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COLUMN 1145 / ネットワーク・ゼロトラスト

UTMの価格はいくら?本体・保守・ライセンスで見る5年⁠の総額の出し方

公開 2026.11.06文・ナギサコーポレーション

この記事の答え

  • 公表価格の例では、5年総額はUTX100が453,200円⁠、UTX200が1,047,200円(設置費別)
  • この2機種の5年総額は、約6割⁠がライセンス。本体価格だけでは比べられない
  • 今日は今の契約書と請求書を出し、年数と金額を項目ごとに書き出す
目次

UTMの価格は、本体、ライセンス、保守、設置を足した5年⁠の総額で見ます。メーカーの公表価格で計算すると、ヤマハのUTX100は453,200円⁠、UTX200は1,047,200円です(どちらも税込の希望小売価格で、設置費は別⁠)⁠。

今日やることは、今の契約書と請求書を出して、項目ごとの金額と期間を書き出すことです。これから導入する会社なら、次に示す表を見積もりの依頼に添えてください。

本体の値段だけで比べると、判断を間違えます。ここで示す2機種の例では、5年⁠の総額のうち約6割⁠がライセンスだからです。

入口の機器の位置づけは、ネットワークのセキュリティの解説⁠にまとめています。

5年⁠の総額はどう計算する?

式は次のとおりです。

5年⁠の総額の式

  • 本体(台数分)
  • + セキュリティのライセンス(本体に付く期間を引いた年数)
  • + 保守(ライセンスに含まれなければ別に)
  • + 初期設定と設置工事
  • + 運用や監視を任せる費用(使う場合)
  • + 5年後の入れ替えと撤去

メーカーの公表価格がそろっている例として、ヤマハのUTX100とUTX200で計算します。どちらも本体に初年度のライセンスが付いています。5年使うなら本体と4年ライセンスを組み合わせる、とメーカーが案内しています。

項目(税込) UTX100 UTX200
本体の希望小売価格 176,000円 440,000円
4年ライセンス 277,200円 607,200円
5年の合計 453,200円 1,047,200円
1か月あたり(60か月で割る) 約7,553円 約17,453円
合計に占めるライセンス 約61% 約58%

この計算は希望小売価格です。実際の販売価格は販売店で変わります。カタログの注記⁠のとおり、価格に本体の設置費用は含まれていません。

ライセンスを長く買うと単価が下がるとは限りません。UTX100の1年⁠は69,300円⁠、5年⁠は346,500円で、公表価格では1年あたりの単価が同じです。年数は値引きよりも、更新の手間と支払いの時期で決める形になります。

本体の公表価格はどれくらい?

公表している例を並べます。条件がそろっていないので、金額の大小でそのまま比べないでください。

機種 公表価格 含まれないもの
ヤマハ UTX100 176,000円(税込) 2年目以降のライセンス
ヤマハ UTX200 440,000円(税込) 2年目以降のライセンス
アライドテレシス AT-AR4050S 193,000円(税抜) 別売のセキュリティーライセンス
エフサス IPCOM EX3-1100 960,000円(標準価格) 必須のNSソフトウェア229,300円ほか

AT-AR4050Sは、デリバリースタンダード保守を5年付けた型番の標準価格が222,000円(税抜)⁠で⁠す⁠。保守の代金が別建てか、本体に束ねてあるかも、機種ごとに違います。アドバンスドIPSやWebコントロールなどには、別売のセキュリティーライセンスが要ります。

公表していないメーカーもあります。サクサのSS7000Ⅲは、公式のよくある質問で、直接は販売せず販売店に問い合わせる形だと案内しています。価格が公表されていない機種は、この記事の表の形で見積もりを取ると比べられます。

見積もりの項目は何を分けてもらう?

「UTM一式」⁠と書かれた見積もりは、比べられません。次の表の単位に分けてもらいます。

項目 確かめること
本体 型番、台数、買い切りかリースか
ライセンス 何年分か、どの機能が含まれるか、更新の価格
保守 故障時の代替機、受付時間、現地対応の有無
初期設定 設定の範囲、今の設定を移す作業の有無
設置工事 平日か夜間休日か、出張費
運用 更新の実施者、警告の確認、ログの報告
終わるとき 中途解約の扱い、撤去の費用、データの消去

いちばん差が出やすいのは、ライセンスと保守の範囲です。ヤマハのUTX200では、設定支援や先出しの代替機まで含むサポートがセキュリティーライセンスに付属すると案内されています。別の機種では保守が別の契約になることがあるので、単純に金額だけを並べないでください。

リースのときは総額に直す

月額で提示されたら、月額に月数を掛けて総額に直し、次の3点⁠を確かめてください。

  • リースの期間と、途中で解約した場合の扱い
  • 月額にライセンスと保守が含まれるか
  • 期間の終わりに返却するか、更新にいくらかかるか

ライセンスを切らすとどうなる?

機能が止まったり、更新が止まったりします。サクサのSS7000Ⅲの注意書きは、有効期限が過ぎると機能が停止したり定義ファイルが更新されなくなったりして、脅威の防御効果が著しく低下すると説明しています。ヤマハのUTX200の製品ページも、2年目以降の継続利用には追加ライセンスの購入が必須としています。

本体だけ安く買って、更新の予算を取っていない状態が、いちばん困ります。IPAの中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン第4.0⁠版も、ハードウェアやソフトウェアのサポート期限を定期的に確かめ、切れる前に更改するよう求めています。

更新月は、経理の予定表にも入れてください。担当者が替わっても残る場所に書いておくと、切らす事故を減らせます。

製造業で2拠点のときはどう計算する?

たとえば、本社と工場に1台ずつ置き、どちらもUTX100で足りる場合を考えます。先の表の453,200円⁠が2台分で、公表価格の合計は906,400円です。ここに、2か所の設定と工事の費用を足します。

工場では、次の費用が見積もりに出やすくなります。

  • 操業を止められない時間を避けた、夜間や休日の工事
  • 事務所と工場のネットワークを分ける設定
  • 故障したときの代替機の受け取りと、誰が差し替えるか

台数を2台⁠に増やす前に、拠点間をどうつなぐかも決めてください。出口を1つ⁠にまとめるなら機器の構成が変わり、総額も変わります。台数と速度の決め方は、ファイアウォール機器の選び方⁠にまとめました。

SASEや運用の外注とは、どう比べる?

計算の単位を、同じ5年⁠の総額にそろえます。SASEは1人あたりの月額が基本なので、「人数×月額×60か月」⁠で出します。

公表価格の例として、CloudflareのSASE・Zero Trustの料金には、50人未満向けの無料プランと、1ユーザー月7ドルの従量プラン、個別見積もりの契約プランがあります。従量プランは人数の上限がなく、たとえば60人なら「60人×7ドル×60か月」⁠で25,200ドルです。

ただし、この数字とUTMの総額は、守る範囲が違います。同じ料金ページで、従量プランは狭い用途向けで、ログの保管は最大30日⁠と書かれています。金額を並べる前に、社内のサーバーや工場の通信をどう扱うかをそろえてください。比べ方の前提はUTMは必要ないと言われる理由と判断の基準⁠に書きました。提供の形はSASEの製品比較で確かめられます。

社内に更新や警告を見る人がいない場合は、運用を任せる費用も総額に入れます。セキュリティ運用代行の比較で、任せられる範囲を確かめてから金額を聞くと、比べやすくなります。

今の機器の費用を見直すなら

すでにUTMがある会社は、更新の見積もりが来たときが見直しの機会です。次の順に確かめてください。

  1. いま有効な機能と、実際に使っている機能を分ける
  2. 本体の保守の期限と、次の更新までの年数を確かめる
  3. 同じ条件で、別の機種の5年⁠の総額も出してもらう
  4. ルーターの機能で足りる範囲かも確かめる

4つ目は、機器を減らせる場合があるので確かめる価値があります。切り分けはファイアウォールとルーターの違い⁠で説明しました。機種ごとの公表価格と仕様は、ファイアウォール機器の製品比較⁠に並んでいます。

よくある質問

UTMの価格はいくらですか?

機種と契約年数で変わります。メーカーの公表価格で計算すると、ヤマハのUTX100は本体と4年分の追加ライセンスで453,200円⁠、UTX200は1,047,200円です(いずれも税込の希望小売価格で、設置費は別⁠)⁠。

UTMの費用は年間でどれくらいかかりますか?

買い切りでも、ライセンスの更新が毎年または契約年数ごとに発生します。ヤマハの公表価格では、セキュリティーライセンスは1年あたりUTX100が69,300円⁠、UTX200が151,800円です(税込)⁠。

UTMの見積もりで確かめる項目は何ですか?

本体、ライセンスの年数、保守の内容、初期設定と設置工事、撤去と入れ替え、運用や監視の6つです。5年間の合計を税の扱いまでそろえて出してもらうと、複数社を比べられます。

UTMのライセンスが切れるとどうなりますか?

機種によって異なりますが、サクサのSS7000Ⅲは、有効期限が過ぎると機能が停止したり定義ファイルが更新されなくなったりして、防御効果が大きく下がると注意しています。ヤマハのUTXも2年目以降は追加ライセンスの購入が必須です。

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