。
出展の振り返りでは、来場前に場所が分からなかったのか、当日の約束を引き継げなかったのか、会期後に仕様を探せなかったのかを調べます。次の出展まで待たず、今残っているリンクと資料から直せます。
送信や添付の実装確認はBtoBサイトの問い合わせ導線へ進めます。オウンドメディアの構築と運用の中に出展準備を組み込み、招待を送る前と会期が終わった後の更新担当を決めてください。
仕様・出典の確認日:2026年10月23日。