表示されているのにクリックされないページは、文章を書き直す前に、原因がどこにあるかを3つの順で切り分けます。最初に順位、次に来ている検索語とページの中身が合っているか、最後にタイトルと説明文です。リライトは、原因が分かった場所だけに行います。
「表示されているのにクリックされない」ページの探し方
Search Consoleの「検索パフォーマンス」で、期間を過去28日間にし、「ページ」タブを開きます。表示回数の多い順に並べ、クリック率(CTR)が周りより低いページに印を付けます。
Googleのパフォーマンス レポートの説明では、表示回数は「サイトが検索結果に表示された回数」、クリック率は「クリック数をインプレッション数で割った値」です。印を付けたページをクリックしてから「クエリ」タブに切り替えると、そのページがどの検索語で、何位に出ているかが分かります。ここからが切り分けです。
1. まず順位を見る:低ければ、文言より先に中身を疑う
通常のウェブ検索結果では、表示回数は、検索結果のページに載っていれば、画面がそこまでスクロールされたかに関係なく数えられます。Googleの表示回数、掲載順位、クリック数の説明にそう書かれています。1ページ目の下のほうにいるだけでも表示は増えますが、読む人の目に入っているとは限りません。
そのため、平均掲載順位が低いページでは、タイトルを変える前に、ページの中身と、サイトの中での位置づけも確かめる順番を勧めます。何位を境に文言の問題ではなくなる、という決まった線はありません。同じ話題の記事が近くにあれば、まとめる受け皿のページがあるか、関連する記事からリンクされているかを確かめます。受け皿の作り方はミドルワードとは:受け皿ページの作り方で説明しています。
平均掲載順位は「最上位の平均」
平均掲載順位の読み方には注意が要ります。同じ説明によると、掲載順位はそのページへのリンクが出た最上位の位置で、それを表示されたすべてのクエリで平均したものです。1つの語で3位、別の語で40位に、それぞれ1回ずつ表示されたなら、平均は21.5位になります。実際は表示回数の多い語ほど平均に強く効きます。
ページの平均が20位でも、ある語では3位にいるかもしれません。必ず「クエリ」タブで語ごとに見てください。3位なのにクリックが少ない語があれば、それが次の段階で見る対象です。
AIによる概要に載ったときの順位
検索結果の上にAIによる概要が出る語では、順位の数字の意味も少し変わります。同じGoogleの説明によると、AIによる概要には検索結果の中で1つの掲載順位だけが付き、その中のリンクはすべて同じ順位として扱われます。概要の中で何番目に出たリンクかは、この数字からは分かりません。順位は高いのにクリックが少ない語があれば、実際に検索して、結果の画面がどう見えているかを確かめてください。
2. 検索語とページの中身が合っているか
上位に出ているのにクリックされない語は、検索した人の知りたいことと、検索結果に見えているページの内容がずれていることがよくあります。
製造業で考えます。樹脂材料の価格表を載せたページが「PEEK 射出成形 注意点」で5位に出ていたとします。検索した設計者が知りたいのは、成形温度や乾燥の条件です。検索結果に並ぶのが価格表のタイトルなら、その人は押しません。順位はGoogleがページの内容を関係があると見た結果ですが、読む人から見て答えがありそうに見えなければクリックは付きません。
私たちの暦のメディアでも、同じ形のずれが見つかりました。ある神社のページが「新屋山神社 読み方」で57位に出ていたのに、ページには読み方の記載がありませんでした。検索された問いの答えが、ページに無かったのです(暦のメディアで表示ページ率を追った記録)。
このときの直し方は、検索語をそのまま本文に足すことではありません。その語で検索した人に必要な答えが不足していないかを見て、不足していれば見出しを立てて答えます。答えの量が多く、今のページの主題から外れるなら、別のページを作るほうが合います。
3. タイトルと説明文を直す
順位があり、中身も合っているのにクリックが少ないなら、ここで初めて検索結果での見え方を直します。
Googleはタイトルリンクの説明で、検索結果のタイトルを <title> 要素だけでなく、ページの見出しや og:title なども使って自動で作ると書いています。勧めているのは、ページごとに固有で、内容を具体的に表すタイトルにすることと、キーワードを詰め込まないことです。
説明文(スニペット)は、主にページの本文から自動で作られます。Googleのスニペットの説明によると、メタディスクリプションのほうがページを適切に表していると判断したときに、それを使うことがあります。全ページで同じ説明文を使うと役に立たない、とも書かれています。
書いたとおりに出るとは限らない
タイトルも説明文も、最終的に何を出すかはGoogleが決めます。書き直したら、実際の検索結果で何が表示されているかを確かめてください。思った文言が出ていないなら、本文の冒頭や見出しが、書いたタイトルと食い違っていないかを見ます。
直すときは、検索した人の問いと、ページが答えていることを1行で結びます。「PEEKの成形で注意する温度・乾燥・金型の条件」のように、答えの中身が見えるタイトルです。
やってはいけない直し方
1つ目は、来ている検索語をタイトルに詰め込むことです。Googleはタイトルについて、キーワードの乱用を避けるよう書いています。語を並べたタイトルは、読む人にとっても何のページか分かりにくくなります。
2つ目は、すでにクリックが付いている語を落としてしまう書き直しです。直す前に「クエリ」タブで、いまクリックを生んでいる語を書き出しておきます。新しいタイトルがその語の答えから離れていないかを確かめてから、差し替えます。
リライトするか、別ページにするか、待つか
切り分けた結果で、打つ手を決めます。
| 状態 |
原因の見立て |
打つ手 |
| 順位が低い |
中身か位置づけが弱い可能性 |
中身を足す・受け皿とリンクを整える |
| 上位なのに答えが無い |
検索語とのずれ |
不足している答えを見出しで足す |
| 答えがページの主題から外れる |
1ページに入れすぎ |
別のページを作り、相互にリンク |
| 上位で中身も合っている |
見え方の問題 |
タイトルと説明文を直す |
もう1つ、「何もしない」も選択肢に入れます。公開から日が浅いページや、季節で検索が増減する語は、数字そのものが動いている途中です。私たちの暦のメディアでも、9月に表示ページ率が下がった一方で、平均順位は上がっていました。1回の数字では判断しません。
直したあとの測り方
直した日を必ず記録します。Search Consoleでは期間を比べる表示ができるので、直す前の28日と、直した後の28日を並べます。Googleの説明にあるとおり、直近の数日は暫定値で後から変わることがあるので、比べる期間からは外します。季節で検索が増減する語は、前後の期間の差に季節の波が混ざる点にも注意します。
1回に直すのは1か所にしてください。これは私たちの反省でもあります。暦のメディアでは、検索語の照合、見出しの書き直し、データの出し方の変更、内部リンクの追加を同じ時期にまとめて入れました。改善は早く進みましたが、どの直しがどれだけ効いたかは切り分けられていません。
私たちの実測(サイト全体のクリック率)
| サイト |
表示回数 |
クリック |
クリック率 |
| 暦のメディア(2026-08-21) |
1,706 |
38 |
2.2% |
| 暦のメディア(2026-09-27) |
5,585 |
95 |
1.7% |
| SNS不具合の情報サイト |
7,513 |
110 |
1.5% |
いずれも直近28日。SNS不具合の情報サイトは2026-08-31〜09-27で平均8.8位。クリック率は表示回数とクリックから私たちが計算したもの。
出典:Google Search Console
サイト全体のクリック率は、表示の多い語の動きでいくらでも上下します。暦のメディアでは表示回数が3倍以上に増えた一方、クリック率は少し下がりました。この表は良し悪しの基準ではなく、ページごと・語ごとに見なければ判断できないことの例として載せています。
先にどこを測るかはSearch Consoleで最初に見る4つの数字に、そもそも表示されないページの調べ方は作ったページが検索に出ない理由にまとめました。計測全体の考え方は計測と改善のカテゴリにあります。