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COLUMN 23 / 比較サイト・口コミ・第三者メディア

比較サイトや紹介記事に、正しい情報を載せてもらう頼み方とファクトシート

公開 2026.10.02文・ナギサコーポレーション

この記事の答え

  • 事実の訂正と更新は根拠を添えて頼める。評価・順位・感想は変えてもらおうとしない(当社の方針)
  • 載せる側が書き写せるよう、事実を1枚にまとめたファクトシートを先に作る
  • 事業者が内容の決定に関与した記事は、広告だと明瞭に分かる表示が要る。分かりにくければステマ規制の対象
目次

比較サイトや紹介記事の誤った情報は、根拠を添えて訂正を頼めます。所在地、対応できる材質、設備、旧社名のままの記述などです。まだ載っていないサイトにも、資料を渡して掲載の検討を頼めますが、載せるか、どう書くかを決めるのは相手です。評価や順位、感想は書いた側のものなので、私たちは変えてもらおうとはしません。

頼む前に用意するものが1つあります。自社の事実を1枚にまとめた資料、私たちが「ファクトシート⁠」⁠と呼んでいるものです。相手が書き写せる形の資料があると、訂正も新しい掲載も、正確になりやすくなります。

頼んでよいこと、頼んではいけないこと

頼み方 扱い 理由
事実の誤りを、根拠を添えて訂正してもらう 頼んでよい 読者のためにもなる。相手の手間も小さい
古い情報を最新に更新してもらう 頼んでよい 同上
載っていない会社として、資料を渡して検討してもらう 頼んでよい 載せるかどうかは相手が決める
評価や順位を上げてもらう 頼まない(当社の方針) 比較の中立性を壊す。相手の信用も落とす
内容を指定して書いてもらい、広告と分からない形で載せる してはいけない 事業者が内容の決定に関与し、事業者の表示だと判別しにくいので、ステマ規制の対象になる
事実と違う、よく見える書き方に変えてもらう してはいけない 不当表示になりうる。訂正の信用も失う

真ん中の線を越えないことが、結局は自社のためになります。比較サイトの運営者から見ると、「評価を変えてほしい⁠」⁠と言ってくる会社の訂正依頼は、事実の部分まで疑って読むことになるからです。

比較サイトを運営する側から見て、使いやすい情報

私たちは自社で23のメディアを運営していて、その中には資格の比較サイトや、医師・薬剤師・看護師の転職比較サイトがあります(⁠2026年9月20日時点⁠)⁠。比較される会社の情報を集める側です。

比較ページを作るとき、私たちが使えるのは、公式サイトに書いてあって、誰でも確かめられる情報です。公式サイトに書かれていないことは、比べたくても比べられません。

使いやすい情報には共通点があります。

  • 数字に単位と時点がある(「最大加工寸法 1,000×500mm(⁠2026年9月時点)」)
  • 対応できないことも書いてある(「鋳物の加工は受けていません」)
  • 根拠のページが決まっていて、URLで示せる
  • 会社のどのページを見ても同じことが書いてある

反対に、使いにくいのは「多様なニーズに柔軟に対応」「高品質・短納期」のような言葉です。どの会社も書けるので、比較の材料になりません。

ファクトシートに書く項目

ファクトシートは、取材や掲載の依頼を受けたとき、訂正を頼むとき、プレスリリースを出すときに共通で使う資料です。A4で1〜2枚⁠に収めます。

項目 書き方の例 注意
正式な社名と表記 株式会社〇〇(英字表記 〇〇 Co., Ltd.) 略称・旧社名も書く
一言で何の会社か アルミ・ステンレスの精密切削部品を量産する会社 40字前後。宣伝の形容詞を入れない
主な仕事と、主力ではない仕事 量産が中心。試作は量産前提の案件のみ ここが要約で落ちやすい
対応できないこと 鋳物、樹脂の切削は受けていない 書いておくと誤った紹介が減る
設備・対応範囲 最大加工寸法、公差、主な材質 数字・単位・時点を必ず付ける
対応地域・納品方法 全国。図面はメールで受け付け
料金の決まり方 図面・数量・材質で見積もり 相場の数字は書かない
根拠になるページ 会社概要、設備一覧、サービスのURL 1項目に1つ
問い合わせ窓口 会社の代表メール、問い合わせフォーム 個人の連絡先は書かない
最終更新日 2026年10月1日 更新したら日付も変える

いちばん手を抜かないでほしいのは「主な仕事と、主力ではない仕事⁠」⁠の行です。比較サイトでも紹介記事でも、「〜でも対応」という条件付きの情報は、短くまとめられるときに条件が落ちやすいと私たちは考えています。書き写す人が条件ごと写せるよう、1文にまとめておきます。外の書かれ方がAIの答えに混ざる仕組みはAIは自社サイトの外も読んでいる⁠で説明しています。

社名の表記と一言の紹介文は、ファクトシートだけでなく、自社サイト、SNSのプロフィール、求人サイトでも同じにします。その手順は社名と紹介文をどこでも同じにする⁠にまとめました。

訂正を頼む文面の例

比較サイトの問い合わせフォームや、記事の掲載元に送る文面です。短く、事実だけにします。

件名:掲載情報の訂正のお願い(株式会社〇〇)

〇〇ご担当者さま

株式会社〇〇の広報窓口です。
貴サイトの次のページで、弊社の情報に事実と異なる点がありましたので
ご連絡します。

ページ:https://example.com/xxxx
記載:「樹脂の切削加工に対応」
正しくは:樹脂の切削は受けておらず、アルミとステンレスのみです
根拠:https://(自社の設備一覧ページのURL)

評価やコメントの部分について、変更をお願いするものではありません。
ご確認のうえ、修正をご検討いただけますと幸いです。

「評価やコメントは変えなくてよい⁠」⁠と一言添えると、相手は事実の訂正として受け取りやすくなります。返事が無くても、催促は1回までにします。掲載するかどうか、どう書くかを決めるのは相手です。

まだ載っていない比較サイトに、載せてもらうには

載っていないサイトに載せてもらう場合も、頼めるのは「検討してもらうこと」までです。順番はこうなります。

  1. 自社の取引先が実際に使っていそうなサイトを選ぶ。社名ではなく「アルミ 切削 試作 依頼」のような語で検索し、上に出てくる比較サイトを見る
  2. そのサイトが何を基準に会社を選び、並べているかを読む。基準を公開しているサイトなら、自社がどの項目で載るかが分かる
  3. 掲載の窓口があれば、ファクトシートと根拠のURLを添えて連絡する
  4. 有料の掲載枠なら、広告であることが分かる表示が付く前提で申し込む

4について、消費者庁のステルスマーケティングに関するQ&Aは、アフィリエイト広告を使っていることの表示も、文字の大きさや色を踏まえ、事業者の表示であることが明瞭になっている必要があると説明しています。お金を払った掲載なのに、中立な比較に見える形で載ることは避けます。

取引先の導入事例に載せてもらう場合も同じです。事例は取引先のページなので、書き方を決めるのは取引先です。こちらから渡すのは、社名の正しい表記と、納めたものについての事実だけにします。

紹介記事や取材のときに気をつけること

業界紙やWebメディアが自分たちの判断で企画し、取材して書いた記事は、通常、取材を受けた会社の広告ではありません。消費者庁のステルスマーケティング告示の運用基準も、媒体事業者が自主的に企画・編集・制作した表示は、通常は事業者の表示にならないとしています。

ただし同じ運用基準は、通常考えられる取材協力費を大きく超える金銭や謝礼を払っている場合など、事業者が表示内容の決定に関わったとされる実態があれば、事業者の表示になるとしています。事業者の表示であるのに、広告だと分からない形で載れば、2023年10月1日に施行された告示の対象です。

実務では、次のように分けて考えます。

  • 取材を受けるだけなら、ファクトシートを渡し、事実の確認には協力する。記事の評価の部分には口を出さない
  • 掲載料を払って記事にしてもらうなら、記事広告として依頼し、「広告」「PR」などの表示が付く前提で進める
  • 原稿の確認を求められたら、事実の誤りだけを直す

規制の中身と、自社サイトで比較を作るときの線引きは自社で比較・ランキングを作るときの注意⁠で詳しく書いています。

口コミについて頼んでいいこと

口コミは、自社が書いてもらうものではない、というのが私たちの方針です。法律の線引きは別にあります。消費者庁のステルスマーケティング規制のページは、事業者が表示内容の決定に関与していて、一般消費者が事業者の表示だと判別しにくいものを対象としています。ステルスマーケティングに関するQ&Aは、「星5⁠」⁠を付けることを条件に投稿を頼む例を事業者の表示に当たるとし、はっきり内容を指示していなくても、やり取りや対価、取引関係から関与と判断される場合があるとしています。取引先や知人に投稿を頼むときも、この条件で考えます。

運用基準には、ECサイトの購入者の投稿に誤記があり、販売する事業者の評価を下げるおそれがあるとき、その修正を頼んだことだけで投稿が事業者の表示になるわけではない、という説明があります。ただしこれは、事業者と投稿者の間で内容のやり取りが一切無く、投稿者が自分の意思で書いたと認められる場合の話です。口コミについて連絡するのは、明らかな事実の誤りがあるときだけ、と決めておくのが安全です。

頼んだあとにやること

訂正を頼んだら、記録の表に「依頼日」「結果⁠」⁠の列を足しておきます。直ったかどうかは、ページを開いて確かめます。AIの答えに反映されるかどうかは時間がかかるうえ、聞く時点でも変わるので、月に1回ほど同じ質問で確かめます。

ファクトシートは、設備を入れ替えたとき、対応範囲が変わったときに必ず更新します。古いファクトシートを渡せば、古い情報を自分で広めることになります。

比較サイトや口コミとの付き合い方の全体像は比較サイト・口コミ・第三者メディアのカテゴリに、プレスリリースでの事実の書き方はプレスリリースとAI検索:何を書けば引用されるか⁠にまとめています。ファクトシートの作成を手伝ってほしい場合は、問い合わせフォームからご相談ください。

よくある質問

比較サイトの運営者に、情報の訂正を頼んでもいいですか?

事実の誤りや古い情報であれば頼んで構いません。どのページのどの記述が、何と違うのかを、根拠になる自社サイトのURLを添えて伝えます。評価や順位を変えてほしいという依頼は、事実の訂正とは別物なので頼みません。

お金を払って紹介記事を書いてもらうのは違法ですか?

対価を払うこと自体が禁じられているわけではありません。ただし、事業者が表示内容の決定に関わった記事は事業者の表示として扱われ、広告であることを明瞭に示さないと、2023年10月1日施行のステルスマーケティング告示の対象になります。記事広告として依頼するなら「広告」「PR」などの表示を前提にします。

ファクトシートには何を書けばいいですか?

正式な社名と表記、一言で何の会社か、主な仕事と主力ではない仕事、対応できないこと、設備や対応範囲の数字と時点、対応地域、料金の決まり方、根拠になる自社ページのURL、会社の問い合わせ窓口です。評価の言葉や宣伝文句は入れません。

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