渚ナギサコーポレーションSEO・LLMO・AEO・AIOのお悩み、全部お任せください。

全国対応打ち合わせから納品まで
メールで完結します

サイトを
見てもらう
サイトを見てもらう(無料)
COLUMN 1129 / ネットワーク・ゼロトラスト

ファイアウォール機器の選び方は?社員数と回線速度で決める見積前の整理

公開 2026.11.06文・ナギサコーポレーション

この記事の答え

  • 大きさは、つなぐ機器の台数、回線速度、VPNの本数の3つ⁠で決める
  • カタログで見る速度は、最大値ではなく防御機能を入れたときの値
  • 今日は3つ⁠の数と、使っている機器の保守期限を1枚⁠の紙に書き出す
目次

ファイアウォール機器の大きさは、社員数そのものより、つなぐ機器の台数、防御機能を入れたときの処理速度、VPNの本数の3つ⁠で決まります。

今日やることは、この3つ⁠の数を1枚⁠の紙に書き出すことです。あわせて、今の機器の型番と保守の期限も書きます。ここまであれば、販売店に渡したときに提案の前提がそろい、複数社の見積もりを同じ条件で比べられます。

IPAの中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン第4.0⁠版も、各拠点のネットワークについて、構成機器や保守事業者の情報を整理し、構成図を作って更新していくよう求めています。

ネットワークの入口を守る考え方の全体は、ネットワークのセキュリティの解説⁠にまとめています。

社員数ではなく何を数える?

数えるのは、ネットワークにつながる機器の台数です。社員30人⁠の会社でも、1人1台⁠のパソコンに複合機やサーバーが加わり、工場があれば生産管理の端末なども加わります。

メーカーも、人数ではなく接続する機器の数で案内している例があります。たとえばサクサのSS7000Ⅲ⁠はPCの同時接続の推奨台数を15台⁠と60台⁠の2機種で示し、シスコのMeraki MX67⁠は50台までの小さな拠点向けとしています。

数えるときは、次のものを分けて書くと販売店に伝わりやすくなります。

  • パソコンとスマートフォンなど、人が使う端末
  • 社内のサーバー、ファイル共有の機器、複合機
  • 工場の生産管理の端末、ネットワークカメラ、通信機能を持つ設備
  • 3年後に増える予定の台数

3年後の台数まで書くのは、途中で機器を入れ替えると本体の費用と工事が二重にかかるからです。

推奨台数の決め方は、メーカーごとに同じではありません。そのまま比べず、自社の使い方で足りるかを販売店に聞いてください。

カタログのどの速度を見る?

防御機能を入れたときの速度を見ます。カタログでいちばん大きな数字は、多くの場合、ファイアウォールの機能だけで測ったものです。

公式の仕様では、同じ機種でも次のように差があります。

機種 ファイアウォールのみ 防御機能を入れた速度
ヤマハ UTX100 2.0Gbps 440Mbps(Smart Accel無効時は340Mbps)
ヤマハ UTX200 6.4Gbps 650Mbps(Smart Accel無効時は500Mbps)
FortiGate 70G 10Gbps 1.3Gbps

UTX200の例では、ファイアウォールのみの6.4Gbpsに対して、防御機能を全部入れると650Mbpsです。契約回線が1Gbpsの会社がこの差を知らずに6.4Gbpsだけを見ると、余裕があると読み違えます。

FortiGateのデータシートでは、Threat Protectionの速度はファイアウォール、IPS、アプリケーション制御、マルウェア対策を有効にして、ログも有効にした条件の値です。測定の条件はメーカーごとに違うので、数字の大小だけで機種の優劣は決められません。

暗号化された通信も検査するなら

Webの通信の中身まで調べる場合は、別の数字を見ます。FortiGate 40Fのデータシートでは、Threat Protectionが600Mbpsで、SSL Inspection(IPS)⁠は310Mbpsです。暗号化された通信の検査を使うかどうかで、必要な機種が変わる場合があります。

回線速度と実測のどちらに合わせる?

両方を書いて相談します。契約が1Gbpsでも、普段の通信量はそれより少ないのが通常です。ただ、月末の締めや、クラウドへのバックアップの時間帯は上がります。

今の機器やルーターの管理画面で、混む時間帯の通信量を1週間ほど見てください。見方が分からなければ、保守会社に実測の値を出してもらいます。サクサのSS7000Ⅲの注意書きにも、多くの通信の負荷がかかると回線速度が低下する場合があると書かれています。

VPNの本数はどう数える?

拠点どうしをつなぐ本数と、社外のパソコンからつなぐ本数を分けて数えます。公式の仕様でも、この2つ⁠は別の欄です。

機種 拠点どうし(IPsec) 社外の端末から(IPsec)
FortiGate 40F 200 250
FortiGate 70G 200 500

ルーターでVPNを受ける構成もあります。UNIVERGE IX2235⁠はIPsecで最大256対地、ヤマハ RTX1300⁠はVPN対地数が100で、ライセンスを足すと最大1,100まで拡張できます。

本数の上限より先に確かめたいのが、社外接続の方式です。FortiGate 40FのデータシートにはFortiOS 7.6.0以降でSSL-VPNに対応しないとあり、70GはSSL-VPNの欄がN/Aです。フォーティネットのリリースノートも、メモリが2GB以下の機種からSSL-VPNを外したと説明しています。今の接続方法をそのまま移せるかは、機種を決める前に聞いてください。

VPN機器は更新の体制まで決める

警察庁の令和8年上半期の資料⁠によると、ランサムウェア被害の報告は半期で123件でした。被害組織へのアンケートでは、侵入経路はVPN機器が約5割⁠を占めています。被害企業の約6割⁠は中小企業で、業種別では製造業が約3割です。

VPNを受ける機器は、社外に面した入口です。機種の大きさと同じくらい、更新を誰がいつ行うかが選定の条件になります。社外接続をクラウドの仕組みに移す選択肢もあるので、SASEの製品比較も見ておくと、箱で受ける場合と比べられます。

製造業の場合は何が変わる?

たとえば、本社の事務所と工場が同じ敷地にあり、インターネットの出口が1つ⁠の会社を考えます。この場合は、出口の機器の大きさだけでなく、事務所と工場を分けるかどうかが選定に効きます。

IPAのガイドラインは、公開サーバーや機密性の高い情報を扱うサーバー、工場など、用途の異なるネットワークを分けて運用するよう求めています。経済産業省の工場システムのガイドラインも、インターネットにさらされない前提で設計されてきた工場のシステムが、IoT化や自動化の流れで変わってきたことを前提にしています。

分ける構成にすると、機器に必要なポートの数や、ネットワークの分け方の設定が変わります。工場の側を止められない時間帯があるなら、工事の時間も見積もりの条件に書いてください。

通信を見張る機能を工場の手前にも置きたい場合は、IDS・IPSの製品比較で入れ方の違いを確かめられます。

見積もりの前に書き出す項目は?

次の表を埋めて販売店に渡すと、各社の提案の前提がそろいます。

項目 書くこと
台数 今の台数と3年後の台数を、種類別に
回線 契約速度、本数、混む時間帯の実測
VPN 拠点どうしの本数、社外の端末の台数、今の方式
機能 IPS、アンチウイルス、Webフィルタなど使うもの
暗号化通信の検査 使うかどうか
拠点 拠点の数、工場と事務所を分けるかどうか
故障時 止まってよい時間、代替機の受け取り方
運用 更新と警告の担当者、休日の対応
期間 何年使う前提か

機種名は書かなくてかまいません。条件を渡して、各社の提案の理由を聞くほうが、比べやすくなります。

提案を受けたら、次の4つ⁠を必ず聞いてください。

  • 表のどの条件の速度を根拠に、その機種を選んだのか
  • 同時に使える接続の数は足りるのか。公式の値は、UTX100とUTX200が500,000⁠、FortiGate 40Fが700,000⁠、FortiGate 70Gが1.4⁠M(TCP)⁠で⁠す
  • 防御機能のライセンスが切れると、どの機能が止まるのか
  • 5年間の総額はいくらか

ライセンスについて、サクサのSS7000Ⅲの注意書きは、有効期限が過ぎるとセキュリティ機能が停止したり、定義ファイルが更新されなくなったりすると説明しています。金額の出し方はUTMの本体・保守・ライセンスで見る5年の総額⁠に分けて書きました。

機器を入れる前に、そもそも何を止めたいのか

ファイアウォール機器を入れれば全部守れるわけではありません。機器が見られるのは、その機器を通る通信です。社外で使うパソコンや、クラウドへの直接の接続は、構成によっては通りません。

自社にUTMまで要るのかを迷うなら、UTMは必要ないと言われる理由と判断の基準⁠を読んでください。小規模な拠点で今のルーターのまま足りるのかを確かめたいなら、ファイアウォールとルーターの違いが先です。

仕様を横に並べて確かめるには、ファイアウォール機器の製品比較⁠が使えます。

よくある質問

社員30人⁠の会社に合うファイアウォール機器はどう選べばいいですか?

社員数ではなく、パソコン、複合機、工場の端末などネットワークにつなぐ機器の台数で考えます。そのうえで、防御機能を入れたときの処理速度が普段の通信量に足りるかと、VPNの本数が収まるかを確かめます。

回線が1Gbpsなら、スループット1Gbpsの機器で足りますか?

どの数字が1Gbpsかによります。ファイアウォールだけで測った速度は、防御機能を全部入れた速度より大きく出ます。入れる機能に近い条件の数字で比べ、普段の通信量の実測とも照らしてください。

ファイアウォール機器の見積もりを取る前に何を用意すればいいですか?

つなぐ機器の台数、回線の契約速度と混む時間帯の通信量、拠点間と社外接続のVPN本数、使いたい防御機能、保守の条件の5つです。ネットワーク構成図があれば一緒に渡します。

社外からのVPNはSSL-VPNを前提にしてよいですか?

前提にせず、機種とファームウェアごとに確かめてください。FortiGate 40FのデータシートはFortiOS 7.6.0以降でSSL-VPNに対応しないと記載し、FortiGate 70GはSSL-VPNの性能欄がN/Aです。

あわせて読みたい

セキュリティ / COLUMN 1130ネットワーク・ゼロトラストUTMは必要ない?もう古いと言われる理由と中小企業の判断の基準を解説

UTMが不要かどうかは、社員の働く場所とデータの置き場所で決まります。社員のほとんどが社内で働き、社内のサーバーを使う会社ではまだ有効です。古いと言われる理由を分解し、判断の基準を示します。

解説を読む
セキュリティ / COLUMN 1145ネットワーク・ゼロトラストUTMの価格はいくら?本体・保守・ライセンスで見る5年⁠の総額の出し方

UTMの価格は本体だけでは分かりません。メーカー公表の価格で計算すると、ヤマハのUTX100は5年⁠で453,200円⁠、UTX200は1,047,200円(税込・設置費別)⁠で⁠す⁠。5年⁠の総額の出し方を示します。

解説を読む
セキュリティ / COLUMN 1146ネットワーク・ゼロトラストファイアウォールとルーターの違いは?今のルーターで足りる会社とは

ルーターは通信の行き先を決める機器で、ファイアウォールは通信を通すか止めるかを決める機器です。業務用ルーターの簡易機能で足りる範囲と、専用の機器が必要になる条件を分けて答えます。

解説を読む
UTMとは?1台⁠で何を守れて何を守れないのかを総務の目線で解説する

UTMとは、ファイアウォールやIDS・IPS、メールやURLのフィルタリングなどを1台⁠にまとめた機器です。社外からの入口を見る箱と割り切り、守れる範囲と守れない範囲を表で分け、総務が今日確かめる点を示します。

解説を読む

いきなり契約する必要はありません。

御社のサイトを見て、「検索とAIから問い合わせを増やすなら、まず何をするべきか⁠」⁠をお伝えします。営業電話はしません。相談だけでも構いません。

自社サイトを見てもらう 打ち合わせから納品まで、メールで完結します
サイトを見てもらう