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COLUMN 1164 / Webサイト・サーバー防御

SSL証明書の更新手順は?切らさないための確認と担当者の引き継ぎ方

公開 2026.11.06文・ナギサコーポレーション

この記事の答え

  • 更新は、発行、入れ替え、外からの確認までで1回⁠と数える
  • 2026年3月15日以降の発行分は最長200日⁠。年1回⁠の作業ではなくなった
  • 退職で切れる原因は、通知先と契約窓口が個人に結びついていること
目次

SSL証明書の更新は、期限が切れる前に新しい証明書を発行し、サーバーへ入れ替え、外から確かめるところまでの作業です。切らさないために必要なのは技術より、期限の一覧と通知の宛先を、個人ではなく会社のものにすることです。

今日やることは、自社のドメインの一覧に有効期限を書き足すことです。会社案内、問い合わせフォーム、採用サイト、社外向けの受発注の画面まで洗い出します。ブラウザで開くだけでは見落とす画面があるので、制作会社やサーバーの契約先にも一覧を求めてください。

この記事は、切らさないための仕組みの話です。すでに切れて警告が出ているなら、先にSSL証明書が切れたときの警告の意味と直し方⁠を見てください。ほかの対策はWebサイトのセキュリティの一覧⁠にまとめています。

有効期間はどこまで短くなった?

更新の回数はもう年1回ではありません。認証局とブラウザの団体であるCA/Browser ForumがBallot SC-081v3⁠を議決し、最長の有効期間を段階的に短くしました。日付はJPRSの案内⁠で確かめました。

証明書の発行日 最長の有効期間
2026年3月14日まで 398日
2026年3月15日以降 200日
2027年3月15日以降 100日
2029年3月15日以降 47日

基準は発行日です。発行済みの証明書の期限が縮むわけではありません。そのため、短縮の前に1年ものを取った会社は、次の更新で初めて短さに気づきます。

実際の期間は発行元で異なり、上限より短いことがあります(2026年11月7日確認)⁠。

更新の手順は?

手順は、証明書の入り方で変わります。自社がどれかを最初に確かめてください。

入り方 誰が更新するか 担当者が見ること
レンタルサーバーの無料SSL サーバー会社が自動で 自動更新の成否と、失敗通知の宛先
発行元や販売店から買った証明書 自社か制作会社が手で 受付開始日、審査、入れ替え
ACMEによる自動発行 サーバー上の仕組みが自動で 動き続けているかの監視

手で更新する場合の流れは次のとおりです。

  1. 台帳で対象のドメインと発行元を確かめる
  2. 受付開始日を過ぎたら、販売店か発行元の画面で更新を申し込む
  3. CSRという申請データをサーバーで作る。対になる秘密鍵はメールで送らない
  4. ドメインの確認と、組織認証ならその審査を済ませる
  5. 届いた証明書と中間証明書をサーバーへ入れ、サーバーを再読み込みする
  6. 社外の回線やスマートフォンから開き、期限が延びたことを確かめる
  7. フォームの送信まで試し、台帳の期限と更新日を書き換える

受付の時期も発行元が決めています。JPRSは有効期限日の2カ月前の1日から受け付けます。指定事業者によって異なる場合があるとも書いているので、契約先の日付を台帳に写してください。

早めに始める理由がもう一つあります。発行元の事情で時間がかかることがあるからです。サイバートラストの2026年11月2日の案内は、自社の発行サービスの再開に向けた方針を説明し、代替提供については申し込みが集中して発行に時間がかかる場合があるとしています。

組織認証は電話確認の窓口に注意する

組織認証(OV)⁠の更新は、人の異動で止まることがあります。JPRSは2026年2月18日から、電話確認を省略できる条件を過去2年以内から過去1年以内⁠へ短くしました⁠。

申請時の担当者がもういない状態で電話が来ると、確認に時間がかかるかもしれません。 更新の前に、発行元に登録した担当者と電話番号を確かめておきます。

自動更新なら安心してよい?

手間は減りますが、確認は残ります。エックスサーバーの案内では、無料独自SSLは発行日から90日間で、期限の30日前、25日前、20日前に自動更新します。失敗時はメールで知らせ、次の場合は自動更新ができないので手動の手続きが要るとしています。

  • 設定したドメインのネームサーバーやDNSレコードが、そのサーバーを向いていない
  • 設定したドメインにリダイレクトを設定している

サイトの移転やドメインの統合のあとに起きやすい条件です。このときの知らせが退職者のアドレスに届くと、誰も気づきません。

通知そのものが無くなることもあります。Let's Encryptは期限切れの通知メールを2025年6月4日⁠で終えました⁠。続けて受けたい人には第三者のサービスを挙げ、例のRed Sift Certificates Liteは、この案内を出した2025年1月⁠の時点で250枚まで無料としています。

短い期間に向けた流れは自動化です。JPRSは今後ACME対応版のみの提供を予定し、セコムトラストシステムズ⁠はACMEを、証明書の発行とインストールを自動で行う仕組みとして説明しています。発行元ごとの違いはSSLサーバー証明書の製品比較で見られます。

台帳には何を書く?

台帳は、担当者が明日いなくなっても次の人が動ける内容にします。表計算で足ります。端末やソフトの台帳をすでに持っているなら、IT資産管理ツールの製品比較も見ながら、置き場所を一つにそろえる方法を考えてください。

項目 書くこと 例
対象 ドメインと用途 問い合わせフォーム
期限 有効期限日と次の受付開始日 発行元の画面の日付を写す
入り方 無料SSL、購入、ACME 無料SSL(自動更新)
買った先 発行元、販売店、請求先 制作会社経由
置いた先 サーバーと管理者 契約中のレンタルサーバー
権限 管理画面、DNS、ドメインの持ち主 共有アカウントの保管場所
通知先 期限通知と失敗通知の宛先 共有のアドレス
正担当と副担当 部署と役割で書く 総務の担当と情シス兼任の担当

パスワードそのものは台帳に書かず、保管場所だけを書きます。

たとえば、部品メーカーが会社案内と図面の問い合わせフォームを別のサーバーで動かしている場合、証明書は別々のことがあります。会社案内だけ確かめて安心していると、フォームだけ切れて、設計者からの問い合わせが止まります。そのため対象は「会社のサイト」⁠と1行⁠で書かず、ドメインごとに分けます。

通知はどう決める?

通知は、次の4つ⁠を決めれば足ります。

  • 宛先は個人のアドレスにせず、共有のアドレスにする。2人以上⁠が読むものにする
  • 手で更新する証明書は、受付開始日、期限の30日前、14日前、7日前に通知する
  • 自動更新の証明書は、更新が走るはずの日の翌日に、期限が延びたかを確かめる
  • 期限を外から見張る仕組みを1つ置く。サーバー側の通知が止まっても気づける

日数は決め方の例です。有効期間が100日⁠になる2027年3月15日⁠の前に、通知の間隔を見直してください。年1回⁠の予定表のままだと、更新の時期に合わなくなります。

サーバーそのものの更新や保護も見直す時期なら、サーバーセキュリティの製品比較が入口になります。

担当者が退職するときは何を引き継ぐ?

退職の手続きの一覧に、次の確認を入れてください。証明書の話だけではなく、ドメインやメールの権限もつながっています。

退職時に確かめること

  • 発行元と販売店のログインが、個人のアドレスになっていないか
  • ドメインとDNSの管理権限を、会社側が持っているか
  • 期限通知と失敗通知の宛先に、本人のアドレスが残っていないか
  • 組織認証の登録担当者と電話番号が、後任に変わったか
  • 制作会社が更新している場合、会社側の窓口が後任に変わったか

最後に、後任が一度、管理画面に入って期限を読み上げられるか試します。入れないと分かるのは、退職前のほうが直しやすいからです。

業者に任せている会社も同じです。「更新は制作会社がやっている」⁠で止めず、どのドメインを、どの契約で、いつまで任せているかを台帳に書きます。契約が終わると更新も止まるので、解約や乗り換えの前に証明書の扱いを決めておきます。

同じ台帳は、サイトの異変を見張る仕組みとも相性があります。更新の少ないサイトでは、Webサイトの改ざん検知⁠の通知先も同じ共有のアドレスに集められます。

よくある質問

SSL証明書の更新はいつから始めればいいですか?

発行元の受付開始日に合わせます。JPRSの証明書は有効期限日の2カ月前の1日から受け付けています。ただし指定事業者によって異なる場合があるので、契約先に確かめてください。

SSL証明書の有効期限は今どのくらいですか?

2026年3月15日以降に発行する証明書は最長200日です。2027年3月15日からは100日⁠、2029年3月15日からは47日⁠になります。すでに発行済みの証明書の期限は変わりません。

レンタルサーバーの無料SSLなら更新は放っておいても大丈夫ですか?

自動更新があっても確認は要ります。たとえばエックスサーバーは失敗時にメールで知らせ、ネームサーバーやリダイレクトの設定によっては手動の手続きが要ると案内しています。そのメールの宛先も台帳で管理してください。

担当者が退職するとき、SSL証明書で何を引き継げばいいですか?

台帳のほか、発行元と販売店のログイン、ドメインとDNSの管理権限、期限通知と自動更新失敗のメールの宛先、組織認証の電話確認の窓口を引き継ぎます。通知は個人ではなく共有のアドレスで受けてください。

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