Googleは、検索で上位に出すための決まった文字数は無いと公式に書いています。好む文字数も、最小や最大の文字数もありません。記事の長さは、読者が知りたいことに答えるのに要る量で決まります。
「SEOの記事は3,000字以上」「上位の平均字数に合わせる」という目標は、Googleの基準ではありません。外注の見積もりや作業量の目安としてなら使えますが、検索の条件として扱うと、答えに要らない文章が増えます。
Googleは、文字数について何と書いている?
Googleの公式の記述は2か所にあります。どちらも2026年10月25日に原文を開いて確かめました。
1つ目はSEOスターターガイドです。Googleが重要でないと考えることの一覧の中に、コンテンツの最小長と最大長の項目があり、次のように書かれています。
上位に表示させるという目的に関しては、コンテンツの長さだけを調節しても無意味です(魔法の文字数も、最小や最大の文字数も存在しませんが、おそらくゼロにすべきではないでしょう)。
2つ目は、有用なコンテンツの説明です。検索エンジンを第一に考えたコンテンツになっていないかを確かめる問いの中に、次の1文があります。
Google が優先する文字数があるとどこかで聞いたか読んだかしたために、特定の文字数になるように記事を書いていますか
この問いのすぐ後に、かっこ書きで「そのような設定は存在しません」と続きます。
英語の原文では、括弧の中は「No, we don't.」です。Googleが好む文字数は無い、とはっきり否定しています。この問いに「はい」と答えるなら、作り方を見直すべきだという警告として並べられています。
では、長さは何で決まる?
同じ有用なコンテンツの説明には、ユーザー第一かを確かめる問いと、作り方を見直す警告の問いに、次の2つが挙がっています。
- 読み終わったユーザーが、目的を果たすのに十分な情報を得たと感じられるか
- 読み終わっても、より良い情報を求めて再び検索する必要を感じさせないか
長さを決めるのは、この「目的を果たすのに十分か」です。目的が小さい問いなら短く、条件の多い問いなら長くなります。
| 読者の問い |
要る答え |
長さ |
| ABS樹脂の読み方 |
読み方と1行の説明 |
短い |
| 樹脂部品のヒケの原因 |
原因、確かめ方、対策、例外 |
長い |
| 試作を1個から頼めるか |
受ける条件と送るもの |
中くらい |
ヒケの原因を調べる設計者なら、肉厚、ゲートの位置、保圧、材料の違いのどれが関係するかを確かめたいはずです。どれか1つが抜けていれば、もう一度検索することになります。字数を減らすより、抜けをなくすほうが先です。
反対に、読み方を知りたい人に、樹脂の歴史や市場の話から始めても、答えにたどり着くまでが遠くなるだけです。用語1つの定義なら、用語集の1項目で答えられることもあります。用語ごとにページを分けるかの判断は用語集ページの作り方にあります。
長さを決める手順
記事を書く前に、次の順で長さを決めます。字数の目標は立てません。
- 読者の問いを1文で書く
- その問いに答えるのに要る項目を書き出す(原因、条件、例外、手順など)
- 上位のページを開き、自分の一覧に無い項目が無いかを見る
- 自社が根拠を持って書ける項目だけを残す
- 項目ごとに、答えと根拠を書く
3は、上位のページの字数や見出しの数を写す作業ではありません。答えている問いと条件を拾う作業です。読み方は検索意図の読み取り方にあります。
4がいちばん大事です。自社に経験や根拠の無い項目を、ほかのページの言い換えで埋めると、字数は増えても中身は増えません。Googleは同じ説明の中で、価値を付加せずに他の人の意見を要約していないかも、見直す問いとして挙げています。
短すぎるページは、どう直す?
本文がほとんど無いページは、字数の問題ではなく、答えが無いことが問題です。在庫切れの製品ページや、中身の無い一覧のページは、Googleにソフト404と扱われることがあります。扱いと直し方はソフト404とはにまとめています。
私たちの運営
暦の自社メディアでは、年ごとのページで、暦の説明や避けることを「意味はこちら」とリンクで送っていました。リンク先へ送るのをやめ、その場で答える形に直した範囲は300ページです。
出典:自社メディアの運営記録
その場で答えれば、ページは長くなります。ただし、足したのは字数ではなく、そのページで読者が知りたい答えです。答えを足した結果として長くなる、という順番です。
採用の数字を集めた別の自社サイトでは、検索に出す会社のページを、数字が5項目以上ある1,273枚だけにしました(2026年10月23日の公開時)。残りはnoindexにしています。線を引いたのは字数ではなく、ページに載せられる中身の数です。
長すぎる記事は、どう直す?
長い記事が悪いわけではありません。直すのは、読者の問いに関係の無い部分です。次の3つを探します。
- 同じ説明が、見出しを変えて2回以上出てくる
- 問いと関係の無い前置き(業界の歴史、言葉の由来など)が冒頭にある
- 1本の中に、読者の違う問いが2つ以上入っている
3つ目は、記事を分ける合図です。原因を調べる人への答えと、依頼先を比べる人への答えが1本に入っていると、どちらの読者も途中で読むのをやめます。
直すときは、削った段落をすぐ捨てずに残しておきます。別の問いへの答えになっている段落なら、新しい記事の材料になります。削ったことで答えが抜けていないかは、最初に書いた読者の問いの1文と照らして確かめます。
長い記事でも、冒頭の2〜3文で答えを言い切っておけば、読者は続きを読むかどうかをそこで決められます。長さを縮めることより、答えまでの距離を短くすることを先に考えます。
キーワードを入れるために同じ語を何度も繰り返している場合も直します。SEOスターターガイドは、同じ言葉の繰り返しは読者をうんざりさせ、キーワードの乱用はスパムのポリシーに反すると書いています。言い換えの語を使う考え方は共起語の使い方で扱っています。
見出しの数も、決まりは無い
字数と同じように、見出しの数を決める人もいます。SEOスターターガイドは同じ一覧の中で、ページごとに魔法の見出し数や理想的な見出し数といったものは存在しないと書いています。
見出しは、読者が知りたい問いの数だけ立てます。答えが2つなら見出しも2つで足ります。逆に、1つの見出しの下に3つの問いの答えが混ざっているなら、分けて見出しを足します。
外注に頼むとき、字数で指定しない
記事を外に頼むとき、「1本5,000字」のように字数で指定することがよくあります。字数で指定すると、書き手は字数を満たすことを目標にします。答えに要らない前置きや言い換えが増えるのは、そのためです。
依頼書には、字数の代わりに次を書きます。
- 読者の問い(1文)
- 必ず答えてほしい項目
- 社内で確かめた事実と、その根拠の資料
- 書かないでほしいこと(根拠の無い数字、他社の名前など)
見積もりの単位も、字数ではなく本数と、取材や確認にかかる手間で決めるほうが、出来上がりとずれません。字数は、書き上がったあとに結果として数えます。
AIで下書きするときも同じ
生成AIに記事の下書きを頼むとき、「5,000字で」と指定すると、AIは字数を満たすように書きます。答えに要らない一般論や、同じ内容の言い換えが入りやすくなります。
AIに渡すのも、字数ではなく、読者の問いと答えてほしい項目、使ってよい事実の資料です。下書きの中に、資料に無い数字や事例が出てきたら消します。
Googleは有用なコンテンツの説明の中で、多くのトピックについて作るときに、かなりの部分に自動化を使っていないかも、見直す問いとして挙げています。AIを使うこと自体の扱いと、公開前に確かめることはAIライティングにまとめています。
公開したあと、長さを見直すときは
Search Consoleで、記事が表示されている検索語を見ます。表示はあるのに、その語への答えが本文に無ければ、その答えを足します。足した結果として長くなるのはかまいません。
表示されているのにクリックが少ない記事は、長さより先に、題と冒頭の答えを見直します。手順はクリックされない記事にあります。字数を数え直すのは最後で十分です。記事の企画から公開後までの流れはオウンドメディアの記事群にまとめています。
仕様・出典の確認日:2026年10月25日。