逆SEOとは、不都合なページの検索順位を、他のページで押し下げようとする手法を指す業界の呼び名です。Googleが提供する削除機能ではなく、この呼び名だけで作業内容が一つに決まるわけではありません。
私たちは、順位を押し下げるために、価値の乏しい記事やリンクを大量に作る方法をすすめません。Googleのスパムポリシーに触れうるうえ、元情報の誤りや被害そのものを解決できないためです。
すでに悪い情報が出ていて対応を急ぐなら、風評被害への対応の順番と削除窓口へ進んでください。このページでは、逆SEOの提案を受けたときに、何を理由に断り、何を代わりに依頼するかを扱います。
普通のSEOや削除依頼と、何が違う?
製品の仕様を分かりやすくしたり、読者の疑問へ答えたりするSEOと、特定のページを見えにくくする目的の施策では、成果の置き方が違います。逆SEOの提案では、対象ページが何位より下へ移ったかを成果とすることがあります。
削除依頼は、問題の文章を取り除く、訂正する、検索から除外するなど、対象と理由を指定して進める手続きです。他のページを上位へ入れる作業で、対象記事の本文が変わるわけではありません。
| 対応 |
変えたいもの |
確認する結果 |
| 公式情報の整備 |
自社が公開する説明 |
読者が事実を確認できるか |
| 訂正や削除の依頼 |
問題の記述や掲載状態 |
対象箇所がどう扱われたか |
| 順位の押し下げ |
検索結果の並び |
対象ページの相対的な位置 |
公式サイトを更新する行為が、すべて逆SEOになるわけではありません。大切なのは、公開するページに読者が使える情報があるかです。「悪い記事を隠すため」という目的だけで、内容のない会社紹介を増やさないでください。
大量の記事を作ると、何が問題になる?
Googleの大量生成コンテンツのポリシーは、読者を助けるためではなく、検索順位の操作を主目的に多くのページを生成する行為を扱っています。独自性や価値の乏しい内容が大量にある状態が問題です。
公式文書には、作り方に関して次の言葉があります。
no matter how it's created
どのように作ったかにかかわらない、という意味です。AIだけが対象ではなく、人が書いた記事でも、目的と内容によって同じ問題が起こりえます。
社名を含む似た文章を多数のサイトへ出し、検索結果を埋めようとする提案なら、各ページが何に答えるのかを確認します。タイトルや語尾を変えても、読者への答えが増えないなら、作成の理由を見直す必要があります。
Googleは、大量生成を隠すために複数のサイトを作る行為や、価値を加えず他の情報を寄せ集める行為も例示しています。会社の公式ドメイン以外へ置けば安全、という説明にはなりません。
正しい情報なら、何ページ増やしてもよい?
事実であることは必要ですが、それだけでページを増やす理由にはなりません。同じ会社案内を言い換えて何度も出しても、読者が確かめられる内容は変わらないためです。
たとえば製造業なら、現在の対応材質を一つのサービスページで明確にすることと、社名入りの似た紹介記事を別サイトへ繰り返し出すことは違います。前者は仕様を確かめるための情報、後者は順位を占めるだけの内容になっていないかを見ます。これは判断の例で、特定企業の施策ではありません。
内容が重なるなら、既存ページへ統合して、確認日と根拠を付けます。記事数を納品条件にする前に、読者のどの疑問へ答えるかを決めてください。
大量のリンクを使う手法は、なぜ避ける?
Googleのリンクスパムのポリシーは、検索順位の操作を主目的に、サイトへのリンクやサイトからのリンクを作る行為を扱っています。順位目的の売買、過剰な交換、自動化した作成などが例です。
押し上げたい紹介記事へ大量にリンクを集める計画でも、作るリンクの目的と方法は問われます。評判対策という名目だけで、ポリシーの対象外にはなりません。
広告やスポンサー活動のリンクは、適切なrel属性で関係を示す扱いがあります。ただし、広告を買えば指定した記事を確実に上位へ置ける、という意味ではありません。属性と通常の被リンクの話は被リンクの役割と避けるべき獲得方法へ送ります。
他者のサイトへ不審なリンクを送り、評価を落とそうとする依頼も受け入れません。それで相手の順位が下がるという効果を、この記事で裏付けることはできません。他者への妨害を、会社の説明を正す作業に混ぜないでください。
押し下げの効果を保証できないのは、なぜ?
検索結果は、自社と委託先だけで決められません。Googleがページを取得し、登録し、検索語に応じて結果を選びます。Googleの検索の仕組みも、要件に沿ったページの取得・登録・表示を保証していません。
私たちも自社の暦メディアで、1,024ページを公開しても、公開2週間の時点で検索からの流入が0だった経験があります。出典は自社メディアの公開後2週間の運営記録です。逆SEOを実施した結果ではなく、ページを作ることと検索で読まれることが別だと分かる記録です。
記事の納品を完了しても、それらが対象記事より上へ並ぶとは限りません。一度順位が変わったとしても、別の検索語、端末、時点で同じ状態が続く保証にはなりません。
契約で保証という言葉が使われていたら、検索結果の保証なのか、達成しなかったときの返金条件なのかを確認します。返金規定があることと、検索の仕組みを制御できることは別です。
順位が下がっても、被害は終わる?
元の記事が残っていれば、URLを直接共有した人は読めます。社名だけで見つからなくなっても、製品名や話題を加えれば見つかる可能性があります。検索結果の一画面だけを完了条件にすると、その後の拡散や情報の誤りを追えません。
読者が知りたいのは、会社が現在どのような対応をしているかです。順位を下げる作業だけでは、誤った対応範囲の案内も、実際に起きた問題への説明不足も残ります。
自社に改善すべき点があるなら、その確認と是正を先に進めます。正当な批判まで虚偽と決めつけると、公式説明の信用にも関わります。公開できる事実を、確認した範囲で書いてください。
外部の記述が検索やAIの説明へどう混ざるかは第三者サイトの記述を点検する方法で扱っています。自社ページを増やせば、外の情報がすべて使われなくなるわけではありません。
提案を受けたら、契約前に何を聞く?
施策名ではなく、実際の作業と成果条件を確認します。答えが出ないまま、ページ数やリンク数だけで契約を決めないでください。
- どのURLを、どの検索語で、どう扱う計画か
- 公開するページには、誰が確認したどんな事実を書くか
- 掲載先とリンク元を開示できるか、作成方法を説明できるか
- 順位変化と、元情報の訂正・削除を区別して報告するか
- 契約終了後の公開ページ、管理権限、削除や更新はどう扱うか
これらは、発注する作業を把握するための確認項目です。委託先が独自の方法と言うときも、自社名で何を公開するかは把握する必要があります。
私たちは、価値の乏しいページの大量作成や、順位操作のためのリンク作成が前提なら、別の対応へ組み替えます。読者が確かめられる公式情報の整備と、根拠付きの訂正へ費用と時間を使います。
代わりに、何を依頼すればよい?
対象の画面とURLを保存し、誤記、評価、権利侵害の疑いを分けます。事実の誤りなら根拠を添えて訂正を頼み、自社サイトにも現在の正確な説明を出します。依頼文と資料は掲載元へ正しい情報を渡す方法で用意できます。
削除の条件に関係する内容なら、Googleや掲載元の該当窓口を使います。法的な削除請求や発信者の特定は弁護士へ相談してください。窓口を選ぶ順番と公的な相談先は風評被害への対応手順にまとめています。
第三者メディアの情報管理では、訂正を頼んだ日、公式説明の更新日、結果を記録します。何位まで押し下げたかだけで終えず、読者が正しい情報を確かめられる状態になったかを確認してください。
仕様・出典の確認日:2026年10月22日。