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COLUMN 1239 / メールセキュリティ

迷惑メールの社内への注意喚起の例文 総務がすぐ使える文面と出し方

公開 2026.11.06文・ナギサコーポレーション

この記事の答え

  • 何が届いているか、してはいけないこと、報告先の3点⁠を短く書く
  • 開いてしまった人が報告できる一文を必ず入れる
  • 定期便にせず、実際に届いたときに実物の特徴を添えて出す
目次

迷惑メールの社内への注意喚起は、何が届いているか、してはいけないこと、報告先の3点⁠を短く書きます。注意を長く並べるより、開いてしまった人がすぐ連絡できる文面にするほうが、被害を広げにくくなります。

今日やることは2つです。不審なメールの報告先を1人⁠と代理に決めてください。そして下の例文から1本⁠を選び、〈 〉⁠を自社の言葉に直して送ります。

メールのセキュリティ全体はメールのセキュリティの一覧⁠にまとめています。

迷惑メールは実際にどれくらい届いている?

フィッシング対策協議会の2026年9月⁠の報告状況では、報告件数は94,661件で、前月より約15.0%増えました。Amazonをかたるものが約33.2%⁠、上位5つ⁠のブランドで約65.3%⁠を占めます。これは協議会に寄せられた報告の数で、届いたメールの総数ではありません。

会社に関わるものもあります。IPAの情報セキュリティ10大脅威2026(組織編)では、機密情報を狙った標的型攻撃が5位⁠、ビジネスメール詐欺が10位です。

例文を出す前に決めることは?

文面より先に、次の2つ⁠を決めます。ここが空いていると、読んだ社員が動けません。

  • 報告先:総務の担当者の名前と内線、不在時の代理
  • 報告の内容:IPAの攻撃メールの手口と対策(2026年8月)⁠は⁠、受信日時、送信元、URLや添付の有無、クリックや開封の有無を報告の書式に含めるよう示しています

IPAは2017年の案内で、勤務先のメールに届いた不審なメールは各自で送信元に確かめず、社内の担当へ報告するべきとしています。例文にもこの趣旨を入れています。

そのまま使える例文は?

ここから先の文面は、私たちが公的機関の案内をもとに作ったものです。自社の状況に合わせて直してください。

例文1:社内メールの基本形

実際に不審なメールが届いたときに使います。

件名:【対応のお願い】〈〇〇をかたる〉不審なメールが届いています

〈〇月〇日〉から、〈〇〇をかたる〉不審なメールが社内に届いています。
件名は「〈件名の例〉」⁠で⁠す⁠。

届いた方は、次の4つ⁠をしないでください。
・添付ファイルを開く
・本文のURLを押す
・本文の電話番号に電話する
・返信する

報告先は〈総務の担当者名・内線〉です。不在なら〈代理の名前・内線〉⁠へ連絡してください。

開いたり押したりしてしまった場合も、すぐ連絡してください。責めることはありません。早く分かれば、それだけ対応ができます。

4つ⁠の動作はIPAの2021年の案内⁠に沿っています。同じ案内は、見かけの送信元は偽装される場合があるので、送信元の表示だけで判断しないよう説明しています。

例文2:チャットや掲示板向けの短い形

メールを読まない現場には、短くして掲示します。

〈〇〇〉⁠を名乗る不審なメールが来ています。添付とURLは開かないでください。届いた人、開いた人は〈担当者名・内線〉へ。開いても責めません。

工場の現場などで共用パソコンを使っている場合は、休憩室の掲示や朝礼での読み上げも検討してください。パソコンの前にいない人にも伝わります。

例文3:振込先の変更や社長を名乗るメール

警察庁は、ビジネスメール詐欺では実在の取引先や経営者層になりすまし、振込先口座の変更を指示するなどの手口がある⁠と説明しています。経理、購買、営業事務の担当者に向けて出します。

件名:【経理・購買の方へ】振込先の変更や急ぎの送金の依頼にご注意ください

取引先や社長の名前で、振込先の変更や急ぎの支払いを依頼するメールが来ても、そのメールだけで手続きしないでください。

確認は電話などメール以外の方法で行います。電話番号はメールに書かれたものを使わず、名刺やこれまでの連絡先を使ってください。

迷ったら支払いを進める前に〈責任者名・内線〉⁠へ相談してください。確認で支払いが遅れても責めません。

確認の方法は、警察庁の同じページの案内に沿っています。部品メーカーなら、材料の仕入れ先を名乗り「口座が変わった」⁠と書かれたメールを、購買の担当者が受ける場面を想定してください。

IPAは社長等をかたるメールについての注意喚起(2026年3月)⁠も出しています。実物の例を確認したいときに読めます。

例文4:開いてしまった人が出てきたあとの周知

名前を出さず、次の行動だけを書きます。

件名:不審なメールの件のお知らせ

〈〇月〇日〉⁠の不審なメールについて、社内で開いてしまったという連絡がありました。すぐに知らせてもらえたので、〈パソコンの確認などの対応〉⁠を進めています。

開いてしまった方、心当たりがある方は、〈担当者名・内線〉⁠へ連絡してください。
報告してくれた方には感謝しています。

ここで「報告してよかった」⁠と伝わると、次の報告が早くなります。起きたことの説明は確定した範囲にとどめ、原因が分からない段階で断定しないでください。

注意喚起を読んでもらう出し方は?

実際に届いたものを材料にする

「不審なメールに注意」⁠と毎月書いても、読む人は減っていきます。社内に実際に届いた件名や差出人の特徴を入れると、自分の話として読めます。実物を画像で添えるなら、URLを押せない形にして、社員の個人情報が見える部分は隠します。

件名で対象者と動作を書く

件名の先頭に、誰に何をしてほしいかを書きます。「【経理の方へ】」「【対応のお願い】」⁠と「【周知】」⁠を使い分け、全社員に毎回同じ形で出さないようにします。

短く、すぐ動けるようにする

背景の説明は後ろに回します。1画面で報告先まで読めれば十分です。手口の詳細を長く書くと、読む人の負担が増えるだけでなく、攻撃の形が変わるとすぐに古くなります。

反応を数える

配信の開封率が取れなくても、報告の件数は数えられます。IPAのプラクティス集の事例では、訓練で開封率だけでなく報告率も測り、「開封した場合は報告する」⁠と周知しています。

注意喚起だけで足りないときは?

注意喚起は、届いてしまったメールへの備えです。届く量を減らす、繰り返し練習する、という部分は別の手段を組み合わせます。

社員の注意だけに頼らない

IPAの案内のとおり、見かけの送信元から本物か偽物かを判断するのは難しいことです。社員が見抜けなくても被害が広がらないように、報告の流れと仕組みの両方を用意します。

  • 届く前に減らす:メールセキュリティの製品比較
  • 体験して覚える:標的型メール訓練サービスの比較
  • 全社員に基礎を伝える:セキュリティ教育(eラーニング・メール訓練)の比較

自社から誤って送ってしまう側の対策は、メール誤送信を防ぐ手順と誤送信を報告しやすくする社内の決まり⁠で扱っています。報告の決まりは同じ窓口にまとめると、社員が迷いません。

「間違えて送りました」という体裁のメールが届いたときの動きは、間違いメールを受け取ったときの返信の例文⁠を読んでください。本物の誤送信か、返信を狙ったものかで動きが変わります。

よくある質問

迷惑メールの社内注意喚起には何を書けばいいですか?

何が届いているか、してはいけないこと、報告先の3点です。IPAは、突然届く不審なメールでは添付を開かない、記載のURLにアクセスしない、記載の電話番号に電話をしない、返信しないことを挙げています。開いてしまったときの連絡先も入れてください。

迷惑メールの注意喚起はどのくらいの頻度で出せばいいですか?

決まった回数の公的な基準は見当たりませんでした。私たちは、定期便にするより、実際に社内に届いたときや、取引先の名をかたるメールが来たときに短く出す方法を勧めます。

不審なメールが届いた社員は、送信元に確認してもいいですか?

勤務先のメールなら、IPAは各自で送信元に確認せず、システム管理部門や責任者に報告するよう案内しています。記載された連絡先は偽物の場合があるからです。

社員が迷惑メールを開いてしまったらどう伝えればいいですか?

責めずに、すぐ報告先へ連絡するよう伝えます。報告の内容は受信日時、送信元、URLや添付の有無、クリックや開封の有無です。例文に「開いても責めません」⁠と書いておくと、報告を得やすくなります。

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